工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

黄砂漂う東アジア

当地は今朝から西の空が煙っていた。
春霞なのだろうか、と思っては見たが、午後出掛けたときは明らかに異様な大気であることを知らされた。黄砂だ。
あわててカーステレオに繋げている iPod からアルバム「回帰熱」を選択。

黄砂に吹かれて

帰宅してニュースを見れば、日本列島全域を覆い尽くしすほどまでに降り注いでいるらしい。
当地ではクルマでの走行に支障をきたすほどではなく目視出来る範囲なので、みゆきの唄で紛らわし、大陸からの風の便りか‥とばかりにタクラマカン砂漠の砂塵を想像するぐらいですますことができるが、九州、四国では視界を遮られ大変なようだ。
ボクがこの黄砂を強く意識したのは20年ほど昔のこと。
当時は松本で木工修行していたのだったが、静岡から国道20号線を松本方向へ向け走行していた時のこと。
この時はまだ中央高速が「諏訪南」までしか完成していなくて、塩尻峠はつづら折りの旧国道をえっちらおっちらと登坂していかねばならなかった。
その塩尻峠を越えると、松本平が眺望できるのだが、その平野全域に大きな笠を被せたように雲のようなものが漂っていたのだ。これが黄砂であることは直感できなかったが、数時間後にはフロント硝子に付着している細かな砂粒で確信することになったのだった。
黄砂という季節的な自然現象と地球温暖化という今日的現象に相関関係があるのかは知らない(恐らく関係ないだろうね)。歴史的には古来からある現象のようであるし、その被害も決して大きなものではないかもしれない。
しかし同じく大陸から押し寄せる大気汚染の方は日本列島西域に様々な環境汚染をもたらしつつあるようで、近未来には甚大な被害をもたらすだろうとの観測もある。
これは明らかに中国大陸における企業経済活動によるところの大気汚染であり、社会的、人為的な要因と言えるだろう。
これはもはやみゆきの恋の唄の素材にはなり得ない対象だ。
*参考
気象庁・黄砂情報
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《関連すると思われる記事》

                   
    
  • 今朝のニュースによれば中国が原子力発電所を10倍に
    増やす計画だそうです。
    チェルノブイリやスリーマイル島のような原発事故が
    起これば地理的に近いだけに日本への被害も甚大な
    ものになるでしょうね。
    放射能を含んだ黄砂も飛んでくるかもしれませんね。
    国内の原発も他人事ではありませんが。

  • acanthogobiusさん、そのNews見逃しましたが、確認しましたら‥‥
    「2020年までに4千万キロワットの原子力発電ユニットを完成させる予定」(22日・国家核電技術公司発表)だそうですね。
    仰るように偏西風の影響をまともに受ける日本としては不安材料です。
    ボクは原発というシステムそのものに懐疑的です。ヒトが制御できるエネルギーではありませんので。

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