工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

アン・サリー「こころうた」

こころうたアンサリー(Ann Sally )という歌手がいる。
ボクは数枚のアルバムを購入した程度でファンと言うにはほど遠い者でしかない。
そんなわけでこのところ関心が行き届いていなかったのだが、最近「NHKみんなの歌」に作曲・歌手として関わり話題を呼んでいるというので、この曲も所収されている最新アルバム《こころうた》を購入しようと考えている。
試聴も購入もiTSからできるよ。
アン・サリー - こころうた

彼女の存在を知ったのは2001年の!stアルバム《Voyage》から。
その頃は確か医療研修でニューオリンズに在住していて、収録も彼の地で行われたものだったと思う。
彼女は心臓内科医なのだが、現在は帰国し、2足のわらじ、いや3足、4足のわらじで活躍中のようだ。
天は二物を与えず、などと一物も与えられていないボクのような凡人には救いの手ならぬ諦観に逃げ込ませる甘いささやきがあるが、彼女はどこからみても隙のない才媛。ドクターで二児の母親で、Jazzシンガーで美しい人。etc,etc
(第2子はこの5月に生まれたばかり。公式サイトDiaryに詳しいが、娘ちゃん(1)←[長女のこと]は「NHKみんなの歌」で母親の歌が始まると踊り歌うそうだ)
その彼女が「NHKハート展」に応募されたハンディキャッパー(接尾語“er”の用法はおかしいが、日本語化しちゃってる現状に倣う)の詩に50組のアーティストが触発を受けて作品を制作するというプロジェクトの今年の「NHKハート展テーマソング」の依頼を受けて作曲・歌唱した。
彼女が選んだ詩は「のびろのびろだいすきな木」という奈良県在住の加藤勇喜さんの作品。
木という自然界で最大の大きさと寿命を持つ生物を取り上げ、ピュアな心の大きな視野で木と人間の関わりを詩作している。
彼女の作曲・歌もこの清新な詩を自身の世界へと見事に取り込み、これを特有のナチュラルトーンでやさしく歌いあげている。


彼女のメッセージもNHK対象サイトにある。
NHKハート展へのメッセージ
NHKでは6-7月に放映されていたようだが、ほとんどTVを見ないボクは見ていない。残念。
でもTouTubeに納められているので、見ることができた。

映像はホッチカズヒロという人のものらしいが、これも好感の持てる良い映像だね。
さてところでこの「のびろのびろだいすきな木」という詩に触発を受けて描いた画家は宮迫千鶴さん。(こちら
偶然なのだが、詩作した人こそ知らないが、画家も作曲・歌手もよく知る人でいずれも好感を持って、あるいは思い入れを持って接してきた人だし、またタイトルも「木」ということであれば、もう取り上げるっきゃ無いわな。
ちょっとややこしいので説明すると、そもそもハンディキャッパーによる50編の詩にアーティストが作画者として絵を呈ずるというNHKの企画が基本で、これに招聘画家として参加した宮迫千鶴さんが加藤勇喜さんの作品「のびろのびろだいすきな木」を選び、素敵な絵を描き、そしてこの全体の「NHKハート展」のテーマソングとしてアン・サリーがこの詩を取り上げ、作曲・歌った、ということ。
そして「NHKみんなの歌」として取り上げられ、話題になっている、という経緯だね。
下手な説明でゴメンナサイ。
この絵も木とハートをそのまま取り込んだ宮迫さんらしいポップで楽しいシンプルな絵になっている。太陽と月の赤と黄がアクセントカラーとして効いている。
彼女には昔、何度かお会いしたことがありその大きな身体と大きな精神には少し圧倒されたことがある。
一時は上野千鶴子氏とのツルツル対談などと言論界の話題にのぼったりと、エッセーストとしての活動の方が注目を浴びていたが、海外でも活躍するポップアートの画家。
これまた素敵でダンディーな画家・谷川晃一さんと住まう伊豆高原のアトリエにも数回お邪魔したが、パートナーお二人の生活ぶりもおだやかで、とても居心地の良い空間だった。
印象的だったのはあるレセプションパーティーの席でいきなりOリングテストをやられたことだね。健康状態を見事に当て、その利用法を伝授していただいた。
(Oリング・テストを知らない?、Google検索すればいくつもの紹介サイトがあるはず)
またお二人は風薫る5月の伊豆高原での「伊豆アートフェスティバル」の仕掛け人としても良く知られている。
さて、話題がそれてしまったが、アン・サリー。彼女の活躍を好感を持って見ているのには彼女のある属性のこともあるのだが、公式サイトでは触れていないことなので、それに倣って止めておく。単なる個人的な思い入れの1つでしかないだろうし。
これからの彼女の活動領域がどのように推移していくのかは全く想像できないが、医療従事者としての活動を軸としつつも、ツアーも含め、大いにミュージックシーンでもその感性と才能を魅せてくれることを願っておこう。
■ 「こころうた」iTS
アン・サリー - こころうた

■ 公式Webサイト(Ann Sally
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