工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

しずおか100% !

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地元静岡の若い家具職人たちのグループによる展示会があり、表敬訪問。
《静岡 F-lab「家具」展 vol.2 〜しずおか100% !〜》とタイトルされている。
静岡は国内有数の家具産地。
大小の製造メーカー、関連業種、数多くの職人がいる。
ただボクは修行したのも別のところ、メーカーとの取引は皆無。
したがってこうしたところとはあまり深い付き合いはなく、むしろ疎遠でいるのだが、ただ若い職人の方々とは、講習会、研修会などでご一緒することも少なくなく、細々としたお付き合いがある。
それと、家具製造企業に紹介した木工志向の若い人の数はかなりに登るということもあり、幾人かの経営者とのお付き合いもあったりする。
そんなわけなのだが、頂いたDM案内に付き従い、表敬訪問と相成った。
市内の繁華街に近い一角にあるギャラリー。ここは先にエントリした、大村雪子さんが指導される織り教室の発表会会場と、偶然にも同じだった。
様々な家具、木工品が決して広くはない会場を上手にレイアウトされ展示されていた。
中堅の製造メーカーに勤務する職人、その後独立し、自営している工房の木工家など、様々な属性を持つ7名による出品。
「しずおか100%」と銘打った理由を尋ねると、材種などに現地産のものを取り入れることをコンセプトとしたようだ
静岡は北に中央アルプスを従え、良質な針葉樹、杉、檜を供給している。
これらを積極的に使うという思考に見えるのは、家具材の供給と消費の在り方をもう一度見直そうというものでもあるのだろう。
以前も述べたことだが、昨今の若い木工家に共通して言えることとして、木工というカテゴリーへの過度な思い入れなどは薄く、むしろ軽やかに自身の表現ジャンルとして選択したというようなところがあり、肩の力が抜けていて良い。
若さ故の非洗練さであったり、無謀さであったり、練れていない仕事というものはある種必然であっても、こうして発表の機会を積極的に設け、世に問うという姿勢は好感がもてる。
*《静岡 F-lab「家具」展 vol.2 〜しずおか100% ! 〜 》
・会場:ギャラリー 濱村
     静岡市葵区両替町2丁目3-1
・会期:2009.2.12〜2.17 (10 – 18)
・問い合わせ: エノモト 090-4851-3399 (19 – 22)
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