工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ローズ・キャビネット BURL

rosecabinet1ローズのキャビネットが仕上がってはいたのだが。撮影はやっと今日になってスタジオならぬセルフ撮影で仮に済ませた。
過日このベースの方を撮影エントリーしたが、これに知人からキャビネットはどうなってるのよ、とのメールを頂戴していたので、セッティングでの撮影はいずれ果たすとして、まずはキャビネットのみをつたない撮影でお茶を濁す。

板4枚をぐるりと回し、上下の接合部分を天秤差しにてまとめただけの駆体に、これまた2枚の板をそれぞれハシバミでまとめたシンプルなものだ。
ただ天板正面の一部にナチュラルエッジ(皮付き)が残った。
あえてポイントを挙げれば、ローズウッドという銘木の魅力を精緻な仕事でシンプルに見せた、というところかな。
それだけの説明ではあまりに“シンプル”過ぎるので、少し詳説しよう。

【扉抽手】
正面の抽手はクラロウォールナットのバール(瘤)部分を用いたもの。扉に貫ほぞで取り付けてある。(タイトルのBURLはここから取ったもの)
【内部構成】
抽斗2杯に棚板2枚
抽斗も天秤差しにて構成。側板にはみずめ樺の柾目を用いる
rosecabinet3【扉納め】
・金具はHAFELEのヒンジ。
・扉のキャッチは玉キャッチ状のものを埋め込んだ(楕円画像)

こういう端正なキャビネットをまとめあげるのに重要なところは、やはり扉などの吊り込みなどはタイトにするというのが1つのポイント。
また先の記事での繰り返しになるが、このキャビネットはローズの魅力を引きだしたいのであるが、そのためには仕上げ精度の精緻さが他の材種の数倍要求される、あるいは同時にまた加工そのものの難易度の高さという困難さをあらためて思い知らされた。(切削の困難さ、堅さに比し靱性が低く、欠けやすい、などの)
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