工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

こっそりTips(丸棒ホゾ)

あまり推奨できる方法ではないのだが、丸棒にほぞを付ける簡便な手法。
職人さんは誰でもやっている方法だろうとも思うので、かな〜り、控えめにこっそりと紹介。
たまたま残っていた丸棒2本の両端にほぞと、一部に欠き取りを施す必要が出てきた。
以前もプラグカッターで丸ホゾを付けるという記事を上げたが、意外と真芯にやるのはこのプラグカッターを使った方法では難しいもの。
しかし一方わざわざ滅多に使わない旋盤を引っ張り出してやるのも面倒くさい、という不埒な考えから、昇降盤を使っての超簡単なやりかたでやってしまう。
(旋盤が設備されている人は、こんな真似はしないように。正攻法でやるべし。)
丸ホゾ【丸ホゾ成形方法】

  • ほぞの長さ+αの幅のカッターをセットする
  • 外径とホゾ径の差の1/2だけ刃を出す
  • フェンスはホゾの長さに合わせる
  • 被加工材(丸棒)を三日月定規(Miter Gauge)とともにゆっくりとセンターまで押し進めたところで止める
  • 後はその位置でゆっくりと両手で回転させてやれば、 OK !

たったこれだけ。
回転刃の中心位置にぴったりと止め、丸棒の回転をゆっくりさせるほどにほぞの円周精度はより高まる。もちろん胴付き部位の精度も高い。
昇降盤の用途はとても広く、アイディア次第で様々に活用できる。
ボクの頭も加齢とともにそろそろ硬直化してきているかもしれず、機械活用の新しいアイディアがどれだけ産まれ出るかで職人生命も読めるのかな。
いやいや、一回りも上のボクの親方の場合、今も訪ねる度に新たな技法の発見に喜々としている。
人間の大脳の一部は進化し続けるんんだね。

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