ビックな毛引きも時には‥‥
画像はうちの代表的な毛引き、5種。
今日は右端の大きな毛引きも、時には必要ということでご登場願った。
300mmを超える深さの抽斗のスライドレールの位置決めの墨付けだ。
直定規にストッパーを付け、これを毛引きとして代用したりもできるだろうが、毛引きの使い勝手には勝てない。
あるいは海外の木工関連ショップを見れば、この毛引きと同じ目的を持つ道具もあるようだが、概して使い勝手が悪い。
いやいや、使い勝手以上に、日本の毛引きが鍛鉄刃物でできていることに対し、彼の国のものは、ありゃ、まともな刃物じゃないのでシャープな筋は引けるわけもない。
他の多くの道具同様に、日本が誇るべき大工道具の1つである。
この右端のものは、かなり昔の話しであるが、地方の道具屋に立ち寄った際に見付けたもの。
家具屋というよりも大工が使うようなものなのだろうかね。
コイツは8寸まで対応できる。
(今、ネットで同様の長い竿のものを探してみたが、見あたらない)
ところで毛引きの寸法取りだが、画像のようにスケールを当てて決めるわけだが、直接刃先に当てるのは良くないね。
ステンレスのスケールと、刃物鋼ではどちらが堅いかを考えれば怖くてできないはず。
そこで画像下のように竿のところに刃の位置を書き写し(線刻する)、これに合わせるのが良い。(画像、100mmのところ)
今日は50行に満たない分量で終えられた。
こんな省エネで記述するのも申し訳ないような、らくちんでありがたいような、あるいは読者サービス(?)のような、ははは。
* 注意
最後の2枚の画像、15cm直定規であたっているが、ホントは曲尺であたるのが正しいんだよ。(矩 = カネであたることで、より高精度に計測できる)
acanthogobius
2011-2-4(金) 21:23
指物師がこんな毛引を使っているのをテレビで見たことがあります。
それは、割り毛引き、とでも言うのでしょうか、引き出しに使う桐の板を
裏表から、この毛引きで深く傷を付けて、後はパリッと割っていました。
後は鉋で仕上げていたと思います。
私は所謂、鎌毛引きを使っていますが、両者は使い分けがあるのでしょうか、
それとも好みの問題でしょうか?
artisan
2011-2-4(金) 21:51
そうでしたね。筋毛引きに対し、割毛引きと言うものでした。
ボデーもカーブしていて、少し頑丈な作り。
基本構造は筋毛引きと変わるところ無いです。
桐材の他、いわゆる線象眼のような場合とか、薄いベニヤの小割りなどに使うものということでしょうか。
鎌毛引きも使っていますが、二丁が基本だったり、筋毛引きが竿の先端から少しセットバックしているのに対し、ぎりぎりまで使えるところが特徴ですね。
ただ使い勝手としては一般には筋毛引きの方が使いやすいですね。
また、刃も研ぎやすい。
たいすけ
2011-2-5(土) 12:10
僕も割毛引きには寸法出しの為のマークを入れてます。便利ですね、毛引きの刃は先っぽがつぶれると、樹種によっては誠不細工なことになりますので刃先は大事にしています。
自作で寸法が決め打ちのものを数だけ用意していますが、数を持つのも便利です。
丁度、昨日、割毛引きの刃が多数出てきました、ご入用はありませんか、またブログに写真を載せます。
artisan
2011-2-5(土) 13:17
たいすけさん、やはりやっていましたか「寸法出しの為のマーク」
>数を持つのも便利
そうですね。家具制作の場合でも墨付けには5、6丁の毛引きを動員することもめずらしくないです。
つまりセットしたものは、いずれまた同じ設定で使う場面が出てきますのでね。
それと、書き忘れましたが、枘の厚みのスペーサーとなる板を数種用意しておくことで実質複数台の機能を持たせることもできますね。
artisan
2011-2-6(日) 09:55
たいすけさん、レス内容が不十分でした
>割毛引きの刃が多数
どうされたのでしょう。
差し支えなければ数枚くださいませんか。
たいすけ
2011-2-6(日) 17:31
ブログに毛引きの刃の写真を載せました、御検討下さい。ご入用のを言って頂ければお送りしますね。
artisan
2011-2-6(日) 20:21
たいすけさん、さっそくのBlog投稿、痛み入ります。
このBlog、現在はトラックバックURLが吐き出されないシステムです。
やはり設けることが必要ですね。
ではたいすけさんのBlogからあらためてお願いしましょう。