工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

旧型おうちプリンター、まだまだ使い倒さねば

このところ、我が家のインクジェットプリンターを巡り問題が頻発。

LAN接続機能がダウン

まず、昨年11月頃だが、LAN機能が使えなくなってしまった。
LANにぶらさがった複数のMacは、これまでは意識することも無く快適に繋がっていたのだが、それ以降は1台、1台、USBポートで抜き差ししなければならなくなってしまった。

USBハブを使えば良いと思うでしょ、
でも簡単にはいかない。ポートと端子の関係が適合しない。
A-Aという規格の特殊なUSBケーブルがあれば、ハブも使えると踏んでいるが、わざわざ投資するのも気に入らないので、抜き差しの日々である。

修理に出しても良いのだが、メーカーでの修理となると、委細構わず、一律に15,000円ほど請求される。
市場を見れば、この経費があれば新たにプリンターが買えてしまう。
これは迷うよね。
まだまだ使えるのに、更新するわけにはいかないだろう。

15,000円の投資を新規更新に向けるのか、あるいは修理に投資して、さらに使い続けるかは、いくつかのパラメーターを入力したとしても、クリーンな結論は出ない。
果たしていずれが賢明な考え方であるのか ??

プリンターの価値は高い。しかし市場価格はとんでもないほどに廉価だ。
ご存じのように、高額なインクを販売することで、このビジネスモデルが成り立っているということだが、修理代と販売価格の差が無くなっている、この珍妙な現象もまた、IT関連機器の成熟の後の今日的現象ではあるよね。

非純正インク

次は、インクだ。
うちでは初期を除き、もっぱら非純正のインクを使っている。
いわゆるボトル詰めのやつで注入するアレだね。
発色等、特段の問題も無いので愛用しているのだが、
最近ではカセットそのものも、非純正のものを使い始めた。
しかも、これも追加注入できるタイプ。
どこまでもどこまでも、安価に印刷したいからだね。

ただこれも限界がある。
インクの出口のスポンジが劣化するためか、印刷結果が優れない場合が起きる。
擦れたりする。
この場合の原因の多くは、うちのように1つのカセットを何度も使い続けることから生じるのだね。

純正のものでも3度ほどが限界か。
それ以上使い続けるとトラブルが起き、そうすると詰めたインクが無駄に捨てられてしまいかねない、というわけだ。

ただ、何も慌てることは無く、こんなトラブルの後でも、あらためて純正のインクを使用すれば正しく出力してくれる。
うちのプリンターは、純正のうちのインクを使わなきゃダメよ、などと言われても、気にすることなど無い。3rd Party社のもので大いに結構。

用紙を問うカラー調整

さて最後にもう1つ。これはボクも自覚が足りなかったことなのだが、
印刷する用紙によって、発色が異なると言うことがある。

せっかく色調整して調子よく印刷していたのに、あるときふと見れば、色がヘン、ということがままあるよね。

意外や、これが用紙の違いでこのような結果をもたらすということがあるので、うかつな自分を責めることに。

フォトペーパーと、インクジェット専用の上質紙の間でも、どちらかでシアンが強かったり、イエローが勝っていたり、とかなり大きな差が出る。

しかしこれは自覚しておけば、対応策はある。
プリントドライバーのプリセットは複数設定できるはずなので、それぞれの用紙に合わせて、セットしてやれば良い。


もちろんぼくのように非純正のインクを用いる場合は、再設定が必要となるかも知れない。

この発色のチェックだが、ボクは画像上のようなチャートをWeb上で見付けて使わせてもらっている。
個々の原色では分かりにくいものだが、グレーでチェックするのが良い。
本来グレーはあくまでもグレーなので、色がついていれば、明らかに調整不足であることがわかる。

なお言うまでも無いことだと思うが、色の無い白黒の文書などは、カラーインクを無駄にしないためにも、[モノクロ印刷]に設定してやると、より正しい発色になる。
また、用紙の設定も、適宜、正しく選択してやることが重要だ。
フォトプリントの設定で普通紙に印刷しても、インクを無駄づかいするばかりか、スピードも半減するからね。注意しよう。


さて、ただこれらはあくまでもディスプレーモニターにイメージが正しく表示されることを前提としているので、そのディスプレーが置かれた部屋の照明などに合わせて、個別に設定しておかねばならない。

ディスプレーのカラー調整

Mac OS Xの場合のカスタマイズについて、以下簡単に説明。


「システム環境設定」>「ディスプレイ」>「カラー」>「補正」から
「ディスプレイキャリブレータ・アシスタント」を起ち上げ、その手順に従ってディスプレイプロファイルを作成すれば良い。

これ、なかなか楽しい作業だよ。

因みに、ボクのiMac 27″は実に美しく発色してくれるが、一方、MacBook Air11″の方はダメだ。いくら設定しようとしても、本来の色が再現できない。

*なおこれらは、プリンタードライバーによって多小の差はあるが、大きくは違わないと思われる

余談:NHK平清盛に兵庫県知事酷評

今朝の朝日、声覧に、このNHK番組をくさした知事がいたらしく、これを諫める声だった。(毎日jp

ボクはこの手の番組は全く見ないが、盛んに宣伝しているのでいやでも目に入ってくる。
確かに、一般的な美しさという概念からは外れた映像と思った。
しかし、これは否定すべき評価ということでは無い。
恐らくは、NHKのドラマ制作における最も優秀なスタッフにより作られているものだと思う。

その前の大河ドラマ、坂本龍一の時もそうだったが、とことん舞台を汚し、衣装を汚し、顔を泥で塗りたくる(美しい女優は困っただろうね)。
いわゆる徹底したリアリズムをねらった美術、プロデューサーの“美”意識がそうさせているわけだ。
また照明も決して正面からの投射はしない。どちらかと言えば、逆光気味で投射し、印影を重んずる。

この知事には、そうした“美”意識は全く理解できないのだろう。
どちらかといえば、有り体の、平板な照明と、安っぽいけど、一見カメラ写りの良いきらびやかなセットと俳優を並べれば、それで満足するのだろう。

少し話は変わるが、TV番組を視ていて、英国BBCが作る番組の映像美に圧倒されることがある。(同じSONYやPanasonicのカメラを使っているのにだよ)
つい、我が国の国営放送のそれと見較べてしまう悪いクセがあるのだが、彼の国の映像は、実に印影豊かで、まるで35mmフィルムで撮影しているのでは無いのか、と思わされるものがある。
片や、平板で、深い味わいに欠けるチープな、いかにもテレビカメラで撮ったんだ、という映像が流れ、辟易とすること屡々だ。

ところが、昨今、こうした大河ドラマなどから(あるいは他にもあるのだろうが)、とても豊かな映像美を作っていることに驚かされることがある(ハイビジョンカメラでの撮影というハード側の高度化もあるのは確かだとしても)。
やっと日本も、すばらしいビデオカメラを作るだけのハードだけの国ではなく、ソフトの部門でも、世界に肩を並べる映像美を作り上げるカメラマン、プロデューサーが出てきていることに感慨を持って見つめていたのだが‥‥、

芸術行為とは、こうして決して万人に支持されるものでないことなど、いわば当然のことが浮上したに過ぎないと考えてみることができる。
ただ高い公職に就く人の発言であるために、ハレーションを呼び、このような記事を書かざるを得なくなったわけだが、これはやはり不幸なことではあるね。

ドラマへの評価は発言の自由に類することだし、公職に就く人であっても許容される。
その地域に関わるドラマを、観光誘致に向けたCM的扱いを期待するのも理解できないわけでは無い。

ただ放送事業者、プロデューサー、ディレクターらが、こうした声に過剰に反応し、ドラマ制作の手法に手足を縛られるようであるならばそれは自殺行為というものだ。

声覧の人の結語には、「今回の発言で県に悪い印象を持った視聴者がいることも知ってほしい」ときていた。

《関連すると思われる記事》

                   
    
  •  一昔前と比べると、関連機器を含むPC全体の価格は、
    隔世の感があります。
    私の場合、5年ほど前に購入したキャノンのプリンターが
    3年目で故障して、新規に買い換えるか悩んだ挙句、修理に出して
    約¥10000を支払った記憶があります。
    昨年末、再び故障した為、今回は迷うことなく買いに走りました。
    正月初売、台数限定品のキャノンの複合機を¥4000でゲットしました。スキャナーを使う機会の無い私は、単機能で良いのですが、
    断然価格が安かったので、止む無く複合機にしましたが、
    上部が平らな為、物が置けて思わぬ所で重宝してます。
    後は、以前使用していたプリンターは印刷時、排出口の蓋を
    開け忘れると中で紙がグチャグチャなってしまいましたが、
    新規のプリンターは廉価版でも、自動で蓋が開くのには感動しました。

    インクは非正規のボトルを長年使用してきましたが、何の問題の無かったです。

    知人の、各プリンターメーカーにインクを供給する原料メーカーに
    勤務にする方の話だと、プリンターは個人的にはHP社を推薦するとの事でした。
    理由は、インクカセットとノズルが一体になっている為、純正インクを交換する度にノズルも新しくなるからだそうです。

    この話を聞いて、昔あった車のシールドビームライトを思い出し
    いかにもアメリカ的な発想だと感じました。

    私的には、今までは主にキャノン中心で来ましたが、
    今度のプリンターが壊れたらHP社も選択肢有りです。

    • やぁ鈴木さん、本年もよろしく。(Blog上で賀詞交換もヘンか)

      私がコンピューター(1995年:Mac)を最初に導入した時のプリンターは、
      実はHPでした。
      その後はCANON、EPSONの2社で何度か更新。

      >インクカセットとノズルが一体
      それは知りませんでしたね。

      HPインクが割高なのは市場シェアの違いだけではなかったんですね。
      ただこれまでも、ノズルによるトラブルは無かった
      (ノズルクリーニングはもちろんしていますが)

      しかし、いずれにしましても、メーカー選択は多様であるべきですね。
      Brotherというのもありますが、私はFax機で失敗しています。

      なお、複合機ですが、以前は個々の機能において、単機能のものからすれば
      性能が低く、とりあえず使えます、程度のものだった。
      昨今はそうしたこともなく、おうちプリントでは十分な性能を持ちますね。

      フィルムスキャン、厚めのもののスキャンを考えると、
      CCD、CISの違いは自覚すべきですが、一般には主流になっているCISでも十分。

  • HP社プリンターのケ所「ノズル」と書きましたが、
    「ヘッド」の誤りです。
    お詫びし、訂正いたします。

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