工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

フット 二態

music stand FOOT

music stand FOOT

これはミュージックスタンドのフット部分、塗装中。
以前はフラットな形状だったが、このようなカマボコ面に替えてみた。
この脚部は先端に向かい、高さも厚みも徐々に小さくなっていくので、面取成形もイージーでは無く、手鉋シコシコの世界となるが、果たしてそれだけの効果はありや?

などと、考えてしまうのは修行が足りない証拠か。

しかし、手を掛ければ良いというものでは全然無く、シンプルに納める方が良い場合も多い。
ディテールを考えるのは楽しいが、デザインは難しい。

music stand FOOT裏

music stand FOOT裏

ひっくり返せば、このような構造だ。

左右一対の円弧状のズリ脚は、アレーの雇い核で強く、堅く緊結され、ここに支柱がホゾ指しされる。

アレーの延長部分に逆から支柱のホゾが入ってくる。

細長い穴が空いているが、これは支柱に貫通される穴の延長部分。
加工の間違いでは無いので、見逃してもらいたい (苦笑)

以前も同じ事を書いた記憶があるが、こうした接合部は、アレーが最良の方法かも知れないね。

そうそう、以前は、職人の符牒で「おしゃぶり」なぁ〜んて、言っていたっけ。
アレーより親しみやすくて良いだろ ?
hr

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  • Galleryを拝見すると、スタンドの高さが変えられるように
    なっているので、支柱に貫通穴が必要なんですね。
    ということは、この支柱は張り合わせなんですか?
    四隅を留めで貼ってあるのでしょうか?

  • 流石に、目の付け所が違いますね!
    特段に変わった手法ではありません。

    大きめのサイズに木取り、半分に割り、それぞれに上から入ってくるポールの厚みの1/2+αの深さを欠き取り、接ぎ合わせ部を相欠きにし、接合。

    その後、テーパーに加工し、かつTopの部分に紫檀をアクセントとして配置し、締める。

    留めということですと、目が切れてしまい具合悪いでしょ。
    これですと、ほとんど1本の木とたがわない仕上になりますね!

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