ご婦人からの依頼で制作したものですが、名称に表したように、エレガントさを感じられるデザインを心がけました。
大きな抽斗は無用ということでしたので、中ぶりの深さを持つ抽斗を両袖に配し、中央にややセットバックさせた薄い抽斗を吊りました。
全体的にはシンプルな構成とデザインですが、過飾を避けながらも、テリ脚と呼ばれる脚部の柔らかなカーヴとともに、細部にわたる丁寧なデザインと造形が、高品位な仕上がりに繋がっています。
全体に柔らかなラインで構成されていますが、エッジを効かせた切削と造形を心がけたところが良かったのではと考えています。
また特徴的なこととして上げねばならないのが、マホガニー(中米産の真性マホガニー)を用いたことです。
マホガニーという材種は、現在ワシントン条約の対象として、輸出入が禁じられています。
入手困難なとても貴重な材種の1つです。
(このカホガニーは、15年ほど前、70年代に入手して使ってきた同業者から購入したものです)
他の材種には無い、独特の色調(“マホガニー色”という、一般名称があるほどに有名なもの)を持ち、また物理的な堅牢性、寸法安定性など、家具や工芸品としての素材として、最高の品質を有するものです。
黒い抽手は、ローズウッドによるオリジナルデザインのものです。アクセントとして効いていますね。
寸法 | 1,500w 700d 710h |
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材種 | マホガニー(ホンジョラス) |
仕上げ | オイルフィニッシュ |
価格 |