工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

〈 蔵の中の椅子展2011“形のやくわり” 〉 展、ギャラリートーク


〈 蔵の中の椅子展2011“形のやくわり” 〉展、関連企画の1つの「ギャラリートーク」は「ギャラリーはしまや」に併設されたカフェで行われた。

講師は木工、家具などの著書で知られる西川栄明氏。
会場スペースにちょうど良いほどの参加者を得て進められた。

椅子のデザイン、造形というものを、歴史を遡り、有史よりはるか昔から人類の歴史とともに椅子という用途をもった道具が使われており、あるいは権威の象徴としての古代エジプトに見られる王の椅子をルーツとし、様々に展開され、現代の家具調度品として作られていったとする。

現代においても、実は多くの名作椅子のデザイン、造形というものが、そうした古代の椅子に原型を持つものを見ることができるということを、いくつもの事例を参照しつつ解説を加えていく。

これらは、西川栄明氏の近著『名作椅子の由来図典』(誠文堂新社)に詳細に語られているところだが、「ギャラリートーク」では、この主要部分をスライドを交え、楽しく語ってくれるというもの。

「ギャラリートーク」を終えた後は、楽しい懇親会。
会場は隣接したところにある「トラットリアはしまや」。
名前からも分かるようにイタリアンレストラン。

失礼ながら、さほど期待はしていなかったものの、上質の空間に、上質なワイン、上質な料理が提供された。(食事と歓談で盛り上がり、撮影は忘れちゃった)

オードブルからはじまり、パスタ、主菜、デザートと、全く隙の無いイタリアンのコース。
(‥‥ 守屋さんはいつもこんな美味いものを食しているの?)

参加者は面識のある方が半数、関西方面の若い木工家が多かったこともあり、初対面の方々も多い。

ギャラリートークにおいても椅子に関する知見の確かさを披瀝してくれた西川さんだったが、隣り合わせた懇親会では、ワインを注ぎながらお話しさせていただく中で、フットワークの軽い内外での取材力と、見識の豊かさをあらためて教えられるものだった。

こうして酒席ならではの楽しい歓談は果てること無く続いた。

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