“プロダクト的思考”と“手作り家具”(その3)
前回の投稿から間が空いてしまいましたが、そろりと再開します。
ある若手の木工職人が廃業に至ってしまった作業内容が抱える問題の検証に関わる話でした。
あらためてそれらの問題を挙げますと、以下のようでした。
- 框組の加工に習熟していない(正しく理解されていない)
- 木取りにおける寸法基準が多様に過ぎる
- 設計上、枘の割り付けの非合理性
- 教育訓練の問題(親方の問題)
4つのうち、1〜3は技法的な課題で、それぞれ相互に関連する事柄と言えるかも知れませんので、まとめて考えていきましょう。
これらの技法的課題は木工全般からすれば、ごく一部の領域の問題でしかないかもしれません。
しかし、だからといって安易にスルーしてしまえるほどには些末な問題では無いでしょう。
いわゆる家具という1つの造形物を構成するためにはいくつもの部品、エレメントが関わり、これらが有機的に結合され、目的とする機能を満たし、かつ美しいフォルムを産み出していきます。
これらの技法は、いわば目的とする造形物を作り下げるための欠かせぬプロセスであり、またその品質によって、できあがりのフォルムもディテールも決まってくると言っても過言ではありません。
また、一方において、この巧拙は生産性にも大きく関わって来ることはご理解いただけるものと思います。
少し具体的にお話しましょう。
ある展覧会で見掛けた、水屋のようなキャビネットに施されていた柱と棚口の見付け部分の意匠を拝見し、ちょっと驚くことがありました。
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木工家具のデザイナー & 職人のartisanです。
