工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

アラン・ピータース氏 亡くなっていた

スキャンして貼り付けたこの『CABINETMAKING : the professional approach』は、ボクが持つ唯一のアラン・ピータース氏による貴重な書だ。
アラン・ピータース購入した書籍のデータを残すほどには几帳面でもなかったので記憶に頼るしかないが、まだ訓練校に在籍していた頃に「東光堂」にて探し当てたものの1つだったはず。
今夕、別の調べ物でネット上を徘徊していて、アラン氏の訃報に触れた。
高齢であることは承知していたので、大きなオドロキをもたらすというのではなかったが(自身のアラン・ピータース氏への意識の在りようの反映であるわけだが‥‥)、国内では没後5週を経たにも関わらずこの訃報に触れたサイト、Blogは見あたらず、こちらの方は意外感が強かった。
Alan Peters, furniture-maker、1933生、本年10月11日死す。享年76歳。


著書には、修行を始めたばかりの一年生にとって木工への世界へと誘ういくつものエッセンスが収められていた。
家具の近代史、家具デザインの手法、スタジオファニチャーという分野、家具製図のエッセンス、等々。
カール・マルムステン、J・クレノフのことを知ったのもこの書からだったな。
しかし残念ながら書から教えられることはあっても、彼の仕事に深くアクセスすることもなかった者にとって評伝を試みる資格などありはしないので、訃報を伝えるに留めよう。
英国に渡り木工を学び、その後帰国して活躍している人も少なからずいらっしゃるので、それらの方々に委ねたい。
  ご冥福をお祈りします。
* TIMES紙を含め、海外のものしか拾えなかったが、Alan Peters氏訃報に関連するサイトを以下に残しておこう。
■ TIMES ONLINE 「Alan Peters: furniture designer」 09/10/24
■ GET WOODWORKING.COM News 「Alan Peters: 1933-2009」
■ Liege Calling 「Obituary: Alan Peters」Blog

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