工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

「6.29 大飯原発再稼動 官邸前抗議」の盛り上がり

昨夜、霞ヶ関 首相官邸前に10万人を超える人々が集結。
ボクは今回は参加できなかったが、みんな ありがとう ! と声を掛けたい。

先週22日にはここに45,000人が集まったが、今回の10万人を超える人々が官邸を取り囲むという事態は、たぶん1960年の安保条約改訂阻止運動以来、52年ぶりのことだろう。

今回の盛り上がりの特徴的なことを上げてみよう。

  • 労組、政党、運動団体などの組織動員ではなく、個人の意志での参集
  • 若者、女性、子連れの家族、障がい者など、これまではこうした運動とは縁遠かった人々が多い。
    福島第一原発事故に衝撃を受け、この事故検証も明らかとなっていない中での大飯再稼働は、とても許せるものでは無いという、ごく当たり前の一般の人々の熱い思いの結集。
  • 3月以来細々とはじまった定例のパレード(デモ)だったのが、週を追うごとに増大し、最高にもりあがった。
  • 官邸前の道路は人の多さで身動きが取れなくなり、その結果、完全に占拠された状態(OCCUPY:オキュパイ)であるにもかかわらず、取り締まりの警備警察も何も手出しできないという異様な状況
    動員数が読めないこともあるが、事前予測を大きく上回る規模での参集で警備態勢も追いつかないというのが実態。
  • シングルイシューということもあり、いわゆる政治的な意志表明とは異なる、一大潮流と化した「反原発・脱原発」の思いの結集
  • メディアの伝えかたにも大きなバイアスを感じた。
    ヘリが7機飛んでいたと言われるが、報じているのは、朝日新聞。毎日新聞、TBSなどごく一部。(NHKは無視?)

「国民のための再稼働」とした先の野田首相、記者会見の欺瞞、ウソ、ペテンが見抜かれ、怒りに一気に火が付いてしまった感じだ。

為政者としても、この事態はとても「想定の範囲」と受け取るだけの余裕はないはず。

これを無視した再稼働への踏み込みは、原発がいかに市民を無視した「無理筋」で、理に反した(科学的にも、倫理的にも)ものであるかは明らか。

人々はこの潮流を全ての原発の廃炉まで、弛まずつづけていくと思う。

「原発をやめられない社会」にどっぷりと浸かり、怠惰に日々を送ってきた結果が“福一”状況であり、この〈ポスト3.11〉下では、もはや大飯再稼働など許されないし、そうした思いは、この29日のような陸続とした起ち上がりへと繋がり、そしてこれは日本という国が新たな時代へと踏み出す大きな契機になっていく予感がする。

※ 参照
東洋経済
[youtube]http://www.youtube.com/watch?v=-uHBbA3gJfY&feature=related[/youtube]

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  •  報道の偏りが早くから指摘されていたのでデモの甲斐がありましたね。
     原子力発電所は要らんのです。少しでも早く始末を付けることを考えなくてはいけません。
     当方、近くに磁力電車が開通する運びになってしまい、地元経済界などは浮き足立って居りますが、これもまたナンセンスです。

    • 原発から30km圏という近傍に住まう私のような者と、遠く隔たった付知とでは、
      自ずから受け止め方も違うのではと思いますが、
      しかし、もはや福一の再現というのは日本列島壊滅に等しい所業でしょうから、
      日本人、誰もが均しく向き合わねばならない課題ですよ。

      >少しでも早く始末を付けること
      まったくその通りですね。

      >磁力電車が開通
      え〜っ、そうなのですか。
      例のリニアモーターカー?

      野田政権は、民主党の「コンクリートから人へ」の真逆に転換しちゃいましたからね。

      その辺りを通過するということは、ですね、
      熊、鹿、猪などの衝突防止をしっかりせないとあかんね。

  •  大飯からの風は岐阜県向きに吹くので、、、、。
     また処分に困るようなものを作り出したかと思うとがっかりを通り越しますね。

     リニアモータカーについて、ひと時代前に雑誌「プレジデント」を座右に並べていたような田舎の経営者が準備会議とか経済効果についての勉強会などをやたら頻繁に行っている様ですが、まさに噴飯モノです。旗を振ってるのはほとんど土建屋と政治家ですが、、。
     鹿や猪はまだ利口ですから、、、。

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