抱え込んでしまった山のような家具材
梅雨の頃から真夏に掛け、材木との格闘を余儀なくされ かなり疲れも溜まってていたのですが、このところの少し秋めいた大気に覆われ、心身ともに充実、再起動させ、若いViolinメーカーからの依頼による本格的なヨーロピアンタイプのワークベンチの制作を進めつつ、今年末の納品に向けた大きなボリュームの仕事の準備に入っているところです。
家具材の求め方
今日は抱え込んだ材木についてのお話しを少し。
家具材の調達方法は様々ですが、私は原木丸太を求め、これを様々な用途を想定しつつ、様々な厚みに製材し、土場での桟積みをしつつ天然乾燥を施す、というのを基本スタイルにしています。
そのためにはある程度の敷地に天然乾燥を施す土場を確保し、乾燥後の保管管理のための倉庫も必要になってきます。
個人の木工家にとっては、こうした整備は決して容易なものでは無いかも知れません。山間地であればともかくも、私のように東海道沿線の地方都市の街中では決して容易なものではありません。
その結果、原木丸太から準備することを諦め、その都度、市場から調達するという方法に依らざるを得ないことになります。
この2つのどちらが良いのかという選択にあたっては、結局はどのような木工をしていくのかというスタイルに関わってくる問題ですので安易な答えは避けねばなりませんが、私にとっては訓練校在校時から丸太製材による材木確保を始めおり[1] 、その後もこのスタイルをかたくなに踏襲しつつこれまでやってきたところです。
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❖ 脚注
- 訓練校入学前、多少木工に携わっていたことで、木工家具の主材である材木の確保の重要性は大切であるという認識があったため。また周囲にはそうした情報を与えてくれる先輩らがいたという環境も。 [↩]