同じ市内の若いご夫婦からの制作依頼によるものです。
リビングのキャビネットなどを含む、いくつかの家具制作依頼を受けたのですが、このテーブルはその中の1つ。
ショールームに少し小ぶりですが、同じ意匠のテーブルが展示してあり、これに目を停め、ぜひこれと同じデザインで、との要望でした。
左右の板脚を1本の貫で結合させ固めるという構成の脚部に、吸い付き寄せ蟻で甲板を噛ませるという、無垢材のテーブルとしては高度なテックを用いた構成です。
脚部ですが、台形にカットし、長手側からもハの字に転ばせています。
実際の安定性の確保はもちろんですが、視覚的な安定感を与えてくれますね。
この板脚の板面にはミズナラ特有の「虎斑」(トラフ)が醸されています。
細胞的には随線と言われる部分なのですが、楢材を柾目で製材した時に出る木理です。
これをあえて活かした木取りによる、雅味、面白みですね。
また、板脚の断面は、なだらかな円弧状に切削してあります。
これにより柔らかなラインを醸し、同時に板脚のボリューム感を出しています。
甲板の妻手側(短辺側)もなだらかな円弧状にカットし、柔らかなイメージを出しているのですが、これに調子を合わせたものとも言えます。
板脚中央部には濃色のラインが見えていますが、これはローズウッドを2枚の板の矧ぎのための雇い核を兼ねたもので、意匠の1つです。
こうした意匠で他の材種、寸法の大小等のご要望での特注にも対応させていただきます。
寸法 | 1.800w 850d 710h |
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材種 | ミズナラ |
仕上げ | オイルフィニッシュ |
価格 |