工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

道、まだ遠し

畝
卓越した職人の資質とは何だろう。
今日は加工工程を阻害するいくつかの問題が発生し、集中力を切らしてしまうという情けない事態に自己嫌悪に陥る。
そのほとんどは外部要因であったとはいえ、何があろうと淡々と仕事を続けねばならないところ、一旦工場を閉め、CDプレーヤーにブラームスのピアノ音源を置く。
小さな音量でJBLを鳴らし、高ぶった心を諫める。
こんな姿、親方に見せれば呆れ果てて玄翁の一つも飛んでくるところだろう。
昔、独立経営への準備過程の頃、信頼を置く木工デザイナーに言われたものだ。
君ね〜、職人になりたいなんて、本気で考えているの?
その年で、どうして職人などになれるっていうの?
既に齢、30半ばを超えるころのことだ。
然り、職人の資質を未だ獲得できずにあたふたと‥‥。
画像は畝々。

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