工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

雷には強いですか

あじさい週末の朝は雷鳴と大雨で開けた。
昨日来のことだが、しばらく先までは不安定な気圧配置となるだろうとの予報。
雷は怖い。ヒトはおへそを隠すだけで事済むが、コンピューターなどの電子機器、通信機器などはこうした瞬間的な異常高圧電流には脆弱極まりない。
APS電源の導入、避雷対策、アース埋設など様々な事も求められるが、個人の環境であれば、とりあえずはLineを切り、電源プラグを抜けばよい。
以前も紹介したが、気象の情報は、放送メディアが報じてくれるものでかなりのところで対応可能だが、リアルタイムでの情報取得というものも、今日のネット接続環境ではいくつもの気象情報サービスから可能となっている。
まずリアルタイムレーダーはこのBlogでも右メニュー項目の中程に「リアルタイムレーダー」名称のバナーがあるので、これから対象サイト(国土交通省・防災情報センター)へと飛ぶので活用していただきたい。10分おきに更新してくれているので、かなり実用性があると見て良いだろう。(「動画」では10分ごと3時間分の18枚が連続表示されるので移動方向の推測もできる)
一方雷情報は、気象庁ではなく、電力会社が情報開示のサービスを行っている。
うちの地域では中部電力が「雷情報」を提供してくれている。こちらも15分おきに更新しているのでリアルタイムと言っても差し支えない適切な情報と言えるだろう。
なおこの中部電力に限らず、それぞれ9電力とも提供していると考えられるので、お住まいの地域で探してもらいたい。
もし、そうした情報提供がないとすれば、積極的に開示を求めたらよいだろう。電力会社は必ず雷情報の取得、分析はしているので、これを一般開放するかどうかの企業判断に関わる問題であるので。
なぜ電力会社がこうした情報を提供しているかと言えば、お客様サービス、というよりも、自社の送電系統、配電系統の保守管理において、この雷情報というのは必須の第1級の情報になっているからだ。
送電線にも配電線にも必ず最上部にはアース線というものが張られていて、避雷させるシステムになっているのだが、変電システムなどに大きな雷が落下したりすると広域での停電など大きな被害を受けることも少なくないので、雷情報を的確に取得、分析して送電系統を切り替えたり、運用したりしているのだろうと思われる。
サイトでの情報提供はこのデータを一般に開示しているということだが、ありがたいシステムではあるよね。(まさにこうしたところにネット社会の恩恵というものをあらためて感じさせられる)
意外としかし、ネット接続環境を持っていてもこうしたサイトの存在を知らない人も多いのかも知れない。
これをご覧の方々の多くは既に活用されていると考えられるが、ぜひ周りの人々にもサイトの存在を知らせてやりましょう。
画像下は中部電力提供による雷情報サイト画像
雷情報

静岡の家具産業はいま

今日はFestool社の日本における新たな販売網に関わる話を関係者から伺い、また商品のプレゼンテーションを受けるという貴重な機会が設けられたが、これについてはあらためて後日記事にしたいと思う。
午後は静岡の家具産業の見本市へと出掛けて見た。
「静岡家具メッセ」(静岡県家具工業組合主催)という展示会だ。
年間、秋にも同組合による展示会が開かれるが、この初夏のメッセの方が各メーカーとも力を入れた新作を出してくるので、観覧することも多い。
今年も受付でもらったリストには80社近いメーカー、木工所がエントリーされていたが、大きな会場なのでかなりの部分をパーテーションでクローズにしての開催だ。
このように最近はご多分に漏れずあまり元気が無いというのが偽らざる状況ではあるが、しかし産地で仕事をさせてもらっている様々な恩恵を考えるならば、その主体であるメーカーのがんばりに敬意を表する意味でも見ておくのが礼儀というところ。
こうした大きな展示会では残念ながらこの会場だけ見てもそのメーカーの意気込みというものを把握することはできない。やはりそれぞれのメーカーの個別のショールームへ脚を伸ばさねば判らない。
でも1つの会場で一覧展示されることでそれなりのイメージは掴めるというもの。
また普段はなかなか交流が出来ない各メーカーのデザイナー、製作者、あるいは経営者(社長)などと会うことで、市場の動向、材木市況などの情報を得るということにもなる。
今回も出品、展示している各ブースの一部ではあるが足を止めて立ち話しつつ、交流するということになったが、職人さんの誰それが怪我をしたとか、若い誰某の腕が上がったとか、結婚したとか、そんな話も交えて交流させていただいたが、何とこの会場で40年ぶりに高校の同級生がデザイナーとして目の前に立ち現れたのにはビックリ。
地域では大手の家具会社に所属するデザイナーをしているらしい。いずれまたじっくりと話を聞くことになるだろう。
各ブースの多くのところで多くの方々から声を掛けられ、挨拶をされたが、これは何故か過大に名前だけが一人歩きして知れ渡ってしまっていることを示すものだ。
ネットでの影響もあるのだろう。ひそかに歩いていてもネットで晒されていることからできあがるある種の仮想空間でのイメージが広がってしまっている。
気をつけねばイケナイ。ネット空間で捉えられる情報など、その真偽においても、肌感覚からの実像の世界からしても、どこまで信頼に足るものなのかは判ったものではない。
確かにボクのようにネットで作品世界を晒し、自分という人間性を晒していることで受益するものというものは少なくないものがある。
先日あるところで大勢が集まる会議があったが、こちらは知らなくても、相手のほとんどは知っているというおかしな現象に戸惑うことがあった。それらの方々から親しく話しかけてくれ、何故か普段は縁のない女性達もにこやかに近寄ってくるというオマケ付きだった。
しかし一方で恐らくは自覚できないところで失っているものもあるのかもしれない。
WebでもBlogでも文章が下手くそで、文体もへったくれもない、つまらない話ばっかりだし、視点が定まらないし etc.etc‥‥.
これは明らかに寡黙でそこそこの作品を作っているだけで絵になる職人、木工家に較べれば相当損をしていると思う。作品の品質を損ねるものだ。
職人はただだまって、静かにタバコでもふかし、人のBlogをフン、と言って一瞥しているのが良い。
話がまたまたおかしな具合になってしまったが、やはり会場で今年も目に付いたのは氷見さんのデザインのものだったかな。
会場でも見掛けたので話しをさせていただくつもりであったが、接客中であったため叶わなかった。またお会いしましょう。
そしてスウェーデンの家具業界の話、あるいは日本の家具産業の未来でもお話ししましょう。

ワインと紫陽花

ワインと紫陽花
ご訪問客からいただいたワインを咲き始めた庭のアジサイの前に置いて撮影を試みる。
ワインの銘柄は鶏の絵がラベルになっているというユニークなもの。
《VIN DE PAYS D’OC》という銘柄だが、調べると南フランス地方の高級品種のようだ。
赤、白それぞれ頂いたが、さっそくまずは白から抜いた。
ちょっと冷やしすぎだったが、なかなか爽やかな香りと辛口でボクの好みに合うではないか。
ところで頂いたときの紙袋は「磯自慢」という県内でも有数の日本酒醸造所の銘柄のものだった。よくいうところの幻の銘酒だね。ボクはこの蔵の近くだから、時折手にすることがあるが、県外では入手も難しいようだ。
大蔵省の日本酒品評会でも毎年のように入賞、金賞など取っている酒だ。 
こうした酒を普段飲んでいらっしゃる方からのものなので、良いワインであるに相違ない。‥‥ボクはワインの銘柄もよく知らないから、ゴメンナサイ。でも味覚は自信あるから許していただこう。
この撮影、CANON EOS kiss DNというカメラでのものだが、購入後これまで一度もCCDへのゴミ付着をクリーニングしていなかった。先頃、とても無視できないほどの大きなゴミが付着したようで、エアブロアなどで除去を試みるも改善せず、メーカーへと旅に出たのだった。
これがうれしいね。無料のサービスだった。運送経費のみ(1500円)負担させられただけだった。
撮影の台は3本脚のちょっとした飾り棚。
天板はクラロウォールナットのナチュラルエッジ部分。脚はメイプル。
アジサイ(萼アジサイ)は咲き始めたばかりだが、今年は少し遅いようだ。この辺りの梅雨入りも近いのだろうが、木工家にとっては忌むべき季節到来ということになるが、あまりくさらず美味しいワインでも頂きながら快適にいきたいものだ。

ハイリゲンダムG8・京都議定書・違法伐採

6日からドイツ、ハイリゲンダムでG8主要国首脳会議が開催される。(公式サイト
既に多くのメディアが報じているように、G8・Heiligendamm2007の最大のテーマが「地球温暖化問題」だ。温室効果ガスの増大の一途にどう歯止めを掛けるのかが議論されるが、各国の利害関係、それぞれの政権基盤などにも影響され、どこまで踏み込んだメッセージが出されるかは不明ながらも、これまで京都議定書からの離脱を宣言していた温室効果ガス排出最大のブッシュ米国が、「京都議定書の枠組みが必要だ。『京都』後の世界に対応する一つの方法を提案した」(サンケイ)と、ゴア元副大統領もびっくりの環境保護政策へとシフトチェンジしてきているので、議長国ドイツのメルケル首相のリーダーシップにもよるが、恐らくは何らかの実効性を伴うメッセージが出されることは必至だろうと思う。
来年は洞爺湖サミットが控えている。
日本の前のめりになった環境保護政策へのより強い指導性の発揮も必至か?
ネオリベの信奉者ブッシュまでもが環境保護政策を唱えざるを得ないところまで世界は動いてきているということに、あらためて自然有機素材を主材とするボクの仕事においても無関係な顔つきも出来ないなと一人ごちる。
先週のニュースでは北洋からのカニ漁獲の日本向け輸出は大幅な削減も必至、というのがあった。この冬からはもう半端な価格ではカニは食卓には上がらないだろう。
カニだけではないゾ。楢、樺、タモ、などの北洋材も同様と知るべき。
既に昨年末にはプーチンは北洋材の違法伐採はやらせない、と大きく自然保護へと政策転換を図ってきている。
中国などとっくに(4000人以上の死者を出した史上空前の長江大洪水災害以降)自国の森林からは伐採させずに大規模な植林を進める一方、もっぱら海外から材木をめちゃくちゃな規模で買い付けている(それらの国では一層違法伐採が増加しているのだが)
「持続可能な森林管理」へと地球規模で大きく政策転換が図られつつあるという時代の精神に鑑み、俺たちゃどうすりゃいいのさ、と右往左往しているばかりではいけないんだがね。
はてさて。
*北洋材の違法伐採問題はなかなか困難な問題
その多くは中国へと流れていく。日本一国がフェアトレードしても解決が付く問題ではない。
中国は違法であろうが何であろうが材木の需要は急速に伸張しているのでマフィアから買い付けすることもへとも思わない
極東シベリアの少数民族の貧困問題というものも底流にあり、違法伐採問題は社会的に組み込まれてしまっている構造的問題という視点が必要。
ハイリゲンダムG8においては欧米首脳とプーチンの対立は必至(高圧的な資源外交や国内反体制派の弾圧強化への風当たり)の情勢
*参照
■ ドイツG8サミット ハイリゲンダムで来月6日開幕 温暖化対策 どう結束(東京新聞電子版

「手作り家具」って?

うちでは家具制作をしている。
その手法は木工技法においては世界に冠たる日本の伝統的木工技法に依っている。
木工技法はとても構築的でロジカルなものであり、恐らくは近代以前にあってはかなりなハイテク技法体系であったに違いない。
産業革命、近代以降にあっては動力の活用というものが自由になり、機械化していくことになったのは必然だった。
これは加工プロセスの生産性を飛躍的に伸ばすとともに、制作精度の向上に寄与したことも確かなことであったであろう。
しかし一方こうした近代化を受け入れていった過程というものは、もの作りというものの本質のある部分を失っていくこととの引き替えでもあったということは自覚的でなければならない。
モリスのアート&クラフトという提唱もこうした機械文明による陥穽へのアンチテーゼであったのだが、彼の業績であるモダンデザインの生活レヴェルへの社会的普及というものは産業先進国であるイギリスという国であってはじめて為し得たものであり、近代という時代の賜物であったということも見逃せない事実。
そうであればモリスの手作りの復権という志の高い提唱というものも実は逆説的なものであったと言うこともできるのではないだろうか。
モノに限らず、近代以降の我々の世界というものはこうした逆説というものから逃れられない宿命にあるのかも知れない。
近代というものに規定されながらもこの時代に誠実に生きていこうとするならば、こうした逆説という問題にはやはり自覚的でなければなるまい。
モリスらのアート&クラフト運動から130年ほど経過した今、その間に大衆消費社会を迎え、生活レヴェルでの家具の世界を見ても我々のウサギ小屋にはあふれんばかりの調度品に囲まれているという状態だ。
一方モリスの懸念した機械文明がもたらす非人間的な生産現場というものも極限の状態にまで来ていると言って良いかも知れない(ワーキングプアと言われる労働者の忌むべき実態を見よ)。
製作される家具も金太郎飴のようなものばかり、素材も美しい木目で飾られていたとしても実は工業製品に置き換えられたものであり、ついにはヒトの生存をも脅かす化学物質による汚染の原因物質と成り果てるという始末だ。
さて我々の作る工房家具とはこうした近代という時代がもたらした弊害から脱し、本来の健康な姿としての木工品というものを取り戻そうとする作業と言えるかも知れない。
しかし近代という果実をもぎ取り口にしてしまった現在、近代以前の生産形態へと立ち戻ると言うことは困難。いやむしろそれは社会的にほとんど許されるものではないだろう。
近代という果実を味わいつつ、そこからもたされる弊害というものを自覚することで、現代という時代ならではの品質を世に問うことも出来るのではないかと考えていきたい。
つまり近代化された生産形態の環境を受け入れ、これを自覚的に使いこなすことで、より生産性をあげ、精度を高め、総じて高品質な木工家具を作ることは可能となるのだから。

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デスクトップの救世主、Mighty Mouseがやってきた

記述の前にお詫び ? をしておかねばならない。
このBlog右メニュー下にあるApple社のアフェリエイトの中に〈Apple Mighty Mouse〉というのが掲載されている。実はその本人がこれまでマウスはApple純正の1ボタンのものを使い続けていてMighty Mouseは購入していなかった。
このMighty Mouseが販売開始される直前に1ボタンのワイヤレスタイプを購入し、使用していたという経緯があり、これまで食指が伸びなかったという次第。
最近モバイル環境で使用していた iBook が絶不調に陥り、これを店舗保証の上限額で処分したのだが、ノートブックの次期更新まで待てなくて、この保証額(約50,000円)の約1割を食いつぶしてMighty Mouseの購入に充てた、という次第。
もちろんその機能、操作性への期待は大きいものがあったのだったが、これがすこぶる付きな快適操作で一人悦に入っている。
Mighty Mouse
本体は画像の通り。一見してボタンなどは見あたらず、前部中央に小さなボールが見えるだけ。しかしこのシェル内部にはMacならではの独自の機能が満載されているのだ。
何から説明しようか(いろいろありすぎて‥‥)。
まずスクロールだが、Winなどで一般に良く使われているマウス同様、上下のスクロールはもちろんだが、これは360度、任意の方向でスクロールできる機能を持つ。直径わずか7mmほどの球形のボタンを指1本のタッチで如何様にも回転し、その角度、回転速度によりカーソルが随意に操作できるのだ。
Webサイトのブラウジング、画像のレタッチ作業など様々なスクロール作業がとても快適に操作できる。
次がクリックボタンであるが、冒頭触れたように、このマウスは一見してそのような部位が見あたらない。確かにMacのマウスは10年ほど以前から、こうしたデザイン、構造であった。上部シェル全体がスイッチとなっていてこれを軽く押すことでクリックできるように進化していたのだが、今度は操作部分の内部にタッチセンサーが埋め込まれ、指のクリック位置を感知し、制御させるという構造に進化した。つまり外観からは左右のスイッチというのが判然としないが、実は指の位置を内部センサーが感じ取り、これで左右の位置判断をしている。
さらに、両サイドの切れ込み部分も感圧センサーになっていて、これを押さえることで制御信号が出されるようになっている。
さらにさらに、スクロールボタンそのものを押さえるという操作も独自の制御信号を発することになる。
これらの4つの感圧センサーはそれぞれユーザーの作業環境によって任意にその機能を設定、カスタマライズさせることが可能になっている。
これまでもボクはショートカットキーを多用する方であったので1ボタンでもさほどの不便さは感じなかったが、このMighty Mouseの高機能性に触れた今、さすがにもはや昔には戻れないだろうな。
このMighty Mouse、ネットでの評価を見ると、スクロールボタン(スクロールホイル)の動きが汚れなどで鈍くなることがあるようだ。指で触り、常に回転させられる運命にあるので、過酷な環境におかれていることは確かだ。
ボクのような汚れ仕事を常としている身からすれば、要注意だね。 Macの前に座るときはちゃんと手を洗おう。(^^ゞ
さてところで、これはワイヤードのタイプの方だ。Bluetooth対応のワイヤレスのものもある。
冒頭述べたように、以前、普通の1ボタンのAppleマウスでワイヤレスを購入し使っていたのだが、確かにワイヤレスという環境はすばらしいものがあったのだが、残念ながら継続して使うことにはならなかった。理由はスリープなどの電源ON、OFFへの対応が芳しくなかったから。これは無線でのやりとりという環境であれば致し方ないところ。
ワイヤレスを購入したいと考える人は、その辺りのことをよく考えてからにした方がよいだろう。(Apple Storeで確認してね)
最後にデザイン。Apple社のデザイン志向というものが見事にシンボライズされていると言って良いだろうね。MS純正のもの、各PCメーカーのもの、あるいは3rdパーティー社のもの、様々なマウスが市場にはあふれていると思うが、これだけシンプルで美しく、多機能性のものがあるとするならばお目に掛かりたいものだ。
デザインとは単に美しい、という要素だけではない、工業製品としての機能性、合目的性、操作性、全てにおいて高品質なものであって、はじめて優れたデザインであるということをあらためて教えてくれた。
後は06/11〜サンフランシスコWWDCでスティーブ・ジョブズ氏の口から何が発せられるかがMacユーザーの当面する関心事だ。
Apple Mighty Mouse
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黄砂漂う東アジア

当地は今朝から西の空が煙っていた。
春霞なのだろうか、と思っては見たが、午後出掛けたときは明らかに異様な大気であることを知らされた。黄砂だ。
あわててカーステレオに繋げている iPod からアルバム「回帰熱」を選択。

黄砂に吹かれて

帰宅してニュースを見れば、日本列島全域を覆い尽くしすほどまでに降り注いでいるらしい。
当地ではクルマでの走行に支障をきたすほどではなく目視出来る範囲なので、みゆきの唄で紛らわし、大陸からの風の便りか‥とばかりにタクラマカン砂漠の砂塵を想像するぐらいですますことができるが、九州、四国では視界を遮られ大変なようだ。
ボクがこの黄砂を強く意識したのは20年ほど昔のこと。
当時は松本で木工修行していたのだったが、静岡から国道20号線を松本方向へ向け走行していた時のこと。
この時はまだ中央高速が「諏訪南」までしか完成していなくて、塩尻峠はつづら折りの旧国道をえっちらおっちらと登坂していかねばならなかった。
その塩尻峠を越えると、松本平が眺望できるのだが、その平野全域に大きな笠を被せたように雲のようなものが漂っていたのだ。これが黄砂であることは直感できなかったが、数時間後にはフロント硝子に付着している細かな砂粒で確信することになったのだった。
黄砂という季節的な自然現象と地球温暖化という今日的現象に相関関係があるのかは知らない(恐らく関係ないだろうね)。歴史的には古来からある現象のようであるし、その被害も決して大きなものではないかもしれない。
しかし同じく大陸から押し寄せる大気汚染の方は日本列島西域に様々な環境汚染をもたらしつつあるようで、近未来には甚大な被害をもたらすだろうとの観測もある。
これは明らかに中国大陸における企業経済活動によるところの大気汚染であり、社会的、人為的な要因と言えるだろう。
これはもはやみゆきの恋の唄の素材にはなり得ない対象だ。
*参考
気象庁・黄砂情報
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芹沢けい介美術館 企画展

芹沢美術館パンフa
静岡市立芹沢けい介美術館(けいは金偏に圭)から次期企画についての案内がきていますので、これを紹介します。

【好きなものと暮らす ||| 】芹沢けい介のあつめたもの 家具と陶磁器
会 期:6月2日(土)〜 9月2日(日)
休館日:毎週月曜日(7/16を除く)、7/17
期間中、8月の土曜、日曜に静岡茶の呈茶サービスがあるそうです。
この美術館は常設の展示の他、積極的に企画展示を行っています。その多くは芹沢氏のコレクションを様々な切り口で企画展示するものですが、今回は「家具と陶磁器」。
いずれも個人的には興味深い対象ですので、ぜひ出掛けてみたいと思います。
芹沢氏のコレクション対象は多岐にわたり、収集地域も地球大的規模を持つものです。
単に工芸家としての数寄者が自身の鑑識眼に任せて集め廻ったというところに止まらない、民俗学的フィールドワークのそれとして評価されてもおかしくはない充実ぶりでいつも感嘆してしまいます。
芹沢美術館パンフbなおこれは余談ですが‥‥、
観覧を終えたなら、登呂公園の西隣にあるひなびた風情の店構え、「登呂もちの家」でつきたての安倍川もちを食しながら一服するのがお奨めです。
画像上:パンフレット表
画像下:パンフレット裏
  いずれもクリック拡大
静岡市立芹沢けい介美術館
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Macでテレビ

数ヶ月前にMacでテレビを見られるようにした。
ボクがコンピューターに依存するようになったきっかけはWebサイトの開設以来であるが、それ以降というものテレビの前に座るのは(お行儀が悪いが)食事の時、必見の映画、あるいはドキュメンタリー番組放映の時ぐらい。
昨今、テレビメディアの荒廃ぶりは目を覆うばかりで、見るに値する番組はとても限られてきたということも大きな理由だ。
しかしMacでテレビを視られるようにした。
いくつか理由があるが、主にはBlog運営にテレビの情報も時に有益だから。
Macでテレビを見る環境を整える、ということは録画も簡単にできるということと同義なので、繰り返し再生する環境がBlogで伝える報道の確かさを確保してくれるということに繋がっている(ただ単に記憶力が覚束なくなってきただけかも 苦笑)。
居間でテレビをチェックするというのも面倒くさく、Macで作業しながらの“ながら視”環境はありがたい。
Winの方々にとっては、PCでテレビを見るのは当たり前、と仰るだろう。
でもMacにはそんなコンピューターは無い(‥‥今のところ。Apple社は今年1月9日、社名からComputerと言う部分を削除しちゃった。 iPhone発表の会場でのことだね。家電メーカーへのシフトチェンジを志向しているとの評価もあるので、将来はどうなるか判らない)。
したがって限られた選択肢の中から、テレビ視聴の環境を整備するしかない。
TV Miclo2これがしかし、実にお誂え向きの商品があったのだ。
TVMicro」というUSB 2.0対応スティック型テレビチューナー。
初代iPod shuffleと似た形状だよ。
こんなおもちゃみたいな小さなチューナーで本当に視られるのかね?
それが映るんだよ。解体してみれば恐らくはICチップが数個基盤に張り付いているだけなのだろうね。
この商品へのネット上での評価だが、画質に関しては芳しくないものの操作感など総合的には高い評価が与えられていて、ボクも同様に概ね満足している。

【製品仕様】
録画フォーマット:MPEG-1, MPEG-2(ソフトウェア圧縮)
   録画解像度:720×480(NTSC)、720×576(PAL)
      電源:USBポートから供給
   本体サイズ:約26(W)×80(H)×13(D)mm
      重さ:約150g

導入に必要なものは、この「TVMicro」にテレビ回線を繋ぐアンテナケーブルだけだ。超簡単。
うちではテレビがある居間と、Macが離れているため、市販のコネクター付き同軸ケーブルの最長(10m)のものが必要だったので、信号レベルの減衰による画質劣化が心配されたが、杞憂であったようだ。決して良質な画質とは言えないものの、この画質はもともとこの機種本来の品質なのだろう。
解像度は720×480だが、ボクのMacで作業しながらの“ながら視”環境ということでは申し分ない。
超簡単は設置だけではなく、操作も同様。
設定項目はチャンネルだけ。録画もクリック1つ。編集も可能。iEPGから番組を取得して予約録画も可能。ボクのIPodは対応しないが5G以降のものなら書き出しも可能。
ただ2011年のデジタル完全切り替え以降は使えないことは触れておかねばならない必須項目だったね(ボクはこの総務庁の方針もその時点でどう転ぶか判らないと見ているのだが‥)。
さて、次の課題はAM、FMラジオをMacで聞く、という環境を導入したいのだが、これが実は巧くいかない。この「TVMicro」とほぼ同時期にあるデジタルチューナーを導入したのだが、何故かバッドチューニングで甚だ宜しくない。
この記事を読んでいる方々は、一体何をやっているのかね、と訝っているかもしれない。
しかしだね、Macで放送を受信できるということは、その後、映像、音声を自在に加工できるということを指すのであって、これは一般の受像機での視聴とはその意味を大きく変えるものだと言うことになるんだよ。
こうして日暮れて、ますますMacへの依存度が深まっていく‥‥‥。
TVMiclo
画像下はMacデスクトップだが、右上がテレビ画像(標準サイズ)。
テレビ画像下にあるのが、コントロール。
*参考
■ Macでテレビの機種たち。
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快適な5月の塗装日和

机塗装
一昨日(土曜日)は雷鳴とともに起こされ、一時豪雨に見舞われたものの、急速に回復し、その後まさに五月晴れの日々が続き、とてもありがたい。
ま、こうした好天についての話は一様に同意してもらえる話題であろうが、当地は田園地域とあって、この週末はどこの田んぼでも田植えに勤しむ姿が見られた。
田に水が張られている光景はとても美しく、東アジア固有の古層の風景としてどこか懐かしい。
木工屋もこの乾燥した大気からは恩恵を受ける。
机の塗装も、これでフィニッシュ ! 。
じめじめした大気と異なり、乾燥したお天気の塗装作業は快適だ。窓、ドアを開け放ち、空気の環流を促すことで良く乾く。何よりも作業者が快適。

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今回はオイルフィニッシュ。Livosを使う。
材種はご覧のようにミズナラ。これは15年ほど前に「全国優良広葉樹協働組合記念市」(正式な名称は失念)で競り落とした、真正の道産のミズナラ。
この当時はありふれた材種であったが、今ではこの品質の楢を求めることは容易ではない。
流通している楢のそのほとんどはシベリア、あるいは中国産であろう。
材種としては属も何も一緒なのだろうけれど、しかし加工を生業とし、木に刃物を入れることでその質感を体得することのできる我々にとってはこの産地の違いからくる品質の差異は、全く似て非なるもの、と言い表したくなるほどのものだ。
目は詰んで均質で、ほのかなピンク色をして、程よく軟調。
私見ではこうした日本の白木にオイルフィニッシュという塗装手法は良好な結果を得られるとは考えにくいところ。
オイルフィニッシュという手法が活きるのは、やはり濡れ色が映える濃色材だ。白木は白木としての本来の美しさがある。
オイルは耐候性が良くない、黄変が激しい。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

でも今回は依頼主からのたっての注文。自然志向の強いお客からのもの。自身でオイルのメンテナンスもしてくれるというので喜んでオイルフィニッシュとした。
ただ、うちでは普段OSMOを用いることが多いのだが、今回は臭いの要素から、Livosという指定でもあったので、地域の塗料屋でオイルなどを手広く扱う「大橋塗料」から求め、施すこととした。
LivosオーナーまだLivosが普及する前の時代、輸入総代理店の池田コーポレーションの池田さんが近くで普及のための講座を開いてくれたことがあり、ここで熱くLivos社創立の志、その品質を語ってもらったのであったが、その弁舌は今も記憶に残っているほどだ。
その後、サンプルを取り寄せたものの、購入には至らなかったが、今回顧客の指定というインセンティヴを与えられ、使ってみる機会を得たというワケだ。(そういえば‥‥かつて大阪で展示会をしたときには池田社長夫人が訪れ、お話しさせていただいたこともあったが、いわゆる一般の企業家というものでは括れない、何ものかを志す意志の強さを感じさせられたものだ)
大橋さんとの付き合いも長いが、今回も丁寧な解説を受けることが出来た(予定外の買い物もしてしまったが、有効に使うことが出来るだろう)。
今後どのような使い分けになっていくかは不明ながらも、オイルフィニッシュの功罪を自覚しつつ、適切な塗装方法を適宜選択していくことに変わりはないだろう。

*写真:Livos社オーナー、ローズマリー・ボーテさん(創立メンバーの一人)

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