大阪 梅田での個展と、男の配膳
東海地方も梅雨明けというニュース。降雨量も少なく経緯しているので渇水が心配だ。
今日は大阪梅田までのトラック搬送。真夏の太陽が降り注ぐ高速道を一路、西へ西へ。
3連休の最後の休日。途中豊田JCT中心にかなりの混雑。この道路は愛知万博へのアクセス道路のためなのであるからだけど、会期終了すればトヨタ製造拠点と積出港を結ぶ道路となるようだ。
木工家具展示会への搬送態勢は、いわばその度に引っ越ししているようなもの。
重量物もあったりするので、梱包、搬送はなかなかやっかいな問題。大きな個展で自車のキャパシティーを越えたりすれば運送手配することになるが、自車に積み込むことのできるキャパシティーだと、いつも自身が運ぶことにしている。
そのほうが安心なので、完全梱包態勢でなくとも凌げる。
傷の心配もなく軽く簡便にコンパクトに持ち運ぶことのできる染織業などであれば良かったのに、などといまさら悔いても仕方ない。
昨夜までの準備態勢も大変だった。ここ数日は半徹夜状態で、制作、書類の準備、関係先との調整等々での大童。
明日からの展示会ではこれまでの疲れを癒す日々に費やしたいと思うが、なかなかそうもいかず慣れない異郷でのホテル暮らしと接客。普段の制作の日々とは全く異なったリズム、環境での非日常が続く。
今回の梅田阪急での展示会は、阪急百貨店の「クリスタルサロン」会員対象のものなので、招待状を提示しないと入場できない。もし読者で観覧希望があれば事前にメールでもいただければ対応させていただきたいと思う。
行程途上、数度サービスエリアを利用させてもらったが、ここでの若い男女の振る舞いを興味深く見た。
給仕、配膳での男女分業についてのこと。
どこでもセルフサービスでのスナックコーナーに人気があるようで、祝日の今日はどこも繁盛していた。
男女のカップルでの来客を見ていると、出来上がった食事をテーブルまで運ぶのは若い世代(20代)では意外にも男が多いという光景には興味深かった。
既婚のカップルでは家庭でも同様な役割分担があるのか、それは聞いてみたいところだ。
男女機会均等法が施行されてずいぶん経つが、女性の社会進出は著しい。当然のように家庭では家事の分担も進んでいると見て良いのだろうと思う。
しかしボクらの世代ではどうだろうか。そろそろ2007年問題とやらが喧しく論じられつつあるが、企業戦士から家庭に帰還した男どもに家事分担の意識と能力はどれほどあるのか、全く心許ないというのが実態であるかも知れぬ。
女性の意識だけは進んでいて、「やっと企業戦士の銃後のサポートは終了し、夫のめんどうから解放される」と、これまで押さえに押さえてきた「自己実現」とやらの目標へ綿密に計画立てているかも知れない。
妻のこうした意欲などへ関心は薄く、当然のように「これまで食わせてきたのだから、これからはしっかり面倒見てくれ」などと勘違いも甚だしいかもしれない。
その結果は・・・。
ただしかし、男が配膳を進んでやるようになっているとは言っても、決してジェンダー論から見た男女の機会均等がそれほど進んでいると考えるのは正しくはないだろう。まだまだ社会的にも家庭内でも女性への様々な差別は温存されていると思う。
これは経済的な低迷、「コウゾウカイカク」の名の下の徹底した合理化の結果、とても生きにくい生活になっていることの1つの側面として女性への経済的差別は一層進んでいることも見逃してはならない。
家庭における経済的逼迫からやむなく幼子を高い費用を払ってまで託児所に預け、安い賃金のパートタイマーとして身を削る。
男女機会均等法と、低賃金での不安定な雇用関係に甘んずる女性たち。
女性の社会進出とは言っても実態はとても歪んでいるだろうし、男女の垣根の取り払いはまだまだ不定型なスパイラルな描画としか見えてこない。