〈肥後の守〉
過日、大型連休にあたる休日、妻の弟家族が住む播州三木市を訪ねた時のこと、普段は観光地を訪ねても土産らしきモノにはほとんど食指が動かないのだが、めずらしく市内の道の駅の観光物産展で買い求めたものがある。
刃物産地で知られた三木市のことであり、想像は付くと思う。
ノミ、鉋、etc、いやいや、そうではなく、ナイフだ。
これはどこまで知られているかは判らない〈肥後の守〉(higonokami)のことだね。
1950年代生まれまでの男の子であれば誰しもがフトコロに忍ばせていた、あの、少年必携、御用達のナイフである。
往時は何軒もの刃物製作所がこの〈肥後の守〉を製造していたのだろうが、今では1軒の鍛治屋がその火を絶やさぬよう守り続け、かろうじて今に伝えているのだという。
普及版の安物の刃物とは言え、一時代を画したものであれば、この〈肥後の守〉はまさに“文化”であり、ぜひ今後もフイゴの火を落とさぬよう、作り続けていってもらいたいと切に思う。








木工家具のデザイナー & 職人のartisanです。
