工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

制作依頼はいつも突然に

台風のような猛烈な雨風は午前中早くに東へと去り、この地では今年初めての真夏日が訪れた。
梅雨寒が続いていたところへいきなりの31℃。
まさか梅雨明けじゃ?
どうも四国地方は梅雨明けということのようだが、この辺りでは平均値では子供たちが夏休みに入る頃だから20日ぐらいのはず。
まだちょっと間があるだろう。
この台風一過(のような)がもたらしたのは、強い日射しと暑さだけではなかった。
昨日はじめての顧客から訪問したいとの電話が入り、さっそく都心から一人の男性がやってきた。
途中、静岡県内に入り、新幹線の運行が豪雨に阻まれるというアクシデントに見舞われたようであったが‥‥、
別荘を建造中だが、ついては調度品の数々を制作依頼したいとのこと。
そのほとんどを極上のブラックウォールナットで、という条件。
一体、誰かの紹介でもあれば、なるほど、では詳しく伺いましょう、ということになるのだろうが、いきなり見知らぬ方からの制作依頼とは。
しかしネット時代以降ではこれは決してめずらしいことではない。
確かにWebサイトを公開するまでは、そうしたことはあり得ないことであったが、公開後は頻繁と言うことでもないが突然の制作依頼がある。
今回も訪れるなり「木工家具の工房 悠」サイトのGalleryページから10枚ほどのページをプリントアウトしたものを広げられ、それぞれについての在庫の確認と、見積もり依頼をしてくれるのだった。
星の数ほどのWebからたどり着いたこの顧客の優れた嗅覚に感謝するのはもちろんだが、誘ってくれた(いざなってくれた)Google検索エンジンにも厚く感謝申し上げよう。
ただこの顧客、大きな問題を残していった。
別荘の竣工が数ヶ月後に迫っていることだ。
じっくりと取り組みたい制作依頼ではあるが、嵐の如くにやってきたからには怒濤のように励むしかないか。

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  • artisanさんの作品が10点以上だと、うん百万円ですね。
    別荘の大きさも想像できると言うものです。
    納品など終わった時にはまた感想などお聞かせください。

  • まだ正式契約には至っていませんが、うちのものは品質からすればかなり廉価ですのでさほどの数値にはならないでしょう。

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