工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

アームチェアへの第一歩

アームチェア、アームから背枠へと流れる一体的構造のパーツを3分割で構成。
ミニフィンガーを用いた加工で継ぐフィンガージョイントなのだが、
これを適切に継ぐのは意外と難しい。

そんなわけで、画像のようなFクランプ総動員での接合工程になっちゃう。

↑ こうなって

こうなって ↓



こうなった ↑

一見大変そうだけれど、型板、ジグさえきちんと作れば、うまくいく。

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  • 本文と関係ない内容で申し訳ないですが

    最後の写真のうしろに写っているのは、フェスツールの収納箱ですよね。
    やはり使い勝手は良いですか?

    • motorajiさん、“システナー”のことですね。

      ご覧のように高さは数種ありますが、ビルトアップできるストレージシステムですので、片付いて良いですね。

      中は、それぞれの機種により、アタッチメントを含み、ビシッと固定保管される立体造形されたプラスチックのインサートがありますので、安心かつ高度の使い勝手があります。

      以前もコメントで書いたことですが、工房起ちあげの際、かなり余裕を持った収納チェストを作ったものの、電動工具が年々増強されてきた今、こうして外部に置かなければならないのは残念ですが、“システナー”がこれを補完してくれますので助かります。

      先のDEWALTトリマは最上部の黒黄のバックに入っていますが、これもシステナーを1つ購入して片付けようかと考えているところですね。
      シリーズにはキャスター付きのベースがありますが、私は自分で制作し対応させました(哀れな家具職人のコストダウン方策)

      因みにFESTOOL社の電動工具のほとんどすべてはこの“システナー”が付属された状態で販売されています。
      お薦めの機種がたくさんありますので、どうぞ。

  • Festool製品は、こんなしっかりした収納が、標準付属なんですね!
    実はいま、いくつかの製品を検討中だったので、さらに購買意欲をそそられてしまいました。

  • artisanさん、こんばんわ。
    総勢のクランプとジグを使って果敢に格闘されている様子をイメージしながら拝見しました。
    こうなって、こうなった・・・などとアッサリ表現されていますが、いえいえ、どう見ても絶対に大変でしょう!と確信するのみです(笑)

    他であまり見れないこのような貴重なショットに、食い入るように見入ってしまいました。
    2枚目のショット、年季の入ったクランプがとても印象的です。

    • momooさん、この夏は遊びましたか?
      夏の終わりはいつもアンニュイですね。

      おっと、レスでした。
      >こうなって、こうなった・・・

      というのは、まぁ事実で、然るべく治具、型板を作りさえすれば、後はごろうじろ、
      (フィンガー加工工程、画像撮っていませんでしたので、中途半端なエントリ)

      >2枚目のショット、年季の入ったクランプ
      ははは、ちょっとまずかったですね。
      強くプレスするために、プライヤで咥えて回した痕跡。
      こういうことはやってはいけませんね。

      でもそれだけ剛性があるのがBESSEYですね。

  • 他所様のこう云う写真を見るのは大変興味深いですね。こんな風にほぼ形にしてから接合するなんて考えがおよびませんでした。ぼくがやるとしたらもっと大きな塊で付けたと思われます。それにこう云う治具にそわせて圧締するのも初めて見ました。それともぼくの勉強不足でこちらが一般的なやり方なのでしょうか。うちでは胴付き面に対して直角に締めるようにいつも治具を作るので。これからの参考にさせていただきます。

    • ユマニテさん、あなたの前でこのようなものを晒すというのは、ちょっと無謀にして、大胆過ぎたかも知れませんね。
      確かにいくつもの疑念が出てくる作業プロセスだったかも知れません。

      この場合、ユマニテさんの理解のように、3つのパーツを接続してから成型工程に入る、というのが望ましいプロセスなのですが、
      この3つのパーツの内側の成型というものは、3次元的にかなり偏倚しながらのものとなり、接合する前の段階で個別に成型しておかないと難しく、また合理性に欠けるという問題があったのですね。

      ただ画像からご覧になれるかも知れませんが、外回りは成型前のものです。
      こちらは全域にわたり12度に傾斜させますが、接合後の工程となります。
      また傾斜加工してしまうと、接合がめちゃくちゃ困難になりますからね。

      次に圧締方法、
      >胴付き面に対して直角に
      がキホンであることは、全くその通り。
      ただ今回のような場合、内側の型板全域に圧力を掛けつつ、両端末から加圧することで、目的とする形状を作りつつ接合部に圧締力を加えることができる、というわけです。
      (意外と巧い具合にくっつくものです)

      しかし、ともかくもラフなままで接合し、その後に内側、外側ともに成型、面取り加工するという一般的な手法の方が楽なのかも知れませんね。
      その場合、かなり手加工での成形工程が重要になってくるでしょうが(不定成型であるために一発成型ができない)

      しかしそれより何より‥‥‥、
      貴社ではフィンガー加工は如何ですか?
      (ミニフィンガー[カネフサ呼称]では心許なくって‥‥)

      読者にも深く考えさせてくれる良いコメントで、感謝であります。
      今後もビシッと投稿ください。

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