映画 [グレン・グールド – 天才ピアニストの愛と孤独]
原題【Genius Within: The Inner Life of Glenn Gould】
これを「‥‥ 天才ピアニストの愛と孤独」と邦題したのは、果たして賢明であったのかは口ごもってしまうが、興業上の戦略からなのだろう。
日本では何事も分かりやすく、過剰に説明しすぎる嫌いがある。
しかし、映画の構成、内容は、確かに邦題を裏切るものでは無かったように思う。
これまでグールドに関する伝記は数多く出版され、また映画化されてもいるが、このピーター・レイモント(Peter Raymont)とミッシェル・オゼ(Michèle Hozer)両監督は「これまで公の場でグールドについて語ったことのなかった人々へのインタビューと、未公開の映像や写真、プライベートなホーム・レコーディングや日記からの抜粋など」新たに発掘された素材を駆使し構成している。(公式サイトからの引用)
日本でもグールドファンは多いと思われるが、純粋にCDに向かい合うことで得られる音楽世界からの愉楽とは異なる、一人の苦悩する芸術家の魂の背景に接近することもできるだろう。
また、グールドの独特の楽曲解釈、あるいは彼が紡ぎ出す音楽の一粒一粒が際立って迫ってくる独特の奏法の謎にも接近できるはず。
出版物の伝記では得られない、映像表現の豊かさというものは、やはりボクのような凡夫には得がたい説得性をもって迫ってくるものがある。
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