工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

おしゃべりを超えて、街頭へ

7月13日、官邸前での「再稼働反対」抗議活動、主催者側発表は前回並み、15万人規模の集結とのこと。
大飯原発3号機はフル稼働へと進み、18日と言われる4号機の稼働へ向け準備が進んでいる状況下、決して勢いが衰えるどころか、国内では非日常の光景でしか無かった街頭での抗議活動が、今や日常化しちゃっている。

これは人々の怒りの切迫性の強さであろうし、政治への諦観でもあるだろう。
あるいは個人的な希望に拡がりを公共空間に求めるというこのスタイルは、日本において絶えて久しいものであり、もっと言えば、組織動員とは無縁の1個人の思いの集積の結果であるという“画期”は見抜いておかねばならないと思う。

More »

框組、帆立内部

当地は今日も断続的に強い雨に見舞われたけれど、九州、熊本、大分地方へは、「これまで経験したことのない雨」との警戒が呼びかけられ、事実、犠牲者を出すほどの被害があった。
個人的には縁者、知人はいないとはいえ、お見舞いを申し述べたい。
梅雨末期、こうして毎年繰り返されるのを見ていると、防災面での予防措置の欠陥は無かったのか、検証と対策を願うばかりだ。

さて今日は、前回エントリした飾り棚の組み立て途上の画像を明かしちゃおう。
何だ、ヘマやってるじゃん、などとの見立てもできようし、あるいは、なるほど、こうした框モノ、プロはこんな方法でやっているのか、といった見方もできよう。

More »

CLAROウォールナットの飾り棚

梅雨ど真ん中の今日この頃ですが、皆さんの地域は如何でしょう。
各地に被害をもたらした先週の土砂降り、当地域も豪雨でしたが、週末以降、空梅雨で推移しています。

陽性と言いますか、最近の日本列島の気象は南洋のようなメリハリがきつい傾向にあるようです。喜ばしいとは言えませんな。
日本は中庸がよろしいようで、‥‥、気性もそうですが、気象も、ですね。

しかし、今日など湿度計見れば、何と40%台。
ありがたくも、仕事の捗りはすこぶるよろしいです。

さて、この画像、作品名には、但し書きが必要かもしれない。
respect for Krenov と。

More »

3.11大震災、風化と抗う社会とメディア(今、問われていること)

ETV特集、取材スタッフのBlogから

「目標1%」と題されたBlogのタイトルがある。
NHK ETV特集を最前線で担うTVマンのBlogのある日の投稿に付けられたタイトル。(こちら

ここまで書けばお判りかと思うが、1%というのは視聴率のことである。
つまり自分が作る番組への自嘲的な物言いであるわけだが、同時にそこにはそうした社会からの受容の在り様に抗いつつ、番組作りをしていることの誇りも垣間見える。

抗う対象は、再稼働へ向け「新たな安全神話」を振りまく、原発ムラであり、政府当局であり、メディアの報道姿勢であり、あるいは社会総体なのかもしれない。

3.11後、福島原発による放射線汚染については、NHK、民放、それぞれ様々な番組が企画、放映されてきているが、中でも多くの人々に感銘と、実学的な情報をもたらしたものとして、高い評価を受けたのが、放射線測定の草分け的存在、岡野眞治博士、気鋭の若き放射線衛生学の学者、木村真三氏とともに作り上げた「《ETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図~福島原発事故から2か月~」》だった。

【各賞受賞】
文化庁芸術祭賞 大賞
石橋湛山記念 早稲田ジャーナリズム大賞
日本ジャーナリスト会議大賞(JCJ大賞)
シカゴ国際映画祭ヒューゴ・テレビ賞「ドキュメンタリー部門」 銀賞
ワールドフィルムフェスティバル・ドキュメンタリー部門銀賞
ギャラクシー賞 5月度 月間賞≪上期入賞≫

More »

突き鉋

突き鉋というものがある。
1年に何回使うだろうか?、というほどに使用頻度の低い鉋だが、
しかし無いと困る。

今回は“被せ”の抽出の仕込み工程で、側板を削らねばならず、この突き鉋にご登場いただく。

こんな面倒くさいことをしたくなければ、もっとAboutな仕込みにすれば良い。
でもね、やはり丁寧できちんとした仕事がうちの仕様なので、これしきのことは受忍する。

そうは言っても、一鉋、二鉋、程度の微調整なので、面倒というほどのものでは無い。

More »

ボンドの容器を選んでみよう

木工ボンドの容器などについて語ろう。

四半世紀も木工やっていると、用いる木工ボンドの容器(詰め替え容器)も、様々に変遷を重ねてきた。

そうして落ち着いたのが、画像のモノ。
右後ろから、

  • 長年使ってきた容器(蓋は元々付属していない)
  • Titebond Ⅲ:1ガロン(3.785L)(これから詰め替えている)
  • Titebond Ⅲ:18oz 473mL
  • New 詰替容器(手前の2つ)

何だ、ありふれたモノじゃん、とあきれ顔のあなたはどんなモノを使っているのかな?

More »

赤坂憲雄氏につぐ東北学の若き研究者(山内明美さん)

2012/07/04『朝日新聞 朝刊』(東京12版)

今朝の朝日新聞・オピニオン覧に〈東北のこれから〉と題したインタビュー記事がきており、何はさておき、朝飯そっちのけで読み入ってしまった。

東京の大学に席を置いたまま、3.11後、故郷の南三陸に駆けつけ、そのまま〈宮城大・南三陸復興ステーション〉で活動している山内明美という若い研究者へのもの。

‥‥東北にはまだ表面に出ていない力がたくさんある。こんなにひどい目にあったからこそ、元々の力を生かせたらと思うのです

──震災後、東北の被災地は称賛されました。「日本ならではの村社会が生きていた」と。

でも、それだけではないのです 地元の新聞に、津波の引いた翌朝、高齢のしゅうとめをおぶって、がれきを歩くお嫁さんの写真が載りました。実は彼女は中国人なのです。この町にはアジアから来たお嫁さんがたくさんいます‥‥

More »

抽手はインディアンローズで

昨日は九州から近畿、北関東まで豪雨に見舞われ、多くのところで被害があったようだが、皆さんのところでは大過なかったでしょうか。
我が地域でも断続的に、雷を伴い、バケツをひっくり返したような豪雨があった。

‥‥ というわけで、抽斗加工の方は中断し、気象にさほど影響を受けない抽手をつくることにした。

悩みすぎても良い結果は望めない。

ざっとラフスケッチを描き、これに修正を重ね、木取りから、一気呵成に加工を進める。
今回も材種はローズウッド。
抽手に求められる条件としての硬質さは格好だし、またボデーがブラックウォールナットなので、メリハリをつけるにはこうした濃色材が良い。

画像は100%傾斜盤で成型加工されたものの仕上げ工程。
この仕上げ作業のあと、所定の寸法に切り落とすなどの工程が残るが、切り落としてから個々に仕上げ作業をするのではなく、先にサンディングまでやっておく。

仕上げ切削だが、ローズウッドなどの硬質な材種の曲面仕上げ切削はこのようなスクレイパーが都合良い。
シュルシュルと木屑が削り出され快適だ。

エッジの成形はステンレス合金鋼(ZDP-189)の切り出しで快適に行う(参照

ローズウッドが、なにゆえにローズウッドという呼称なのかは、一度でもこうした加工をすれば、たちどころに笑みを浮かべながら、なるほど‥‥と、頷くだろう。

「世界の木材200種」(須藤彰司 著)より

今日はこの後、もう1本upしようと思う。

画竜点睛

抽手が決まらない。

駆体はほぼ完成。
扉もほぼ完成。
抽斗は加工中。

問題は扉と抽斗の抽手だ。
新たに起こしても良いのだが(またその積もりでもあるのだが)、

強い雨も降ってきたので、加工は中断し、
紅茶でもすすりながら、“沈思木考”に切り替え。

hr

脱原発から野田政権退陣要求へと質的転換した人々の怒り

大飯原発前、1日早朝から繰り広げられた「再稼働やめろ」抗議集会は終日休むこと無く延々と繰り広げられ、あいつら、あのままぶっ倒れちゃうんじゃないか、とばかり、それは今朝未明まで続けられていた。
雨中、バギーカーを押し駆けつけた若いママ、プラカードを重そうに掲げる、就学前としか見えない気丈な子たち、まさに老若男女が枯れそうになる声を振り絞り、怒りをぶつけていた。

ボクはIWJのUSTREAMを視ていただけだったが、彼らにはホントに頭が下がる思いと、無力さと、野田政権、関電への怒りとで、胸が張り裂けそうだった。

10万人を超える29日の官邸包囲デモに先立ち、この集会・デモの主催者の一人である「素人の乱」による記者会見の模様がupされているので、以下に貼り付ける。

同時に、今回は声明文が出されており、この内容もぜひご覧いただきたい。
起草者は柄谷行人氏。
ここでは感想めいた記述は遠慮したいが、
先の本Blog投稿にもあるように、6月8日の野田首相による記者会見の内容は、明らかに市民の怒りに火を付けてしまったということ。

「脱原発」への市民レベルでの広汎な合意形成の潮流を、ちゃぶ台返しのごとくにひっくり返してしまった。(= 3.11以前に戻してしまった)
というより、さらに悪いことには、原発は安全保障と深く関わることであるので、再稼働する、という論理的飛躍 [ではなく、本心であるわけだが](原発 = 核武装)を含むものだったことへの怒りが、45,000人 → 15万人 の怒りの集結となった、ということ。

※ 参照
野田退陣要求デモ記者会見における、柄谷行人氏の談話草稿

【7.1新宿原発やめろ!!!!!デモ記者会見】2012/06/29


Video streaming by Ustream

記者会見、登壇者は以下。
松本哉、柄谷行人、雨宮処凛、鶴見済、橋本美香、大熊ワタル