工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

抽手はインディアンローズで

昨日は九州から近畿、北関東まで豪雨に見舞われ、多くのところで被害があったようだが、皆さんのところでは大過なかったでしょうか。
我が地域でも断続的に、雷を伴い、バケツをひっくり返したような豪雨があった。

‥‥ というわけで、抽斗加工の方は中断し、気象にさほど影響を受けない抽手をつくることにした。

悩みすぎても良い結果は望めない。

ざっとラフスケッチを描き、これに修正を重ね、木取りから、一気呵成に加工を進める。
今回も材種はローズウッド。
抽手に求められる条件としての硬質さは格好だし、またボデーがブラックウォールナットなので、メリハリをつけるにはこうした濃色材が良い。

画像は100%傾斜盤で成型加工されたものの仕上げ工程。
この仕上げ作業のあと、所定の寸法に切り落とすなどの工程が残るが、切り落としてから個々に仕上げ作業をするのではなく、先にサンディングまでやっておく。

仕上げ切削だが、ローズウッドなどの硬質な材種の曲面仕上げ切削はこのようなスクレイパーが都合良い。
シュルシュルと木屑が削り出され快適だ。

エッジの成形はステンレス合金鋼(ZDP-189)の切り出しで快適に行う(参照

ローズウッドが、なにゆえにローズウッドという呼称なのかは、一度でもこうした加工をすれば、たちどころに笑みを浮かべながら、なるほど‥‥と、頷くだろう。

「世界の木材200種」(須藤彰司 著)より

今日はこの後、もう1本upしようと思う。

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