工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

陶芸家 棚岡二三四さんと、産科医 吉村先生

棚岡二三四
春の山々も良いものですね。まだまだ桜花も残り、萌えだしつつある若葉の淡い緑が高速道上のドライバーの眼を奪います。ホンワカ気分で納品走行です。
途上、友人陶芸家の個展を表敬させていただきました。
毎年開催している蒲郡プリンスホテルです。トップの写真はいやがる本人を無理やり撮らせてもらいました。下は焼き締めの壷です。
最終日とあって、既に多くの作品が買い取られた後でしたが、新しい作風のものも含め楽しませてもらいました。
会場には最終日とあって、多くの女性ファンが集い、とても和やかで暖かな雰囲気でした。
この人は身を削りながらの作陶活動という表現が決して誇張ではない風貌を湛えています


壷
おっと、その前に昼食で立ち寄ったプリンスホテル下のうどんを紹介せねば…。
数年前にボクもここで展示会をやらせていただき、その際に数回立ち寄ったうどんやで、穴子天ぷらうどんが美味かったという印象がありまたまたこれを注文。ところが「ありません」とのつれない店員の返事。そうなのです、穴子は季節ものでした。赤っ恥です。
残念ですが「磯五目」なるうどんにしましたが、つゆも関西風、こしのあるうどん、かに爪、海老、ほたてなどがごろごろのっかていて、久々に出会えた美味いうどんでした。お近くに出かけられたらぜひどうぞ。

創業100年を越える老舗「やをよし」
・愛知県蒲郡市竹島町7-12
・Phone:0533-68-3804
・URL http://www.sk.aitai.ne.jp/~meiji36/

やをよし
そして、納品も無事に終わり(大きなウォールナットのテーブルでしたが、新しい住まいにドンと置かれ、とても喜んでいただけました。お若いご夫婦でしたので、思い切った買い物でしたでしょうから、恐らくは手元にくるまでは不安だったに違いありません。作者の苦労を癒してくれるに十分なお二人の笑みでした)、取り次いで頂いたギャラリーに戻り、お茶をいただいていたところに訪ねてこられたのが、作務衣が似合う岡崎市内で開業している産科医の「吉村 正」先生でした。
この人、自然分娩で世界的な第一人者なのです。ギャラリーオーナーから縷々伺っていましたが、お会いするのは初めてです。
紹介はgoogle検索の記事などに任せた方が良いかもしれませんが、今日のお話しの内容は、つまるところ「病院に行くと病気になって帰ってくる」という逆説のお話しです。西洋医学への懐疑と、これまでの自然分娩の実践を通した経験からの確信的な生命哲学の獲得なのでした。
現在は講演、指導で東奔西走の日々のようですが、近代医学万能の医学界にははなはだ刺激的なドクターであるにもかかわらず、妊婦を安心させるのだろうと思わせるに十分な、とても良い相貌を持つ快活で楽しい話しをされる人なのでした。
ボクは医学は全くの門外漢ですので、ただただあっけにとられて近代医学に囚われた概念をことごとくはぎ取られるだけでしたので、ボクのほうからは「新月伐採」のお話しを持ち出したのですが、とても興味深く関心を持たれ、ぜひトーマ氏の本を読んでみたいと言ってくれたのでした。
今日は幾人かの知人と、新しい人との交流と、つまるところものづくりという世界も、人との関係性をつくりあげるための媒介のひとつということをあらためて感じさせてくれたありがたい1日でした。

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