工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

「京都」を殺すな !(COP17・離脱方針と言われる日本)


11月28日からはじまった「気候変動枠組み条約第17回締約国会議(COP17)、京都議定書第7回締約国会合(COP/MOP7)」だが、日本、カナダなどの「京都議定書」からの離脱方針をめぐり、参加国の交渉は座礁したまま動かない、という状態であるらしい。
会議は9日まで。

南アフリカ共和国をホスト国として高級リゾート都市・ダーバンを会場に開催されているCOP17だが、

京都議定書の第一約束期間(2008~2012年)の終了まで1年と切ったこのCOP17、2013年以降の温室効果ガス削減のための次期約束期間が合意されなければ、これまで築き上げてきた国際社会の温暖化対策は大きくブレーキが掛かってしまう。

宇宙船地球号は舵をもがれ、羅針盤の無い状態での航海をしていくことになる。

新たな枠組みについては米国を含み、欧州も「2015年までに交渉を終え、2020年までに発効」という方向性を打ち出し、世界最大の排出国・中国も「2020年以降は削減に責任を持つ必要に迫られる」と歩み寄ってきていると言われているが、
つまり2013 〜 2020年まで、決して短くない期間は、全くルールの無い「空白期間」になってしまう。(asahi.com

鳩山前首相が国連演説(2009年9月)で、温室効果ガスを1990年比で2020年までに25%削減することを目指すと表明してから、わずかに2年余。
隔世の感がしてくるねぇ。

この演説の最後のところを引用してみようか。

‥‥‥
12月のCOP15において、まだ見ぬ未来の子どもたちのために、我々世界の政治指導者が大きな決断をしたと言われるような成果が上がるよう、ともに協力することをみなさまに強くお願いしたいと思います。

演説全文(国連・国連気候変動ハイレベル会合)

‥‥ 舌の根も乾かぬ、数年で「京都」からの離脱を画策する日本の環境政策とはいったい何なんだろうか。
国連の場での国際的な約束をいとも簡単に反故にして良いものなのだろうか?

こうしたところにも、2009年戦後初の政権交代をもたらした大きな新たな潮流が藻屑と成り果て、かつてのずぶずぶ保守停滞時代への回帰を突きつけられる思いで、ただ鬱屈してくる。

確かに、3.11原発震災という未曾有の困難を抱えつつ、しかし新エネルギー戦略の見通しはいまだ定かならない状態。
「京都議定書」?、そんなもん知ったことじゃない。
環境対策の切り札の「原発」(それ自体、ウソであるのだが)すら、まともに使えない状態で、鳩山の約束なんて知ったことじゃない?

しかし、早急な脱原発へのシフトと併せ、エネルギー過剰消費の現状を克服し、分散型の多様なエネルギー利用へと大きく踏み出すことで、国際的公約の「90年比で2020年までに25%削減」へと努力すべきでは無いのだろうか。

*参照
COP17公式サイト
■ 資料〈温室効果ガス削減目標 /Yahoo ! ニュース〉

関連する動画を探したら、こんな楽しく素敵なコンテンツがあったよ ♪
Freshlygroundは会期中、ダーバン植物園でコンサートを開くそうだ。

Freshlyground – Doo Be Doo – Take A Stand .mp4

[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=xHojqkntTTg[/youtube]

■ Freshlyground公式サイト

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