作業台、あるいはWorkbench(WorkTopの素材を考える)
現代では欠かせない合板という木質材料
Workbenchに用いる材料などについて見てきたわけですが、これまでは無垢材を対象としてきたものの、現場においてはワークトップ(甲板)については合板を用いるケースも少なく無いという実態もあるようです。
今回は補記的にそうした「木質材料」について少し見ていきたいと思います。
現在、建築から家具まで、使われる木材の多くはこの「木質材料」、特に合板が用いられています。
近代の合成樹脂接着剤の進歩を背景とし、工業資材として物理的安定が確保され、現場での施工も容易であることなどから普及しているわけです。
私の新しい工房兼住宅にも、大量の合板を使ってきました。
主要には床の下地材として、28mm針葉樹構造合板を数百枚、作業場の壁面にはポプラ合板を、これも100枚ほど。
これほどの枚数を使いますと、合板で懸念されるホルムアルデヒドの放散は、規制上、かなり抑制されているものの、果たしてその実態はどうであるのか、いわば人体実験に曝されている感もありますね。
建築資材としては耐力性、耐水性(プライ層の接着剤が耐水性をもたらす)などの効用が活かされ、また加工、施工なども容易なところから、現代建築では重要な資材になっていることも確かです。
こんな工業資材に依ること無く、すべて無垢材で建築できるのであれば良いのですが、私のような限られた資金での建築、あるいはその後のメンテナンス等を考えれば、そうした選択などできようもありません。
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