「死ぬ前にしたいこと」from TED
死について考えることは 自分の人生をはっきりと見せてくれます
以前、別のBlogで《死ぬまでにしたい10のこと》というスペイン映画について語った事があった。
ペドロ・アルモドバルが総監督を務めたというので注目したのだが、やはりそれ以上にタイトルから伺える切迫性から劇場へと足を運ばせたのではなかったかと記憶している。
人は死という極限的な状況に身を置くことで、むしろ怠惰であったかも知れない日常とは決別し、生きる真の喜びを持って、日々を送ることができる、というパラドキシカルな話しだった。
無論、そうした切迫性ある事態に直面することは、そうあるものではない。
今回のTEDのスピーカーは、母のような存在だった女性の死に衝撃を受け、そこから起ち上がり、新たな生を生きようと、地域の空き家にある仕掛けをする話しだ。
ある一人の女性の行動が地域のコミュニティーを揺り動かし、緩やかで温かな心の繋がりを育んでいき、そして、この女性も近しい人の死の衝撃から立ち直っていく。
恐らくは3.11を機とし、被災地で、あるいはもっと遠くのところでも、同様の試みをしている人たちがいると思う。
震災は人々に悲しみと苦しさを与えたが、それを乗り越え、ともに生きることで、それまでにはなかった新たなコミュニティーの形成、人々の繋がりも生まれてきたと思う。