ホゾ取盤の効用
〈ホゾ取盤〉という木工機械は、いわゆる工房スタイル、スタジオファニチャーと言われる木工所には設置されていない場合が多いかも知れない。
ましてや、アマチュアの方々には、その名称すら知られていないのではと思う。
小規模の家具製作現場において一般に良く見られるように、丸鋸昇降盤のような汎用機でも加工できる部分を、ホゾ取り加工専用機として特化したものである。
一方、建具屋という分野の木工所では、角ノミ機と並んで欠かせない必須の機械となるわけだが、決して建具屋でしか必要とされないというものではない。
うちのように框組を基本とする家具製作所にも、大いにその能力を発揮してくれる機械だ。
簡単にその機構を紹介したいと思うが、まず刃物の構成は以下のようになっている。
(手前からの配列順)
- 横挽鋸(加工材の端切り用)
- 上下2枚の毛引き付ホゾ取りカッターブロック
- 縦軸カッター(馬乗りや二枚ホゾなどのためのカッター)
という4軸の構成。
横切り盤と同様、定盤は並行スライドする機構となっていて、
ここに被加工材を上部、奥、2つの締め付け機構で堅固に固定する。
加工工程は、移動定盤を手動で前方向に摺動させ、順次4つの刃物で切削加工していく。
被加工材は胴付き長さを設定するための位置決め板で定尺に複製加工される
本体にはこの4軸の刃物のX-Y軸(上下・左右)位置を可変させるためのハンドルなどが付く。
このように、さほど複雑な機構ではないが、これがあれば框モノのホゾ加工はいたって高精度、かつスピーディーな複製加工が可能となる。
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