工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

とまどいと困惑と(軸径)

いささか戸惑うことがあった。
丸鋸昇降盤の軸径のことである。
うちのものはいずれも1”、つまり25.4mmのものだが、これは国内の木工機では一般的な規格である。
一方米国で広く使われていると思われるデルタなどのテーブルソーの軸径は5/8″(≒15.9mm)。
さて、ここでこの5/8″軸のテーブルソーに1”径のカッターを取り付けて使いたいのだが、これを介するブッシュが国内では見あたらないので困惑している。
一般の丸鋸であれば対応するブッシュが広く出回っているようなのだが、これはわずかに3mmの厚さ。(測定具などで業界ではよく知られた新潟精機の製品)
これではとても厚みがあり回転負荷の大きなカッターを保持できるものとも思えない。
なおうちの縦軸面取盤用では30mm径のカッターが多い。これには1”軸径に対応させるためのブッシングを使っている。
友人の木工家T氏によれば30mm → 5/8″のものが英国から入手できるようなのだがね。何故か 1″ → 5/8″ のものが無い。無い。
旋盤でカスタムに作れば良いだけのことだが、使うのはほんの一時的なものでしか無く、あまり経費を掛けたくない。
どなたか入手方法をご存じの方アドバイスいただけないだろうか。
デルタなど米国の機械は国内でも比較的広く出回っているように思うのだが、皆さん、どうされているのだろう?
厚みは10mmもあれば良いだろうと思う。
余談だが、静岡ではこれでなくては良い仕事は出来ないとばかりに、格別に高い評価を受ける名機、服部機械の昇降盤の主軸は何故か19mm。これはつまり 3/4″ ということなのだろう。
最初はもしかしたらこの機械のブッシュが使えるのではと期待したものの、あらぬサイズと判明し、あえなく破綻。
仕方がないのでとりあえずはこの新潟精機の丸鋸用のブッシュを2枚発注した。
これで両側から挟み込めば、何とか使えるのではと考えたいのだが、機械屋にアドバイスを求めれば、「怪我してもしらんよ」などと言われてしまった。あちゃ (-。-;)

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  • こんにちは、いつもROMさせて貰っています。
    私も昔はデルタのコントラクターズソーを使っていましたが、当時はアメリカのチップソーしか使っていませんでしたので、ブッシュは使ったことはありません。ちょっとWebを探して見ても確かに無いですね。雌ねじに差し込む逆に小さくするのは標準的にあるのですが。
    でも1箇所見つけました。Arbor Adaptorです。残念ながら金属ではなくてプラスチック製です。まあしっかりカッターを横からロックすれば問題は無いとは思いますが。以下のI.D.5/8"が使えるはずです。値段は$1.00ですが、輸送費の方が遙かに高くなります。長さは1"ありますので、好きな長さに切れば良いと思います。
    http://www.brownells.com/aspx/ns/store/ProductDetail.aspx?p=5175&title=ARBOR%20ADAPTERS%20&%20SHAFT%20FLANGES#sku
    でも、わざわざ輸入するより、近くの鉄工屋さんで作ってもらった方が安く上がりそうな気がしますが、一応情報だけです。

  • 松本さん、お手を煩わせてしまったようですみませんでした。感謝です。
    これ自体へはさほどの負荷が関わるものではありませんのでpolyresinとやらでも大丈夫でしょう。(一見陶器のような硬いもののようです)
    今日、とりあえず頼んだ丸鋸用のブッシュが2個届きましたので、近く試してみます。
    (昇降盤から離れたところから電源ON ! ですね)

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