工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

コンベックス ホルダー

KOMERON コンベックスホルダー
KDS コンベックスホルダー

前回の〈腰袋〉の紹介画像に写り込んでいたコンベックス(テープメジャー)ですが、あれは〈KOMERON〉というブランドのものです。

コンベックスホルダー

巻き尺を引き出したところでセルフでロックが掛かるという優れものです。
15年ほど前から専ら使ってきているお気に入り。

一般のコンベックスでは引き出したところでボタンを押しロックされるという機構ですが、このKOMERONは逆。引き延ばしたところでセルフでロックが掛かり、位置が保持され、ボタンを押して解除収納、というユニークな機構を持ちます。
この利便性が供与されてしまうと、もう他のコンベックスには戻れません。

他にも、立ちが良い(上に垂直に引き延ばし、保持される性能)、グルリと耐衝撃のため保護ラバーが施されるなど、機構のユニークさだけでは無く、コンベックスに求められる品質は高いものがあります。
JIS 1級が取得されていることは言うまでもありません。


これを収納してるホルダーの方は、実は〈KDS〉ブランドのもの。

コンベックには元々ベルトに引っ掛ける金具があり、これでとりあえず身体に取り付けることができるわけですが、意外とこの収納方法は良くありません。
身体の動きによっては脱落しがちです。

高所作業などでは脱落しては困りますし、落下破損ということにも繋がり具合悪いですよね。

そこで開発された落下防止機能付きのホルダーが市販されています。

実は当初、このホルダーは〈KOMERON〉が先行していました。
私も10年ほど前から使ってきていましたが、脱落防止のロック機構部分が樹脂製ということで、ここが破断しやすく、1年も持たない。これまで何度買い換えてきたことか。(画像下)

そこで見つけたのが〈KDS〉ブランドの同じようなホルダーでした。
こちらです。

こちらは解体してみたところ、落下防止のロック機構部位は金属製のスプリングでした。
これは推測ですが〈KOMERON〉の先行品を学習し、抜本的な改善を行って市場化したのかもしれませんね。

数年前に購入したもの(SH-01)から、最近購入したもの(SH-02)は内部機構において進化を遂げてるようです。

コンベックスホルダー  解体の図
KOMERON、KDS、 コンベックスホルダー  解体の図

因みに〈KOMERON〉は韓国に発する世界的なブランドですが、私としてはセルフロック機構というユニークさとともに、この出自をも気に入って使ってきたわけです。


これを日本を代表する〈KDS〉ブランドに納め、コンビで使うということで、なお一層お気に入りのコンベックス スタイルになったというところです。

このKDSコンベックスホルダー、「KDSコンベックス専用」となっていますが、コンベックス取付部分の樹脂の突起などを除去すれば、どんなメーカーのものでも取り付け可能です。

なお〈KOMERON〉のいけてない ホルダーですが、その後、機構部分の樹脂パーツが改善されてる事も考えられますが、未確認です。
ご存じの方がいらっしゃればご教示くださいね。


▼ KOMERON 公式サイト
▼ KDS 公式サイト

hr

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