工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

防塵、防水 電卓のはなし

今日はさほど読むに値する話題でないが、電卓の話しをしてみる。
木工房における電卓のこと。

開業以来20数年、工房内で使う電卓、これまで何台使ってきたことだろうか。
5年ほどの単位で更新してきたかも知れない。つまりこれまで4〜5台というところかな。

でも、もうこれで暫くは更新しなくても良いと思っている。
理由はただ1つ。
ダストや水で不具合を起こす心配からフリーになったから。

そうなのです。更新しなければならない理由はただ1つ。
ダストや水が原因で不具合を起こすんだな、これが‥‥。
水没などはユーザー側の不注意として、その誹りを甘んじて受けるしかないが、ダストによる障害は環境要因であり、避けがたい。

電卓2種(防水、防塵‥‥関数電卓)

画像左のものは全くダストが入らない構造をしている。
もちろん浸水するようなこともない。
全ての機能部、IC基盤が樹脂によって封じ込まれている。
電源はもちろんソーラー。ソーラーオンリー。

計算機能は加減乗除から、メモリー計算、%、√までOK !
つまりもっともシンプルな機能であるわけだが、とりあえずはこれでOK。
凹凸が全く無い、フラットパネルなキーボードだが、1つのキーが12mm角というサイズで、押し間違えも少ない。

これ、どうしたかって?
実は15年ほど前に購入したもの。
いわゆる当時流行っていたバイブルサイズのシステム手帳用の電卓。
ご覧のようにバインダー方式のクリップの穴が空いているよね。

10年ほど前から、これを手放し、シンプルな手帳に切り替えて以降、使われずにいた。
これを思い出して工房内で使い始めたというわけ。

すこぶる付きの快適さ。
大きなキーと、ダストフリー、しかもとっても薄く軽量。
もともと手帳に挟むというものなので、わずかに4mmの厚み。

もちろん、木工屋ではあっても三角関数の計算も時には必要なので、右のような電卓も置いている。
これは普段は抽出の中で眠っていただき、もっぱらダストフリーのシステム手帳用のものを使う。

ところで、こうした手帳用というのではなく、防水、防塵対策が施された電卓の市場はどのようになっているか。

確かにいろいろとある。
それらはJIS規格であったり国際的な規格であるIP規格という表記のものもあるようだ。
一般には防水、防じん仕様を謳ってはいてもJIS保護4級あるいはJIS保護5級といった程度のものが主流。
どういうことかと見れば「完全防水」というものではなく、「生活防水」と区分けされる領域のもの。

具体的には〈直径1.0mm以上の固形物が侵入しない〉、〈水の飛沫に対して保護する〉といった程度のもの、だという。

つまりボクたちの仕事環境とは1.0mmの固形物を下回るサイズのダストだらけ。
ミクロン単位から数百ミクロン単位のダストがそこらじゅうに浮遊しているわけで、これらが電卓内部に堆積して、ボタンSW機能に不具合を起こす。あるいは電気回路をショートさせてしまうわけだ。

と、こうした私見は実際に防水、防じん仕様を謳ったものを使ったわけでもなく、ただの憶測以上のものとはならないのでやめておくが、経験者がおられれば、ぜひコメント頂ければありがたく思う。

ちょっとネットで探しはしたのだが、上のような完全に樹脂に覆われたものは見つけられなかった。

おっちょこちょいのボクだが、過去、ケータイ1台、Mac1台をそれぞれ水没させている。
ケータイは水辺のキャンプ地で落下。Macはスタバでやってしまった。
もちろんケータイも、コンピューターも強い防塵、防水対応のものがあるようだが、全ての機種において、生活防水程度の基準はクリアしてもらいたいと思うのはおっちょこちょいのボクだけでは無かろう。

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