工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ミズナラの食卓

初夏の頃に納めた食卓。
1.800w 850d 710h

ミズナラですが、これは全て原木から製材管理された国産材です。
こんな物言い、ちょっと気が引けると言いますか、昔であれば当然のスペックしょうが、現在、国産材で良質なミズナラを用いるのはかなり難しい市況であるのが実態です。

ますます、この傾向は強まっていくでしょうから、何度も口酸っぱく言ってきましたが、若い木工家、家具職人は経営資金が許せる限り、お酒の消費を減らし😎、良い材を確保し、乾燥管理していくようにしたいものです。

さて、このミズナラのテーブル、実は同様の意匠のものがうちのショールームに展示してあり、これをご覧になった客が、ぜひ、このデザインで、という意向を示したのでした。
これも同じくミズナラ材でした。

ま、私の古くからのオリジナルで定番のデザインということです。
左右の板脚を1本の貫で固め、これを甲板に寄せ蟻で結合させるというシンプルな構成。

板脚

板脚ですが、台形にカットし、長手側からもハの字に転ばせています。
視覚的な安定感と、実際の安定性が確保されます。

またここがポイントですが、板脚の断面は、なだらかな円弧状に切削してあります。
これにより柔らかなラインを醸し、同時に板脚のボリューム感を出しています。

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「国葬」強行にこの国の落日を視る

毎日新聞社による世論調査結果

1週間前の毎日新聞社の世論調査結果が冒頭のグラフです。

一般に内閣支持率が30%を切るとその内閣は“死に体”に陥る(おちいる)などと言われているようですが、明日の「国葬」という岸田政権にとっての大事業を控えていることを考えれば、この目を覆うばかりの支持の低さは、トンデモ無い大変な事態と言わねばならないでしょうね。
(毎日・「岸田内閣支持29% 7ポイント減、3割割る」09/18)

毎日新聞の世論調査だけが突出した数値を示しているのでもないようで、ほぼ、各社の世論調査も同様傾向を示しています。

このグラフからは、7月上旬を転機に、一気に支持率低下へと転げ落ちることが見てとれますが、この7月上旬というのは、参院選 最終盤の時期です。

他でも無く 現在、様々なメディアで大騒ぎになっている、元首相・安倍晋三氏の火縄銃様の銃器による銃殺と、これによって暴かれてしまった安倍晋三氏を頂点とする、自民党議員らがカルト教団・旧統一教会に絡め取られてしまっているという驚くべき実態への気付きであることは疑い無いところでしょう。

それにも関わらず、この教団と政界の関係性にあって、その頂点に君臨していた安倍晋三氏を「国葬」で祭り上げることへの疑念、不信、あるいは暴挙への怒りがこの急峻な支持率低下として表れているとみるべきでしょうね

岸田首相と安倍晋三氏は国会議員としては初当選同期なのだそうですが、そうした私的な友誼からくる判断もあったのでしょうが、誰が視ても、政権を掴み取ってから1年の余、自身の政権維持のための、安倍晋三氏が代表であった清和会(安倍派)ら、党内右派の支持繋ぎ止めの装置としての「国葬」決断であったと考えるのが、多少でも政治に関心を持つ人々であれば衆目一致するところでしょう。


しかし果たして、当の安倍晋三氏はこうして祭りあげられることを喜んでいると思われますか?。
あまり大っぴらにはしてこなかったカルト教団・旧統一教会とのただならぬ関係が「国葬」問題によりますます暴かれ、「戦後レジームからの脱却」を掲げ、8年余りの政権を担う中から積み上げてきた「業績」は、実はカルト教団・旧統一教会の教義からの「受け売り」に近いものであったことなども暴かれてしまうに至っては、これらの「業績」もボロボロに傷つき、立つ瀬がないというのか、浮かばれないでしょう。

「国葬」に対する昭恵夫人や、岸信介の娘である晋三の母親ら、遺族の考えは伝わってきませんが、フツーであれば、死に至る過程の激越で特異な形態であったことからも、そっとしておいて欲しいというのが、愛する夫、愛する息子への最期の極私的な思いなのでは無いでしょうか。

数日前でしたが、自民党の古参議員・村上誠一郎氏の発言にはちょっと驚くほどのものがありました。

「反対が多いなか、なぜ強行するのか。安倍氏の名誉になるのかどうか」
党本部で開かれた総務会後に、安倍氏の政権運営が「財政、金融、外交をぼろぼろにし、官僚機構まで壊した。国賊だ」と発言。
毎日新聞 09/21) 

席を同じくする自民党議員から「国賊」呼ばわりとはいささか驚きましたが、岸田首相が「国葬」にさえしていなければ、これほどに悪し様に言われることも無かったでしょう。

こうして「国葬」を取り巻く状況を視ますと、岸田政権の「国葬強行」は、人の死をも己の政治的欲望に利用し尽くすものといったものであり、とても許容できるものではありません。


以下、この「国葬」を巡る問題について少し考えを巡らせてみたいと思います。

まずは、野党のほとんどが指摘しているように、「国葬」決断までの「手続き」における瑕疵について。つまり法的根拠が果たしてあるのだろうか、という問題です。

「国葬」という、「国」が、ある特有の個人を「弔う」というのは、やはり尋常じゃ無いわけです。
岸田首相は「国葬」ではなく「国葬儀」であると、ゴールポストを移動させるようなごまかしで煙に巻こうとしています。

しかし、「国葬」であれ「国葬儀」であれ、どっちでも同じですが、「国」を冠するイベントであるにも関わらず、最低限、国会に諮る、というプロセスをいっさい経ることなく、内閣のみで決するというこの度の決定は、どう考えても、手続き上の瑕疵を越え、法的な問題が起きてきます。

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椅子制作、いくつかの覚え書き(その5)

本稿、これで最後になりますが、〈面取り〉、〈仕上げのための削り〉について考えていきます。

面取り

椅子の面取りについては、特段の場合を除き、一般的には各パーツ、1分(3mm)〜1.5分(4.5mm)ほどの坊主面を施すことが多いのですが、ここ最近はこの種のものには、比較的大きく不定型なR面を施すことが多いです。

ソファ脚部
ソファ 脚部

板面側は20Rほどに、木端面は4.5Rに、といった感じです。
1つの事例として、最近製作したソファの脚部の場合を取り上げてみます。
手前が前脚で、奥が後ろ脚。
いずれも面取りを不定型な曲面としています。
この場合はそれぞれ、かなりのボリュームがありますので(60 × 150 mm)、板面が40R、木端が9Rといったところでしょうか。
右がこれを図示したものです。

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椅子制作、いくつかの覚え書き(その4)

枘加工

枘穴加工

枘や枘穴の加工ですが、椅子の場合は一般的なキャビネット、箱物とは多少異なり、枘を穿つ部位が異形であったり、傾斜している場合がほとんどですので、加工ではこれらに対応させる個別具体的なアイディアが求められます。

これらに枘穴を開ける機械は、私たち家具工房の場合は「角鑿盤」が一般的。
こちらはあくまでも水平な定盤に、垂直に上下摺動する角鑿刃で開孔していく機構です。

したがって、この角鑿盤の機構に合わせるべく、異形であったり、傾斜している被加工材の枘穴部位が水平を維持し、このポジションをしっかりと固定させることが必要ですので、そのためのジグや型板を作成し、これに供しなければなりません。

ほとんどの場合、こうしたジグや型板を介することで、目的とする枘穴加工が可能となりますが、それでも駄目な場合は、手ノミで開ける、あるいはDOMINOやハンドルーターなどのハンディな電動工具を活用することで開孔することになります。

いずれにしても、ジグ、型板の作成が必要となってきますので、これらを作るためのアイディア、柔軟な考え方が求められます。

また、これは設計上の課題でもありますが、椅子という人体が触れ、この人体を支えるための堅牢性を確保するため、枘の強度が大切になってきますが、そのためには、より精度の高い開孔であったり、部位によっては枘の深さや、枘部位に繊維と交差する方向に多数の溝を施し、ボンドが効くようにしたり、あるいは組み上げた後、枘に向け外部から木釘を打つ、込み栓を打つ、ということなどはウィンザーチェアにおいてはごく一般に行われていることです。

精度の高い開孔、つまり枘の嵌め合いに関わる話しですが、ここは枘の結合強度に深く関わってきます。
枘が緩ければ、抜けるリスクがあり、強すぎればヒビが入り、割れるリスクがあります。
また枘の嵌め合いに問題がある場合、胴付きが密着されないことも良くありがちです。
こうしたケースでは、枘が例えしっかりと入り、接着材が効いていたとしても、接合部位に隙間が生じていることで、剛性においては著しい脆弱性を残すことになります。
胴付きを正しく密着されて初めて、本来の枘の強度が確保されることは肝に銘じたいところです。
椅子制作においては、人体を支える機構と接合強度が求められますので、この胴付きの密着度は特に重要と言えます。

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椅子制作、いくつかの覚え書き(その3)[画像5枚追加 22.09.30]

正Rの円弧状の挽き抜き切削について

正Rの円弧状の挽き抜き切削ですが、椅子の場合、主要な部位である笠木、帯、あるいは背のラダーなどに用いられますが、椅子に限らず、この〈正Rの円弧状の挽き抜き切削〉は比較的一般に広く用いられる基本的な技法の1つと考えられます。

私の椅子にも、この正Rの円弧状が取り入れられたものは少なくありません。
今回の《アームチェア Yuh2022》では、笠木と帯の2つに使われています。
因みに、たぶん、これまで100脚以上制作してきた《座布団チェア》ですが、これには、1脚、11本のラダーにこの〈正Rの円弧状の挽き抜き切削〉が使われています。

椅子のラダー(帯鋸にて1,200r の円弧 挽き抜き加工)
ラダー(円弧挽き抜きから、枘付け加工。R成形の見事なまでの精度の高さにご注目!)

正Rの円弧状の挽き抜き切削ですが、皆さんはこのような切削はどのように行っているのでしょう。

以前、工房見学に来られた若い木工職人に尋ねたところ、墨付けし、帯鋸で切り出し、これを反り台鉋で仕上げる、あるいはサンダーで仕上げる、というものでした。

ときおり、こうした設問を投げ掛けるのですが、多くの場合、このような回答になります。

残念ですが、たぶん、その方法では、完全なる正しい円弧状の形状は得られません。
うちにはありませんが、2つのドラムが横に配置され、ここにセットされたサンドペーパーが高速回転する〈ユニバーサルサンダー〉というマシンを用いる方法を取るところもあるようですが、どう考えてもこれでは正確なR面を獲得することは絶対に無理ですね。

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椅子制作、いくつかの覚え書き(その2)

Shaperの倣い成形による部材の抽斗


木取り

木取りへの墨付け

木工家具の仕事において、その仕上げのクオリティの良否は、木取りにあるということは事柄の本質の重要な1つと言って良いでしょう。

いかに練度の高い、丁寧な仕事であっても、素材が良くなければ、仕上がりも良くはなりません。

しかし現状は、良質な木材資源の入手は年々困難になっているのが実態で品質の追求は難しくなっていく一方ですが、資金の余裕のある時に良い材を求め歩くというのも、良い木工家具を作る上での要諦の1つです。

製品で流通しているものばかりをアテにしていては、結局はその程度のものしか作れません。
時には原木市場を訪ね歩き、良いものがあれば入札し、落札・確保するという冒険も必要となってきます。

画像のものは真樺ですが、かなり昔に求めたもので、このような赤身の張った幅広の良質材の入手は今では相当に困難なようです。

基準面作り

倣い成形の工程に移るには、帯鋸等で切り出した部材を、必要に応じ、基準面を出さねばなりません。

画像の後脚では、床に接する部位の木口が基準面となり、これを作っている工程です。


型板作り

〈成形〉の工程で必須になるのが型板です。

この型板作りは加工工程の中でも重要な工程の1つと言えるでしょう。
曲線を有し、傾斜角を持つ椅子において、高精度に造形するには倣い加工が必須です。

1つ1つ、帯鋸で挽きだし、これを手鉋で整えて成形するという手法もありますが、当然にもそこに費やす労力の多さもさることながら、寸分たがわず同一のものに切り出し、成型することははっきり言って無理、無謀というものです。

これは単に造形的な差異だけではなく、枘が絡むような部位では、高度の平滑性、およびカネ(直角)の保持、寸法精度が大変重要になってきますが、手作業でこれを叶えるのは相当に至難で、とても合理的な手法とは言えません。

この手法に代え、高精度の型板を1度作り、これをテンプレートとして倣い成形するという方法にすれば、同一の高精度のものを複数、スピーディに、容易に挽き出すことができます。

うちではこの倣い成形加工はピンルーター、あるいは高速面取盤(SHAPER)で行いますが、これらを使う場合、型板は10~15mm程度の厚みが必要。

ピンルーターの場合、定盤からセンターピンの突き出しは0〜12mmほどの可変、一方、高速面取盤(SHAPER)のガイドリングの高さは6mmほどです。これに適合させる厚みが必要です。
あまり薄いと、それ自体、構造材として脆弱ですし、過度に厚くする必要もありません。

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椅子制作、いくつかの覚え書き

Lam2000 工房 悠

はじめに

猛暑が襲いかかっています。木工に従事されている方々の体調が懸念されますが、いかがお過ごしでしょうか。

梅雨入りの期間は記録的な短さで驚きましたが、これが気象変動というモードの1つの表象という認識が正しいとすれば、大変な時代に突入したんだなと、妙に得心がいく昨今ですが、この猛暑を凌ぎ、収穫の秋を準備する時期として淡々と勤しんでいきたいものです。

前回に引き続き、椅子制作における木工の要諦について、いくつか書き記しておこうと考えています。

椅子制作は部品1つ1つにいくつもの加工工程があり、またそれらの加工工程のいずれもが傾斜角や曲線で構成されていることが多く、直線と定常的な角度で構成されるハコモノなどと異なり、柔らかな思考と柔軟なアプローチが必要です。

こうした制作手法は一般的な木工技法を基軸としつつも、椅子制作特有の領域も多く、こうしたところへの個別のアプローチにおいては制作者固有の技法を取ることも多く、どれがベストな手法なのかを定義づけることはあまり意味のあるものでは無いように思います。

ここで紹介する手法はあくまでも40年近い木工稼業の中から編み出した私なりのものになります。

ただその中にはいくつかのエッセンスが詰め込まれているかも知れず、そうしたところを読み取っていただき、必要とあらば取り込んでいただければうれしいです。

ところで、椅子制作固有の問題として、傾斜角、曲面などのアプローチが多いところから、一般的な木工技法からは精度の確保が難しかったり、生産性に問題を抱え込むと言うこともあるでしょう。
加工精度や、生産性の低さをどのように解決していくのかは、椅子制作における大きな課題です。

これらの工程をいかに高い精度を維持しつつ、生産性を高めるかに、プロとしての腕が問われてくるところです。

そうした観点から数回にわたり、加工工程ごとに、その考え方、アプローチ、手法についての要諦を考えていきたいと思います。

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アームチェア Yuh2022

ダイニングで用いるアームチェア。
新築住宅への調度品制作の構想を抱え、若いカップルがショールームに来訪していただいたのでしたが、いくつかの家具制作依頼の中の1つです。

椅子の展示品にも1つ1つ掛けていただき、気に入っていただいたものの、気紛れに旧い画像データを示したところ、工房起ちあげ間もない若い頃にデザイン、制作したアームチェアに刮目されてしまったのでした。

型板も処分してしまったところから、弱ったなと思いつつも、この旧作のアームチェアを新たにブラッシュアップさせ、制作することに。

意匠の基本部分はそのまま残しつつ、ワイドのボリュームアップと、前後脚部の造形をよりシンプルなものとして描き直す。
椅子としての基本的な機能を押さえつつ、過剰な装飾を排しつ、エレガントな美しさを追求。

また座板と脚部の結合の仕口も、より強度を増すよう改変。

材は真樺。一部、笠木などにミズメも混在。
笠木は105mmの厚みのものが必要で、ミズメの赤身で105角のものが潤沢に在庫していたことから、これを用いる。

座板は540mm幅もあるが、1枚板で構成。
真樺という材種そのものが大変品薄になっている中にあって、これはなかなか贅沢な木取りです。

座板の座刳り
座板の座刳り(矧ぎ無しの 1枚板)
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コードレス サンダーの快適さ(GEX10.8V-125H)

GEX10.8V-125H

はじめに

新たに市場投入された電動工具には魅了されること屡々です。
しかしいざこれを購入する場合、その特性、機能、性能、仕様などを子細に検討し、購入するに値するものなのかの判断を下していくことになりますが、これは経営資源に乏しい私のような個人工房では決して容易なものではありません。

実機を手に取り試用できる環境であればともかくも、オンラインでの確認に留まり、しかもインプレッションなどが上げられる前段階でのリリースされて間もない機種においては、隔靴掻痒なところも残り、迷います。

今回紹介するこのバッテリー仕様の小型サンダーの場合、疑心暗鬼なまま購入手続きに入るという、普段は慎重に過ぎる私にしてはやや無謀な飛躍だったかもしれません。

その無謀さを突破するだけの魅力があったからこそのものでしたが、結果、いくつかの懸念は杞憂に終わり、選択は間違っておらず、その魅力に取り憑かれてしまったというのがこの機種です。

むしろ懸念される最大のポイントだった、非力と認識してきた10.8V バッテリー工具の威力をまざまざと見せつけられるものでした。

以下、少し詳しく見ていきますが、大型のサンディングマシーンに掛けることのできない部位への素地調整には、今後大いに活躍してくれるに違いありません。

10.8Vコードレス ランダムアクションサンダー

前述したとおり、わずか10.8Vの起電力で、果たしてプロの現場で実用に耐え得るパワーを引き出すことができるものなのか、しょせんアマチュア向けの非力でオモチャに近いものでしかないのではないか。
ブルーボディー(BOSCH電動工具の場合、アマチュア向けとプロ向けを色識別させている)で機種名に〈PROFESSIONAL〉と銘打っているものの、マジなの?。

ところが 、これまで使い続けてきたワイヤードの GEX-125AC を死蔵させても良いのでは、という程の性能の高さと、コードレスならではの利便性を見せつけられたのでした。

少し感覚的に表現しますと、駆動させた状態で手で強く加工材に押さえつけた場合、非力であれば回転は衰えを見せるものですが、それも無いのです。

10.8V仕様とはいえ、強力なブラシレスモーターを備え、プロユースとして十分に現場の要請に応えてくれ、ワイヤードのものと較べ決して大きな遜色がないマシンと感じられたのです。

左から:BOSCH GEX125AC、RYOBI S-555M、BOSCH GEX 10.8V-125H
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勝利者のいないウクライナ戦争(2)(04/17 補筆あります)

 キーウ郊外・イルピンから避難する赤ちゃん(CNNからお借りしました 謝謝)

ウクライナ侵略戦争は8週目に

世界からの非難に席巻される前、数日あまりで首都・キーウを陥落させる、というプーチンの戦争戦略は脆くも崩れ去っている。

その後、2014年クリミヤ半島の武力による併合を機に強化された、ウクライナ東部の親ロシア派が一部支配するドンバスと呼ばれる地域へとロシア軍を集結させつつあるようで、この東部からクリミヤ半島へと結ぶ回廊の支配を巡る一大攻防戦が繰り広げられようとしている。

戦争戦略の大きな転換を余儀なくされた状況下、残すところ1月を切ったロシアの「戦勝記念日:5月9日」へと照準が合わされているとすれば、ここ数週間はこの戦争の帰趨を決する戦闘になるのは間違い無いところだろう。

火ぶたが切って降ろされた2月24日から3月半ばの頃まで、北部国境から首都キーウに繫がる幹線の街々での支配下に置かれたロシア軍による蛮行の数々が今、露わにされ、世界から囂々たる非難の嵐がまきおこっている。

ウクライナ東部ドネツク州のクラマトルスクの鉄道駅へのクラスター爆弾攻撃で子どもを含む多くの犠牲

欧州各国の調査団、HRW(ヒューマン・ライツ・ウォッチ)など、戦争犯罪への証拠収集も本格的に始まり、ロシア軍や、遺族により葬られた遺体の掘り起こし、医学的検証などから、用いられた武器や殺害された状況などが明らかになっていく。

この残忍な戦争犯罪を前に、EUはじめ、西側諸国によるさらなる制裁が加えられているが、むしろそうした影響より、ウクライナ市民を恐怖に陥れる目的を持ったこの種の蛮行はよりウクライナ市民の怒りと憎悪を掻き立て、萎えさせるどころか、逆に戦争意志の強化へと繫がっているようで、この後の東部を巡る一大決戦は壮絶な戦況を呈していくことになるだろう。

今日は、少し視点を変え、このウクライナ侵略へと踏み切ったロシア・プーチンの戦争意志の依って立つところから考えていこうと思う。

その前に、これまでを振り返る意味から、BBC記者のリポートをお借りし、ご覧いただこうと思う。
BBC【最初のキーウ攻防戦は終わったが……世界の危機続く 現地取材のBBC記者が振り返る】という記事から

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