工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

“枯葉”(YouTube)

スタンダードナンバー、“枯葉”といえばシャンソンのイブ・モンタンのものを嚆矢とする。(ナチス支配から解放されで間もなく、1946年に公開された映画「夜の門」の中で歌われたものだが、新人歌手であったイブ・モンタンのものはヒットせず、その後ジュリエット・グレコにより普及したようだ‥‥原曲名:「Les Feuilles mortes」)
一方米国内でも大ヒットしシナトラはじめ多くの歌手に歌われ、スタンダードナンバーとして定着。
Jazzでは不朽の名演、マイルス・デビス&キャノンボール・アダレーのもの《SOMETHIN’ ELSE》(Blue Note)が良い。
YouTubeからマイルスのものを探そうとしても、それは徒労でしかない。
1958年の収録であれば映像ソースなんてものがあるわけがない。
(無いわけではなく、静止画、あるいはBGMとして使われているものをいくつか探すことはできる。でもあまり良いものではなかった)
そこで2nd.choiceとしてキース・ジャレットのものをを探した。
音質も映像もまずまず。

今日は秋のさわやかな大気が日本列島を覆ったようだ。
空が抜けるように高く、風が肌に心地よい。
かなり大量に鉋掛けをしたのだが、滲み出る汗もさほど不快には感じないほど。
明日は一段と秋めくという。

展覧会のお知らせ

今月末より個展をします。
会場は愛知県岡崎市の「ギャラリー 一会」です。
この会場は今回で3度目になります。
出展内容は、カップボード、チェスト、ライティングビューロー、テーブル、椅子、ソファ、フロアスタンド、手筺、など数10点。
いくつかの新作をメインに、工房 悠のプロパーな作品群が並びます。
どうぞお出掛け下さい
DM

【杉山裕次郎 木工家具展】
■ 会場:ギャラリー 一会 (岡崎市)
■ 会期:09/30〜10/05  am11〜pm6

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ちょっと台風一過

空
見事な秋晴れ、とはいかなかったものの、昨夕の予報よりもかなり早い時間帯に台風第13号 (シンラコウ)は駿河湾沿いを通過していったようで、今朝は雲が多いものの雨は残らず良い週末となりそう。
台湾から石垣島を襲いながら中国大陸へと一路目指していたものの、何を嫌ってか、急転日本列島へと牙をむき始め後は東北東へ進路を取り脇目を振らずに真っ直ぐ。にゃろめ〜
台風現況
今日は法事で昼間からしたたか酔ってしまい、工房へは入らない積もりだったが、どうしてもやっておきたいことがあり、数時間だけ汗を流した。
昨夜の台風が置いていった厚い雲と蒸し暑さも、法事から帰宅した頃にはすっかりと秋空に変わり、ほろ酔いを払うことができるだろうと思ったからだが、やはり手元不如意であったようで、玄翁の頭は逸れて親指をしたたか打ってしまった。
そういえば修業時代、ボクの親方は5時になればさっさと部屋に戻り、一杯引っ掛けてから、あるいはコップ酒を手にしながら再び工場へとやってきて、弟子のボクの仕事を邪魔するのだった。
でも、問わず語りに明かされる若い頃の職人世界の話しはなかなか魅力的なものではあったのだ。
Top画像は今朝の大井川土手から下流へ向け、iPhoneカメラを向けて撮ったもの。
下は法事の会食料亭前の瀬戸川土手に咲き始めた彼岸花。
同じくiPhoneで。
このBlogの420pxサイズぐらいであれば十分すぎるほどの解像度ではある。
腕の善し悪しは、ケータイのカメラの場合あまり関係しないしね。
彼岸花

とまどいと困惑と(軸径)

いささか戸惑うことがあった。
丸鋸昇降盤の軸径のことである。
うちのものはいずれも1”、つまり25.4mmのものだが、これは国内の木工機では一般的な規格である。
一方米国で広く使われていると思われるデルタなどのテーブルソーの軸径は5/8″(≒15.9mm)。
さて、ここでこの5/8″軸のテーブルソーに1”径のカッターを取り付けて使いたいのだが、これを介するブッシュが国内では見あたらないので困惑している。
一般の丸鋸であれば対応するブッシュが広く出回っているようなのだが、これはわずかに3mmの厚さ。(測定具などで業界ではよく知られた新潟精機の製品)
これではとても厚みがあり回転負荷の大きなカッターを保持できるものとも思えない。
なおうちの縦軸面取盤用では30mm径のカッターが多い。これには1”軸径に対応させるためのブッシングを使っている。
友人の木工家T氏によれば30mm → 5/8″のものが英国から入手できるようなのだがね。何故か 1″ → 5/8″ のものが無い。無い。
旋盤でカスタムに作れば良いだけのことだが、使うのはほんの一時的なものでしか無く、あまり経費を掛けたくない。
どなたか入手方法をご存じの方アドバイスいただけないだろうか。
デルタなど米国の機械は国内でも比較的広く出回っているように思うのだが、皆さん、どうされているのだろう?
厚みは10mmもあれば良いだろうと思う。
余談だが、静岡ではこれでなくては良い仕事は出来ないとばかりに、格別に高い評価を受ける名機、服部機械の昇降盤の主軸は何故か19mm。これはつまり 3/4″ ということなのだろう。
最初はもしかしたらこの機械のブッシュが使えるのではと期待したものの、あらぬサイズと判明し、あえなく破綻。
仕方がないのでとりあえずはこの新潟精機の丸鋸用のブッシュを2枚発注した。
これで両側から挟み込めば、何とか使えるのではと考えたいのだが、機械屋にアドバイスを求めれば、「怪我してもしらんよ」などと言われてしまった。あちゃ (-。-;)

iPhoneその後

iPhone1
〓SoftBankからiPhoneの使用料請求が来ないなぁ、と首をひねっていたら、あっそうか、紙での送付を断りネットで知らせることにしてあったのだ、と思いだし、さっそく〓SoftBankサイトからログインし、チェック !
な、なんとパケット代が100,000円近くにも …>_< … 確かに手元に来てからと言うもの、暫くはその快適さにWebサーフィンはし放題だわ、外に出ればGoogleMapでの位置確認と、近くのショップの検索、あるいはまたRSSリーダーでのBlogチェックと、使用パケット量がそのまま課金されるのではそうした数値にもなろうというもの。 でも、おうちではWi-Fi環境なので〓SoftBank 3Gのネットには入らないのだが、これがそのまま3Gネットワークでのものと考えれば、ちょっと怖ろしくなってしまう。 ま、そんなワケだから外でもWi-Fi環境のあるところを探して3Gへいかないようにしよう ! とは言ってもこんな田舎ではそんなしゃれたところなどないわい。 ただこんなにも使ったのは、パケット定額フル契約のため。 〓SoftBankからのパケット通信請求額は5,800円どまり(上限)。ホッ。 ところでiPhoneの優れたところはいくつもリストすることができるが、世界中の開発者からApple社に上げられるiPhone専用のアプリを好きなモノを好きなだけインストールすることができるということは特筆されるね。 More »

DOMINO活用とFESTOOL礼賛

DOMINO1
世界を駆けめぐった底が抜けたような同時株安だが、欧州の工業製品を米国経由で購入する場合の価格への影響はどうなのだろう?
FESTOOL社の工具のことだが、DOMINO、プランジルーター、いずれもそうなのだが、使う度にその品質の良さを再確認させられる。
これまでも度々語ってきたところなので、繰り返すまでもないのだが、洗練された工業製品としての品質の良さと、作業者の求めに徹底的に随伴しようとする設計思想というものは類種には見られない独自のものがあるように思う。
さて画像はあるテーブルの脚部の木口への枘穴を開けているところ。
数種のDOMINOダボの中で最大のものを2枚埋め込もうというものだ。
下側がジャストフィットで上がややアバウトの巾(厚みはいずれもジャストフィット)
これは上下の位置関係に於いて微妙なずれも接合度に影響を与えないような配慮のため。
DOMINOはこのようにジャストフィットの他に+6mm、+10mmの3段階の巾で開けることができるようになっている。
DOMINO2DOMINO本体のフェンスの白いものは紙。
つまり上下位置関係の微調整のために0.75mmの厚みの紙を探してきて貼り付けたもの。
DOMINOは元もと、数段階の厚みに対応させるような機構になっているが、こうした微調整をすることで如何様にも対応可能だ。
DOMINOのデフォルトでの加工材厚みの設定(その厚みの中心に穿たれる)は以下のよう。
15/20/22/25/28/36/40 mm
ウォールナットという良質な材種が対象と言うことから少し割り引かなくてはならないかも知れないが、木口へ10t × 29w × 25dのボリュームでの穿孔だが、全くばたつき暴れるようなこともなく、スムースに静かに作業は進む。
なお、集塵システムはDOMINOの穿孔システムからして必須の要請となる(適切に排出されないとカッターの駆動に障害があるだろう)が、少し写り込んでいるマキタの集塵機に吸わせ、100%の集塵効果がある。
つまり環境には全くダストが排出されない。
ボクは呼吸器疾患を抱えているので、これはとてもありがたい。

米国発金融不安の行方

9月14日、米国で4番目に大きな証券会社、リーマン・ブラザーズが経営破綻した。(日経16日・号外1号外2 PDF)、
また3番目の大手メリルリンチは米銀大手バンク・オブ・アメリカに救済合併されちゃった。
2つもの名門投資銀行が一挙に無くなっちゃった。
リーマンの年初からの株価の推移を見れば最高値から9割も安い3ドル台へと急落しているところをみればポールソン財務長官が公的資金投入を拒否するのも宜なるかなという感じではある。(AFP BBNews1News2
1997年に山一が自主廃業した時を彷彿とさせるが、果たしてそんなアナロジーで解釈できるものなのだろうか。
世界の証券市場を駆けめぐったこの衝撃的なニュースの前日、米連邦準備制度理事会(FRB)前議長・グリーンスパンは「米国は世紀に一度の金融危機に陥っており、大不況を引き起こす可能性が高い」と発言していたようだが、これが単なる脅しではないことがはっきりしちゃった。
グリーンスパンはさらに続けて「世紀に一度の種類の金融危機が、グローバルな実体経済に甚大な影響をもたらさずに起こりうるとは信じがたい。それが今後生じる事態だと思う。‥‥実際、すべての金融機関を保護しようとすべきではない」と語ったと言われるが(AFPBBNews)投資家が聞けば錯乱してしまうほどの投げやりなメッセージではないか。

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抽斗システム・センターガイド

抽斗のスムースな作動を確保するためには様々な手法がある。
それらは基本的には駆体の構造、抽斗の構造などに規定付けられるが、今回紹介するのは上げ底の抽斗で、ある程度大きな間口の場合に活用すべき手法の1つになる。
ある程度大きな間口の場合、間口 × 奥行き、のバランスからスムースな作動を確保するというのは意外と難しいもの。
基本はタイトに仕込むことでスムースな作動を確保することが可能であるが、もっと良い方法があるとすれば、このセンターガイドというものを設けることが1つの手法になる。
センターラン

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中秋の名月

 名月

名月をとってくれろとなく子かな

一茶

当地は午後から曇り空。
実は満月というのは明日の月なので、撮影は明日にしようかと諦めかけたのだが……。
明日はさらに悪化の予報とのことで、仕方なく待つこと30分。
やっと雲の切れ間から覗いたあでやかな月をパシャッ !
・撮影日時:08/09/14 23:05
・canon EOS KissDN
・SIGMA 70-300 APO DG
・f/5.6 1/250 ISO/800

ジョルジュ・ムスタキ(YouTube)

週末恒例(?)のYouTubeからのミュージッククリップ
今日はジョルジュ・ムスタキ(Georges Moustaki)から代表曲、『Le Métèque』(異国の人)。
YouTubeにはこれより10年後のものもあったが、まだヒゲが黒い頃、1969年のものから。

既に70代半ばにもなるので最近の動静は分からないが、昨年のフランス大統領選で、セゴレーヌ・ロワイヤル候補の支持を表明していたことで話題になっていた。
もう来日は無いだろうかね。
ボクが最初に魅入られた曲は『Hiroshima』だったかな。
フランスのある種の良質な文化を継承する歌い手として見做される人だが、ボクにはむしろアラブ、ギリシャ、フランスなど地中海各地に根ざすコスモポリタンとしてのイメージが強い。
ムスタキが脚光を浴びたのは「理想の時代」。
しかし「虚構の時代」の今はこうした歌は産まれようがないか。
そうした時代を生きなければならない今の若者は辛い。
でもね、時代は停まっていはしない。
ゆっくりと、しかし確実に変遷し、また新たな時代が引き寄せられるはずさ。
ムスタキもセゴレーヌが敗れ去ったとはいえ、諦観しているわけではないだろう。