工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

フエキ 建築用シャープペンシルの更新

フエキ シャープペンシル
日中は30℃を越える真夏日ながら、当地域未だ梅雨明け宣言ならず。
確かに夕刻から天空はにわかに掻き曇り、今にも泣き出しそうだった。
しかしいずれ気象庁からは“実はあの頃梅雨明けしていた”との低姿勢でのアナウンスがあるのではないだろうか。
このようなことがあればいつも何かと責められる気象庁だが、ボクに言わせれば詮無いことではある。
異常気象とは言っても今やそれが常態のようなもの。
如何にスーパーコンピューターで解析しようとも、自然現象の気ままさを高い確度で予測せよというのも限界があるというものだろう。
さてこのBlogをスタートして間もない頃に上げた記事の更新のようなもので恐縮ながら、木材へのマーカー用シャープペンシルの紹介。
このシャープペンシルの替え芯が数ヶ月前に底を付いていたのだが、購入店(地元のホームセンター)にもなければ、東急ハンズも含め他の店舗でも見あたらず。
最後の手段、ネット検索することにしたのだが、メーカー(フエキ)には全く情報がない。
??、廃番にしちゃったのかしらん‥‥。
っと、しかし通販サイトには多くの情報があった。
メーカーに関連情報が無いのは不明ながらも、どうもこの商品は最近更新されたもののようだね。
「フエキ 建築用シャープペンシル」で検索してみて欲しい。
さて更新の内容だが種類の増加、ボデーの進化、芯も強化。
ボデーはプラスティックから真鍮へと品質アップし、ボデーカラーも3種に増え(芯の色に対応)、一方芯もさらに硬度が増したようだ。仕様では黒が2.0倍、赤が3.5倍、白が3.5倍(それぞれ同社比)へと増強。
そのためか描線だがやや付着性が悪い感じがしないでもない。
シャープ拡大さっそく新型ボデーを2種と、替え芯をたっぷりと購入。
前にも記述したが、これは成形加工の際にプレカットするための墨付け用として使う。
一般に木工において成形加工という工程はまず帯ノコで切削代を少し残したプレカットを行い、これをShaper(=縦軸面取り盤)、あるいはヘビーデューティーのルーターマシーンなどで倣い切削するというプロセスを取る。
したがって墨付けは最終的な切削成形ラインよりも外側2mmぐらいのところに付けられるのがベスト。
こうした工程を考えれば、このシャープペンシルの2mmの太さと、シャープペンシルそのものの先端の機構というものが奏功する。
もちろん、鉛筆のように先端が無くなったからと言っていちいち肥後之守にご登場願って削る必要などはない。ノック式の通常のシャープペンシルと同様だ
無論、カラーが3種、この中には白があるというのがボクにとっては決定打。
ここ数年用いる材種の過半がブラックウォールナット。黒の鉛筆では視認性が著しく悪い(決して年齢による視力の劣化などではないことをお断りしつつ‥)。
その点白はコントラスト抜群。
昔からチョークなどもよく使われてきたが、その太さ、柔らかさは利用範囲が限られる。このシャープペンシルの芯の細さ、堅さは、まさにうってつけの工房悠、御用達ということになろう。
*関連記事:ブラックウォールナットへの墨付け

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  • こ、こんな素晴らしい物があったのですね。全然知りませんでした。
    スウェーデンに来る前に知っていれば良かったです(笑)。。。。

  • Ikuruさん、超速コメントですね。
    世の中には文具オタクという人もいるようで、そのような方のBlogにも取り上げられているようですが、やはり現場でガンガン使い倒すというのがよろしいようで‥‥。
    コメントいただいた後にクローズアップ画像を置きましたのでチェックしてくださいね。

  • 関東地方の梅雨明けは8月になりそうです。
    「フエキ 建築用シャープペンシル」の件、前回の記事を
    読んで、やはり「白」に興味を持ちましたが近所のホーム
    センターでは見つかりませんでした。
    やはりネット検索がよさそうですね。探してみます。

  • acanthogobiusさん、
    梅雨明け、確かに週間予報を見ますと8月へと暦が変わってからのようですね。
    これほど遅いのはおそらく記録的でしょう。
    >近所のホームセンターでは見つかりませんでした
    フエキとしてはWebサイトでも関連情報が皆無であることに示されるように主たる事業ではないのか、あまり積極的な営業展開はしていないということなのでしょうかね。

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