2026年、迎える春は果たして…(高市政権 のヤバさ)その2
高市政権とは
ここでは公約から少し離れ、高市政権のスタンスを見ていこうと思います。
高市首相の外交安保政策などからはトランプの後追いをするかのような専制主義的で排外主義のキナ臭さがプンプンと臭ってくるばかりで、開かれた日本の未来は見えてきません。
高市首相は3月にも訪米し、トランプとの会談が予定されています。
悪化する一方(ってか、高市首相自ら、墓穴を何度も掘る始末¯\_(⊙︿⊙)_/¯)の日中関係、
ネオジムなど、IT関連産業には絶対的に欠かせないレアメタルの対日輸出が停められ、インバウンド無くしては成り立たない観光産業などが最悪状態ですが、そのことをトランプに愁訴し(チクリ?)、ケツ舐め外交を展開したいところなのでしょうが、トランプにとっては今や日欧の同盟国などより、米露、米中関係こそ全てとばかりにシフトチェンジしている中で中国との仲介を願い立てることなど果たしてできますかね?。
高市首相が強く訴えれば訴えるほど、日米関係は危ういものになりかねない状況なのです。
※ レアアース:首相の「不用意な」答弁で悪化、日中関係は打開できるか
大手電機メーカー幹部「首相は産業界にどれだけのマイナスのインパクトがあると思っているのか。けんかの仕方を間違っている」

トランプ来日の際の米艦上での、ぴょんぴょんイェーイ! といったノリでトランプに愁訴できる積もりでいるとすれば、あまりにその政治センスの浅はかさに物笑いになるだけです。
高市首相の昨秋の国会における党首討論の場での、いわゆる台湾有事「存立危機事態」発言に対する習近平のメッセージには、戦後国際社会における中米など戦勝国の正統性の立場から、敗戦国・日本をなじるものがあったわけですが、ごく一部を除くメディア報を視る限り、それらの意味するところに危機意識を持っての解説がなされず、どちらかと言えば、表層的で、中には嫌悪感を滲ませ、あるいは排外主義的ニュアンスを込めたものに留まっていることに奇異を覚えたものです。
またこの選挙戦渦中の26日、TV朝日番組で、台湾有事に「共同で行動をとっている米軍が攻撃を受けたとき、日本が何にもせずに逃げ帰ると、日米同盟は潰れる」と語るなど、件の「存立危機事態」発言以降、「特定のケースの明言は慎む」と「反省」を口にしていたものの、わずかに数ヶ月でこれを覆し、再び踏み込んだ発言がなされたようです(朝日記事)。
これに対し中国は「戦後国際秩序に挑戦しようという日本右翼勢力の野心を暴露」となじるのでした。
習近平が言い募る 戦後国際秩序とは
少しこの問題を考えて見たいと思います。
残念ながらこの戦後の世界秩序、フレームワークというものは戦後80年を経てもなお、今も厳然と生きているというのがリアルポリティクスなのです。
ここを基調におかない限り、日中関係の最悪状態から抜け出ることは無理というものです。
一方の日本だけが、80年前の歴史に責任など持つつもりが無いと嘯いても、侵略で膨大な犠牲を受け、そして侵略国を打ち破り戦勝国として戦後を歩んできた中国に通用するはずもなく、日本の歴代政権はそこに踏まえ、罪責に向き合いながら、アジアにおいて先んじて近代化を果たしてきた日本として、日中関係史を知る政治家、民間人が手を携え、友好的な関係を結び、ともに歩んできたのです。
こうした日中関係史に対する高市首相の立場は鮮明で、その一端を表すのが以下の発言です。
日中戦争への立場として、(「少なくとも私自身は、当事者とは言えない世代ですから、反省なんかしておりませんし、反省を求められるいわれもないと思っております】 (衆議院外務委員会1995年3月16日)

(外務大臣、河野洋平氏とバチバチ 火花が散るほどに議論しており、これはこれでなかなかに香ばしく、読み応え十分でっせ)
先頃、貸与されていたパンダが中国に帰還され、今後、新たな貸与の話しは無い状態で、パンダのファンには寂しく悲しい状況が続くようですが、世論調査では新たに貸与してもらう必要など無いとする人が大勢を占めているというので、注目させられました。(時事の記事から)
私はパンダは一度も視たことが無く、言ってみればどうでも良い話しですし、動物は本来の生息地で暮らすのが一番だとの考えさえあるものの(その延長線上で、「動物園」そのものへの疑念さえ持ちます)、しかしパンダは日中友好のシンボル的な動物であることから考えた時、
その意味からは、パンダ不在というのは、日中関係の冷え込みを象徴するものとも言え、残念なことと言わねばなりません(帰還は以前より決まっていた事ではありますが、新たな貸与の話しが出ていたようでもあり、高市首相の発言が無ければ新たな貸与も期待できたのです)。
パンダ愛の黒柳徹子さんに労を執っていただき、習近平との直接談判を願いたいものですね 😓
話しが逸れました。さて中国による高市非難をどう考えるかですが、
日本の近代史に深く根ざした問題ですので、この解明は決して容易なものでは無いのだろうと思います。
明治の開国から「富国強兵」を旗印として、世界の帝国主義戦争から一周遅れに参加していく日本でしたが、最初の侵略戦争は1984年の日清戦争で、この戦勝により奪ったのが台湾と澎湖諸島。
以降、1945年8月の敗戦まで植民地支配が続いていくことになります。
対中悪化を呼んだ高市発言、これに対する中国の怒りはこの日本の、いえ北東アジアにおけるエポックであった台湾の割譲と、そしてその後の日中戦争に敗れ、台湾植民地支配から手を引くという歴史が背景に横たわっているのです。
現在の中国の正統的支配者である中国共産党ですが、台湾統治に直接的には関わっていなかったことから、話しはややこしくなりますが、1972年の日中国交回復時、日中共同声明において、日本は「台湾が中華人民共和国の領土の不可分の一部」とする中国の主張を「十分理解し、尊重」し、「中華人民共和国を唯一の合法政府と認め」ているのです。
歴代の日本政府はこの「日中共同声明」に依った立場を堅持してきたわけですが、高市発言はそこを踏み越え、自身のかねてからの主張を国会という国権の最高機関の場で主張してしまったのでした。
ところで件の高市発言の直後の習近平とトランプの電話会談について視ていきます。
中国・習近平は「戦後国際秩序に挑戦しようという日本」と語り、あるいは「中国と米国はかつて肩を並べファシズムや軍国主義と戦った。今、第2次世界大戦の成果を守るために連携すべきだ」とアメリカ側に同意を求めているのです。(ロイター報)
そもそも国連の結成というものは、米国を中心とする第二次世界大戦の戦勝国により作られたもので、そうした歴史的経緯からして、国連においては日本は未だに敗戦国、いや「敵国」としての位置づけがなされていることはご存じでしょうか(敵国条項)。
安保理の常任理事国の構成国(米、英、仏、中、露)はまさにこの戦勝国によるものだということを如実に表しているのです。
日本帝国軍は中国の領土深く侵略し、焼き尽くし、殺しつくし(その数、数千万人とされる)、そして敗北したことから、「敵国条項」にリストされてしまっているというわけです。
そうした歴史背景を押さえること無くして、現在の日中関係の悪化、習近平の怒り(恨み?)を読み解くことなどできはしないでしょう。
1972年の田中角栄による日中国交回復は、そうした歴史背景に踏まえながらも、周恩来という卓越した政治家により「中国を侵略し、痛めつけた日本軍国主義と、日本人民は分けて考えよう」と、国家予算を大きく超えるほどであろう戦争賠償を放棄、ODA支援などで糊塗し、中国と中国人民の犠牲からの苦しみと怒りを胸中に収め、共同声明に署名したのです。
高市首相の国会発言にはそうした歴史を全くと言って顧みず、一国の首相とはとても思えぬ、まるでネトウヨの感情的な嫌中意識に根ざしたかのような軽薄なもので、日本を窮地に陥れるものでしかなかったのです。
高市発言の直後でしたが、前述の通り、習近平とトランプの電話会談ではそこが問題となり、トランプは高市首相を強く戒めたと報道されています。
このように日中、米中関係は今、いま大きく変容しつつあり、日本にとっては唯一の同盟国の米国であるとはいえ、かつてのようにケツ舐め外交だけでは如何ともし難い状況を呈しているという認識に立たねばならないようです。
このBlogでは戦後80年を迎えた昨年8月、野坂昭如の小説「火垂るの墓」のアニメ作品の放映を素材としていくつかの記事を上げてきました(こちら)。
その中で、前政権、石破首相の登場が意味するところの解読を試みたのでした。
戦後長らく続いてきた盤石とも思われた自民党政権が終末期を迎え、石破政権はその弔鐘を鳴らす使命を負って登場したと論じました。
年が明け、総選挙の渦中にある今、状況を見るに付け、その考えは間違ってはいなかったと思います。
さすれば、高市政権が狙っているのは、自民党という政治党派の破壊者としての登場と言うべきなのかもしれません。
そうなのです。決して継承者ではあり得ません。
例え自民党総裁の肩書きを背負っているとはいえ、これまでの自民党政権とはまったく異質な綱領を掲げ登場してきており、その政治的立ち位置は、大きく右ブレしたもので、同僚の自民党議員とは反りが合わず、むしろ極右の名で位置づけられている参政党により近い政策綱領を信奉する政治家です。
この衆院選では多くの自民党公認候補者が、とても高市首相には政治信条からついていけないという人は少なく無いはず。
けれど、今は世論の支持が圧倒的なので、高市首相の名を連呼しているのでしょう。
哀しいよね、侘しいよね・・・、でもまったく同情などできない。
もちろん自民党には幾人も同様の右翼志向議員がいますが、彼らはこれまで決して主流にはなり得ず、傍流に甘んじていたのですが、安倍政権の下で彼らは要職に登用されるなど、徐々に徐々に、右展開が始まっていくのでした。
そしてついに、自民党を中から瓦解させる使命を帯びて登場したのが、昨秋の自民党総裁選における高市政権の誕生だったのです。
この衆院選において仮に高市政権が勝利を収めたとすれば、まるで白紙委任状を与えられ、我が世の春とばかりに、党内良識派の諫言など聞き入れることなどなく、ひとり総裁室に籠もり自由奔放に政策展開されていくのでしょう。
中国敵視を前面に押したて、北朝鮮の核武装化に対抗するには、国是とも言うべき非核の誓いなどかなぐり捨て、自国の核開発に乗り出しかねません。
既に高市首相は「非核三原則」は邪魔だとばかり、とりあえずは「持ち込ませず」を削除すべく「国家安全保障戦略」など安保関連3文書の改訂に盛り込む意欲を語っています。
安保政策の大転換が始まるのです。(「首相が狙う安保大転換、アクセル役の維新 武器輸出拡大にスパイ防止」
そして「積極財政」の名の下、プライマリーバランスなど全く気に掛けず、国債発行により市場に円を流し込み、景気浮揚を目指していくのでしょう。
しかしこれは市場からの円売りを一気に高め、長期金利は鰻登り、円は160円を超え、200円台になるやも知れません。これは当然にも物価高を推し進める要因として結果するのです。
それほどに「積極財政」戦略は、市場からすれば危機的なものです。
品性下劣な宰相
今、貧困社会に陥りつつある日本社会ですが、かつて高市氏はこうした貧困に陥ってしまった人を支援する「生活保護制度」に驚くべき誤った理解を示す発言があったことは忘れもしません。
曰く「さもしい顔をしてもらえるものはもらおうとか、弱者のふりをして少しでも得をしようとか、そんな国民ばかりになったら日本国は滅びてしまいます」
2012年のある研修会での発言ですが、こうした弱者への著しく歪んだ眼差しを持つ政治家が、果たして近代国家の一国をリードするにふさわしい人物なのでしょうか。
当事者たちはこの発言に身震いし、まるで犯罪者の如く視られることに怖じ気づき、生活保護受給対象であっても、あえてこの正当な権利を放棄し、街角のパン屋でもらってきたパンの耳をボソボソと食べ、飢えを凌ぎ、寒さに凍えている姿は容易に想像できるのです。
待ち構えているのは餓死かもしれないのにです。
これが私たちの日本の光景であって良いのか、
日本という国は近代国家を詐称しているに過ぎず、その実態は前近代を由とする野蛮国家でしか無いのかも知れません。

※ 参照 高市新総裁の誕生と相談現場に溢れる悲鳴、そしてまた一人命を落とした「生活保護引き下げ訴訟」の原告(雨宮処凛)
その先は??
もう、その先を展望するのは怖くてできませんね。
暮らしやすく、豊かであった戦後日本社会というものが音を立てて瓦解していく様を視ることになる可能性が高いということだけは言っておきましょう。
それほどまでに高市早苗氏はヤバイ政治家なのです。
そしてこうした政治情勢を許容し、いえ強く支持しているのが、日本の若い世代の有権者であるという事実には茫然とするしかありません。
〈中道改革連合〉
中道改革連合について一言だけ触れておきます。

これ視て頭抱えたね。女性はおらず、オヤジばっかじゃん ¯\_(⊙︿⊙)_/¯
政教分離の原則から、公明党は好感できません。
また立憲民主党は多くのリベラル志向の人もいますし、また国政においては、自民党に代わる唯一の政治党派として期待する向きもあります。
ただしかし、立憲民主党の代表であった(過去形になっちゃうんですね)、野田佳彦氏は野党第一党の党首としてふさわしいとは思えませんし、先の衆院選、参院選でも得票を大きく減らしており、その責任を認め、退陣すべきであったと考えています。
なお、高市首相が「松下政経塾」入塾の際、野田氏が数年先輩だった関係から、ずいぶんと世話をやき、1つの釜のメシを食べた仲間として互いに好感する関係であったことは良く知られたところで、しょせん根を同じくするところから、とても首相の政治戦略にクサビを打ち込める人士ではあり得ません。
公明党ですが、斉藤代表の連立からの離脱は立派な政治判断だったと思います。
高市早苗氏の政治理念とはまったく相容れぬものがあったでしょうし、「政治とカネ」問題で、自民党に投票することのストレスにいたたまれなかっただろうことは想像に余りあります。
ただ、離脱したものの、支持者の高齢化などから近年大きく票を減らしており(先の2024年の衆院選で埼玉14区に出馬した石井啓一代表が落選したのには驚きました)、この先、どのように国政に関わっていくのかは試練であったことでしょう。
こうした落ち目の2つの党派が合流するというのは私も驚きましたが、冷静に考えてみれば相応の合理的判断もあったのでしょう。
選挙に勝つための野合、と言う批判も当然ですが、私個人の考えでも、高市政権の暴走を何としても止めるため、いわば戦略的な政治選択として、「中道改革連合」への支持は正統性があると思いましたし、期待もしています。「比例区」ではまた別の党派になるでしょうけれど・・・。
もし、高市自民党が単独過半数の勝利を収めれば、野田代表は辞任すべきでしょうね。
それどころか、「中道改革連合」そのものが成立しなくなる可能性もあるでしょう。
さて投票日まで1週間余があり、有権者の投票行動がどのように展開するかはまだまだ分かりません。
日本国の未来のためには絶対に勝たせてはならない高市政権ですので、固唾を呑みながらの8日間になります。
やや長文になるため、以下、次回に回します

木工家具のデザイナー & 職人のartisanです。
