ミズメを想え ─「COP10」を控えて

画像はミズメを鉋仕上げしているところだが、無垢板を加工素材とする木工所でもこうした光景は急速に消えつつあるようだ。
ボクがこの世界に没入する四半世紀前、すでに兄弟子からそうした懸念が漏らされていたが、今では市場に流通しているものはごくごく稀なものとなっているようだ。
兄弟子とは松本民芸家具傘下の木工所でのことで、この家具会社が用いる主たる材種がこのミズメだった。
ここではミズメは高く評価され、これを素材とすることの優位性と自覚をカタログなどで誇らしく語っていたものだ。
しかし既にその頃でも潤沢な供給量があるというわけでもなく、製作の全てをこのミズメで賄うことは叶わず、ウダイ樺(いわゆる“真樺”=マカバ)を併用することで凌いでいた。
ミズメという材種は分類としてはカバノキ科に属するが、カバノキ科の他の樹種のほとんどが○▽カンバと称するのに対しこのミズメという単独の呼称はめずらしい。(ミズメザクラという呼称も市場では一般的ながら、“桜”とは異なる分類であるので区別すべきだろう)









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