工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

リョービ〈TRE – 60V〉他、トリムルーター・仕様等の一覧表

これまで検証してきた、トリマー、およびコンパクトルーターのスペック表です。

今回はリョービ TRE-60Vに触発された検証の試みであり、関連する機種のみを対象としており、マキタ等、他のメーカーは対象とはしていません。

一部、不明なところもありますが、比較対照の資料になれば幸いです。

検証、対象機種

トリムルーター、コンパクトルーター・一覧表

機種名TRE-60VMTR-42PCE 6435PCE 6430DWE 6000Cable 450DWP 611
イメージ
メーカーRYOBIRYOBIPorter
cable
Porter
cable
DewaltPorter
cable
Dewalt
コレット
サイズ
6mm
1/4"
6mm
1/4"
1/4"1/4"1/4"1/4"、6、
8mm
1/4"、6、
8mm
電流(A)5.94.35.64.54.577
消費
電力
550w400w
馬力0.83Hp0.6Hp1.25Hp1.25Hp
回転数
(rpm)
16,000
-30,000
32,00016,000
-31,000
31,00031,00027,00016,000
-27,000
フィード
バック
回路
サイズ114w
90d
191h
114w
90d
191h
重量1.2kg1.1kg3.7lbs3.5lbs3.3lbs1.9Kg1.9Kg
プランジ
機構
ベース角型
fixed base

D型
別売
角型
fixed base

D型
別売
D型
fixed base
D型
fixed base
D型
fixed base
円形
fixed base

Plunge base
D型
fixed base

Plunge base
ハウジング樹脂樹脂樹脂樹脂樹脂アルミダイキャストアルミダイキャスト
LED
照明
Dual
ユニバサル
テンプレートガイド
ダスト
コレクター
別売別売優秀優秀
web
サイト
公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト公式サイト
評価
特徴
片手での操作が容易なコンパクトなトリマー。

LEDライトとクリアなベースで視認性 良
片手での操作が容易なコンパクトなトリマー。

エントリーユーザー向けの機種
片手での操作が容易なコンパクトなトリマー。

LEDライトとクリアなベースで視認性 良
片手での操作が容易なコンパクトなトリマー。

LEDライトとクリアなベースで視認性 良
エントリー向けの機種
片手での操作が容易なコンパクトなトリマー。

LEDライトとクリアなベースで視認性 良
画期的で先進的な機構を備えたコンパクトルーター。

この機種はコンパクトルーターとしての定義づけを行っている
FWW
レビュー
DeWalt 611PKとほぼ同じ。

しかしLEDライトはない。サブベースは円形のみ


ラミネートトリマーのように見えるが固定とプランジベースを備えた真の可変速度コンビネーションルーターである。

デュアルライトが良い。


プランジレバーは、ロックとリリースが容易で滑らか。

深度ロッドの先端にあるマイクロアジャスターが効率的に調整。

ヘビーな成型には適さない。
アマゾン
価格
19,957円9,890円$117.7$90.7$99.00$173.9
$109.9
$164.99

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RYOBI 〈TRE-60V〉と、電動工具メーカーの開発競争と連携

私たちのような職業的木工家が、まず最初に整備しなければならない木材加工マシンは、丸鋸昇降盤、手押鉋盤、自動一面鉋盤、角ノミ盤、ボール盤、といったヘビーデューテイな機械であるわけですが、一般的なアマチュアの方々では、こうした機械の導入は無理でもあり、電動マルノコ、電動プレナー、そしてトリマー、ハンドルーターといった比較的ライトなマシンになるでしょう。

それだけに、私たち以上に、こうしたライトなマシンへの関心は強いものがあるものと思います。
このBlogへのアクセスログを覗けば、DeEALT〈DWP611〉記事へのアクセスが多いことからもそれは窺えます。

リョービのトリマー〈TRE-60V〉が意味するもの

RYOB〈TRE-60V〉

RYOB〈TRE-60V〉
メーカーサイトより

DeWALT〈DWP611〉

DeWALT〈DWP611〉

3年ほど前でしたか、ホームセンターでDeWALT〈DWP611〉の劣化コピー商品かと思われる、ある1台の6mm軸トリマーが並んでいるのを見つけたときは、軽い衝撃がありました。
小型化されてはいるものの、その機構的特徴から〈DWP611〉のパクリかと思ったほどでしたからね。

既にご覧になったり、購入された方々もいらっしゃると思いますが、リョービのトリマー〈TRE-60V〉です。

DeWALT〈DWP611〉、あるいはPorter Cable〈Model #450〉とは出力、コレットサイズなどの仕様は大きく異なり、またハウジングもDeWALT〈DWP611〉らがアルミダイキャストであるのに対し、こちらは樹脂製でエントリーユーザー向けのようです。

ただ、ベースに繋がるマウント部分はアルミダイキャストのようであり、同社の他機種トリマーで使われている脆弱なプラスチックとは異なり、剛性ははるかに高いはずです。

無論、優れた機構と高い能力、切削精度、あるいは拡張性を持つルーターメーカーであるPorter Cable社のDNAを継承したものであり、類種国内メーカーの中では優位な位置を占めていくのでは無いでしょうか。

ハンドルーター、トリマーという切削マシンにおいて、刃の深さ調整における昇降機構部位は基本性能を左右する大変重要なところですので、各メーカー、鎬を削り開発に余念がないわけですが、従来より私はモーター本体への信頼とともに、この刃の深さ調整昇降機構における独自の開発思想を持ったPorter Cable社のハンドルーターへは高い評価を下していたところでした。

深さ調整昇降の機構はハウジングに刻まれたスパイラルな溝をベース内部の突起に沿い、スライドするスクリュー機構ですので、スムースで無段階的な設定が可能であり、また垂直の軸ブレも極限的に回避され、常に安定的で高精度の切削ができるのです。

Porter Cableのルーターの場合は、ベースに繋がるマウント部にスパイラル溝が切ってあり、本体ハウジングの突起にこのスパイラル溝を沿わせ、回転させつつ昇降するという機構であるのに対し、
これらのトリマーの場合では、逆に本体ハウジングの方にスパイラル溝が切ってあり、ここにベースと繋がるリング状の部位に設けられた凸部が噛み合うという機構で、このリングを回転させ、昇降させる機構となっています。

これはPorter Cableのルーターにおける基本設計の発展系と考えても良いでしょう。

そうした基礎的な評価基準からDeWALT〈DWP611〉の開発は大いに喜び、このBlogでも度々紹介してきたところです。

いわば、その流れを汲むと考えられるリョービのこのかわいらしいマシンの市場投入は、日本のユーザーにとり、慶賀とすべきところでしょう。


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電動工具界におけるDewalt社の野望と進化著しいツール

ここ数年、DEWALTという米国の電動工具メーカーが何かと話題を提供しています。
私自身ユーザーであり、なおかついくつもの記事を上げているにも関わらず、この会社についての基本的なプロフィールも良く知りませんでしたので、少し調べてみました。

日本の代理店について

DeWALT日本の商品展開

DeWALT日本の商品展開

日本での代理店は〈ポップリベット・ファスナー株式会社〉という会社のようです。

ご覧のように取扱商品のラインナップをみれば、まだまだ限られたもので、残念ですが木工ツールという分野ではあまり力を入れていないように感じられます。

DEWALTが展開している電動工具は、いまや日本のマキタ同様に様々なジャンルへと拡張されているにもかかわらず、ですね。

この代理店〈ポップリベット・ファスナー株式会社〉ですが、元はブラック&デッカー社の代理店であった経緯から、本国の経営再編成に併せ、そのままDEWALT社の代理店へと移行したものと思われます。

いずれにしましても、DEWALT社の木工関連のツールを求めるためには、日本市場からは無理ですので、当面は米国の通販会社サイトへとアクセスするしか無いという現状に変わりは無いのかも知れません。

ただ、次回に触れる予定ですが、日本の工具メーカーとの一部商品開発における連携も見られるところから、一部機種では将来的には日本国内での入手も可能になるのかも知れません(あくまでも可能性の話しですが)。

また、この代理店展開などを含む購入ルートにおける国内、海外の選択の問題は意外とビミョウです。

この「ビミョウ」ですが、何を意味しているか、少しお話します。


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Dewalt 〈DWP611〉の並行ガイド

Dewalt 〈DWP611〉+〈DW6913〉

Dewalt 〈DWP611〉+〈DW6913〉

コンパクトルーター、Dewalt 〈DWP611〉に関しては過去何度か取り上げてきましたが、遅ればせながら「並行ガイド」(Edge Guide)を導入しましたので、簡単に紹介しておきましょう。

なぜ今頃、という声も聞こえてきそうなほど本体購入からインターバルが空いてしまいましたが、これには理由があります。

1つは、この〈DWP611〉の活用場面では並行ガイドが必要とされるシーンはとても少なかったと言うことが挙げられます。

2つめとして、以前も日米電動工具の比較対照の記事の中で少し触れたことですが、この〈DWP611〉の並行ガイドのロッド位置、およびその仕様が、既に導入していたFestool社の〈MFK 700〉の並行ガイド(Parallel side fence)がジャストフィットし、これを代用することができたのです。(過去記事

Dewalt 〈DWP611〉+〈Festool:Parallel side fence〉

Dewalt 〈DWP611〉+〈Festool:Parallel side fence〉

さてところが、この〈MFK 700〉の並行ガイドでは、作業内容によってはその機構上求めるセットアップができず、しぶしぶながらあらためて正規のアタッチメントとしての並行ガイドを求めることに(写真右がそれですが、緑の微調整ダイヤル部分が、本体寄りの位置であるため、これが邪魔をする機構となってしまっている)。

そんな経緯でしたが、こうして正規のモノを導入してみれば、本体購入と同時に買っておくべきだったかと痛く反省するというお粗末な話しではあります。

前振りはこの程度で、この並行ガイドの特徴などを検証していきましょう。
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建具(その2)

建具の技術的な側面からの特徴

建具というものは空間を間仕切りするものですので、その構成は基本的には家具が三次元の立体であるのに対し、二次元の平面体です。

一見、家具の方が高度な技能を要求されると思いがちですが、必ずしもそうしたものではないことは知っておきたいところです。
確かに家具を構成するエレメントは多様でしょうし、またそれぞれ複雑な構成になり、制作においてはそれに応じた複雑で様々な技能が要求されるということがあります。

他方、建具では平面構成とはいえ、装飾性の強い意匠の建具の場合などに典型的に視られるように、家具制作における指物師のように精緻な技法を投下しなければ接近することさえ許されません。

ま、確かにこれらは特殊な部類に属するものかもしれませんし、一般的な住宅に要求される意匠、構成においては基本的な木工技能を備えていればそれなりのものもできるかもしれません。
最近では窓におけるアルミサッシの普及に視られるように、工業製品の金属素材のものが積極的に導入されており、モダンな建築意匠では窓のサッシに留まらず、間仕切りから玄関ドアまで、金属製の建具を見掛けることもめずらしくないという現状があります。

そもそも、住宅建築における資金の融資においては外部に面する建具では防火性が問われ、木製など最初から排除されているわけです。

ますます住宅においては家具に留まらず、建具においても木製のものは分が悪いという状況下にあるわけですが、しかし、だからこそ、木製の家具、建具の良さ、品質というものを劣化させず、絶やさぬよう、日々弛み無く伝えていく必要もあろうというものです。

鉋イラスト

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衆院選投票日を明日に控え ③

改憲の先のファシズムか、民主主義を護るのか

衆院選で問われる課題は多様だ。

安倍首相が掲げた「消費税10%への増税の使徒」をめぐる課題。
確かに、国庫を覗けば借金の山で、これからの世代にその負債を担わせるのでは無く、2019年10月から施行されるはずの消費増税分をその穴埋めに使うというのが有権者への約束であったわけだが、この方針を根本から変え、社会保障や教育予算に充てるというのは、選挙目当ての人参ではあっても、財政基盤を揺るがしかねない無責任な経済政策ではあろう。

2011年、3.11東日本大震災、福島第一原子力発電の爆発、メルトダウン以降、原発を巡っては国論を二分する最大のテーマになっていたが、その後民主党政権であったことも幸いし、すべての原発が停止。
当時は東京電力供給地域での停電騒ぎなどもあったものの、新規火力発電所などの稼働や企業、一般家庭の省電力も促され、ここ数年は原発に依存することなく、ピーク電力消費時期にあっても、余裕を持った供給が確保されている。

ところが安倍政権は未だに福島第一原子力発電の廃炉のメドも立っていないにも拘わらず、原発を「ベースロード電源」と位置づけ、原発立地地域、周辺自治体の困惑をよそに、停止中の原発の再稼働を進めることに躍起になっている。
さらには東南アジアをターゲットとし、海外へとこの危険な原発の輸出を進めようとするなど、3.11の教訓などどこへいったのとばかりの白々さだ。


エネルギー戦略は現代社会にあって、大変重要な領域の問題だが、欧州、ドイツに見られるように、3.11の教訓から原発推進の戦略を大きく転換し、再生可能エネルギーへと一気に転換し、むしろそこから生ずる新たな経済戦略に価値を見出すなど、長い射程を見据え、将来性豊かな戦略を取ってきている。

こうして、3.11を機とし、世界は原発というエネルギー産業はもはや20世紀の遺物として認定されてしまったわけだが、日本という国はこれにしがみついて離さないという愚かなる時代錯誤的な戦略を取っている。

安倍政権のアベノミクスとやらが、5年経過してもなお成果を見ないという1つの要因として、この再生可能エネルギーへの産業基盤のシフトが為されないことが上げられるだろう。

ぜひ各党の原発政策を吟味し、3.11の教訓、さらには将来世代におけるエネルギー戦略の観点からも、この衆院選で交わされてきた議論を読み解くべきだろうと思う。

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衆院選投票日を明後日に控え ②

自公両党の目論見とは

2017衆院選当選者予測(毎日)

2017衆院選当選者予測(毎日)

さて「希望の党」の体たらくに助けられてるのは、自公の与党だ。
安倍首相の解散時の目論見をそのまま映すかのように、情勢分析では解散時勢力に近い300議席を越える勢いだと言われている。

あれだけ「安保法制」「共謀法」など、実質的な改憲をも意味するような戦争体制へ向けた法整備を強引なまでの国会運営[1] を見せつけられ、この春以来のモリカケをめぐる政治の私物化、国民共有の文書であるはずべき文書はのり弁と化すという情報隠し、官邸による徹底した官僚支配[2] など、有権者からすれば、戦後最悪とも言うべきやりたい放題の強引さには呆れかえり、これまでであれば鉄槌を下されて、大きく票を下げるという了解も、全く通用せず、いかに「希望の党」の裏切りがあったとはいえ、与党の強さには無力感さえ覚えてしまうほどだ。


この劇場型政治といわれる小池が仕掛けた一幕は間もなく下ろされようとしているが、翻って、前回の参院選に見られたような野党共闘を進めていれば、これほどの野党の低落傾向は無く、衆議院の構成もより緊迫化する程度の議席バランスに持って行けるはずだったと思うところもあり、小池の面を引っぱたきたい思いがある。

ただ一方、喜々として「希望の党」へとノシ付けて寝返った連中を考えれば、有象無象で構成される民進党(旧民主党も含め)も、前原松原仁のように、自民党議員よりよほど反共右翼的な議員も多く、民進党の解体の場が訪れるのは必至であったわけで、こうしてハチャメチャな経緯を辿っているとはいえ、本来の姿に整序されてきたと言う意味では、必然の流れであったとも言えるだろう。

松下政経塾OBをはじめ、その他の希望の党に雪崩れ込んだ議員の少なくない数が、本来は保守主義を掲げながらも、選挙区事情などから、自民では無く非自民、民進党から出馬するしかなかったという者がいるのが事実だ。

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❖ 脚注
  1. 先の予算委での「共謀法」審議は、予算委の決議をスルーして本会議に掛けるという無茶苦茶な暴挙まで []
  2. 内閣人事局による支配は安倍政権以降のこと []

衆院選投票日を明後日に控え ①

衆院選投票を数日後に控え、ニュースショーなどでは連日候補者の動向を報じ、情勢分析に忙しいが、私もここで少しくこのホットなテーマについて考えて見たいと思う。
決して難渋なものでも無いのでお付き合い願えれば嬉しい。

さて、公示日から行われている期日前投票だが、これまでの衆院選と較べてもかなりの数に上るとのこと。
これが投票率の増加を示すものであれば喜びたいところだが、たぶんそうしたものというよりは、この制度が衆知されてきたことによる活況なのだろうと思うがどうだろう。

私もたぶん22日の投票日には、豪雨と想定される悪天候の中、傘を差し指定された会場へと足を運ぶだろう。
ただここで1つ問題がある。私が選挙権を持っている選挙区での候補者には自信を持って投ずる人物がいないということ。

比例区には各党が候補者を並べており、意中の党の候補者に投ずることができるのだが、残念ながら選挙区にはおらず、さて、と首をひねり、たぶん投票所の記入コーナーでも、鉛筆舐めなめ、思案し、投票所スタッフに「さっさと投票してくださいね!」などとイヤミの一つも言われちゃうのでは無いかと今から心配するありさまだ。
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建具の制作


以前よりいくつかの家具を誂えさせていただいている顧客から住宅の建具の制作依頼があり、何度かの現地打合せを経、目下制作の途上。

うちの業務内容は家具制作がメインであり、建具制作を積極的に請ける態勢には無いわけですが、この顧客がたまたま我が家に訪問された折り、住まいに納まっている自作の建具を興味深く見入り、悠さんは建具も作るんですか、では、うちのもぜひに、との経緯。

今回の建具は13種、40枚ほどのボリューム。

用材の確保

あらたにタモ材の柾、40mm、天然檜の柾、40mmなど、それぞれ良質な材を手配。

私の家具制作においては、普段はタモ材を積極的に用いることはありません。
板目のあの大柄な木目はあまり好ましく思えないといった、極々個人的な嗜好からの忌避ですが、建具の材となれば、針葉樹の桧を別にすれば、このタモ材に信頼をおくことにためらいはありません。

言うまでも無く、柾目の通直性においては他材種を圧するからですね。
なにゆえ柾目の通直性を尊ぶのかと言えば、まず何よりも経年使用、季節変動における安定性がバツグンだからですね。
建具の框ほど、反張を嫌い、寸法安定度を嫌うものはありません。

加えて、通直性があるというのは、住宅の1つの大きなエレメントにおいて、気品があるからです。
大柄な木目というものは木を愛する人であれば誰しも好ましく思うところですが、壁面いっぱいに建具が並べば、その好ましさも一気に興醒めし、うざったく思わされることでしょう。

同様に、このタモ材の白さが好感されるということもあるでしょう。白を基調とした材色は空間に馴染みやすいものです。
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『〈木〉と修復・保存』講座のご案内

MoMA(ニューヨーク近代美術館)に席を置き、館内の美術工芸品の管理、修復の業務に携わっておられるRoger Griffithが来日され、本年5月末に開催される、松本クラフトフェアに併せ、タイトルに記した講座が開催されることとなりましたので、ご案内いたします。

〈木〉と修復・保存

  • 会期:2017年5月27日(土)16ー18h
  • 会場:県の森文化会館 本館(旧制 松本高校・信州大学キャンパス跡地、重要建造物)
  • 講師:Roger Griffith(ニューヨーク近代美術館 修復保存部門 Associate Conservator)
  • 受講費用:4,000円(当日、会場にて徴収)
  • 主催:木の大学講座運営委員会(代表:阿部藏之・平田哲生)
  • 申込方法:主催者の阿部蔵之氏のBlogにある「受講申込書」をダウンロードし、申し込んでください。

講師 Roger Griffithさんのプロフィール

Roger_Griffith__MoMAMoMAでの職務に就く以前は、James Madison Universityでファインアート・包括 デザイン・グラフィックデザインを修学。

その後〈College of the Red
woods Fine Wood working Program〉カリフォルニアの州立木工芸短大「カレッジ・オブ・ レッドウッド」において世界的木工家 J・クレノフ氏の下でに学び、
さらにその後、英国 ロイヤル カレッジ オブ アート/ ビクトリア アルバート ミュージアム大学院(Objects & Furniture)を経るという学識を積み上げてきた人でもあります。
学位:MA – Masters of Art Conservation (Objects & Furniture)

実務としては、メトロポリタンミュージアムアート部門、STEDELIJK MUSEAM(Amsterdam)を経、1998年、現在のMoMAの職場へと移籍しています。

この間、彫刻、オブジェ、装飾美術の修復保存に携わる中で、木はもちろん、プラスチック、セラミック、漆、紙など様々な素材の研究、実務で研鑽を積み、現在は所属するMoMAでの実務の他、大学、美術館関連部門での講演など多彩な活動を展開中です。

現在、Roger Griffith氏はMoMAから長期休暇を与えられ(こうした職場では、一定期間を勤め上げると、半年単位ほどの休暇を与えられるようです)、来日し、国内での調査研究(遊学?)や大学(武蔵美、東京芸大、京都大学、福岡大学、東北大学など)、美術館(森美術館、大分県立美術館など)でのレクチャー、講演、
さらには韓国へと脚を伸ばし、同様に大学(ソウル大学他)、美術館(国立近代美術館、光州市立美術館など)でのレクチャー、シンポジウムなどに参加され、研究調査活動を展開中とのことです。
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