工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

名物に旨い物、在り

otabe
京都からの手土産「生八つ橋:おたべ」を頂いた。
江戸の時代から作られてきたという八つ橋だが、生の生地に粒あんを入れた「生八つ橋:おたべ」が開発されて早40年になると言う。
奈良京都に修学旅行に行った中学の頃はまだこうしたものはなかったはず。しっかりと焼かれたニッキ風味のものだった。
さてところでこの頂いた「生八つ橋」、真っ黒だよ。
黒ごまのペーストと食用炭(竹炭)でより黒くしてあるという。
確かに胡麻の香りが豊か。独特の風味と歯触りだね。
今、京都では人気なんだって?
老舗の商品展開というものも難しいものがあるのだろうね。
しかも京都の老舗の銘菓とあっては、伝統をぶちこわすような試みは忌むところだろうし、かといってこの時代、伝統に安住(餡充、なんちゃって (^_^;)するだけでは、尻つぼみだろうし。悩ましいだろう。
でもこの「おたべ」さん、なかなかトレンドを掴むのが上手いようだ。
最初、まずそのパッケージデザインに「やられた ! 」と思ったね。
確かに黒ごまであるから、黒のパッケージというのは明示的で良いのだが、それに留まらず、デザインされたフォント、そのフォント色には黄色をあしらい、ロゴマークは朱色で抜き、そして極めつきは金色のゴム結び。
さすがに優れたデザインには、伝統にあぐらをかかない斬新な企業イメージを表していると見たね。
ボクは普段はほとんど甘いものは食しない。
ジュース類も飲まない。料理でもお砂糖は極力控えめ。もちろんコーヒー、紅茶類もストレート。
こうした甘味を主たる商いとするところは、ボクのような偏屈人間が増加中と言うことでは経営も大変なんだろうな。
本格的な和菓子の需要は減る一方。ありがたく頂くのは茶の湯の世界ぐらい?
おっと、そうでもないようだ。


森進一くんが川内康範宅に詫びを入れるときに持参したのが「虎屋」の羊羹だったそうな。1本5,000円のものだというのだが、どんな味がするのだろう。
赤坂見附から青山通りに出てすぐのところに本店があり、ここでお茶を頂きながら和菓子を食べたことがあったな。こういうこともたまにはいいものです。
ちょっと話題が変わるが、森進一くん。どうしちゃったのかね。
彼はボクと同世代ということもあるが、ほとんど聴かない演歌の世界にあっては例外的に好感の持てる歌手として随伴してきた感じがある。
しかしこの度の「おふくろさん」をめぐる著作権問題で一気に白けてしまった。
かなり以前からくすぶってきた話のようだが、最近では「おふくろさん」を聴くこともなかったし、NHK紅白歌合戦などもここ数十年は見ていなかったので、本来の歌詞にはないフレーズを付加してあったなどとは全く知らなかった。
この森くんの所業は、まったく持って許し難いと言うべきではないだろうか。
問題が発覚して「まあ何と言いましてもねえ、まあ森進一の『おふくろさん』ですからねえ、これからも歌っていきたい」、などとTVカメラの前で応えることの当否はもちろんだが、長年スターの座に居座ってやってきた者ならではのおごりと傲慢さがはしなくも露呈してしまった感じだね。
プロの歌い手にあるまじき著作権を無視した所業だ。
川内康範氏の怒りを老人性の何とか、などと茶化してはいけない。彼の怒りはもっともで、あのような高齢でありながら、自らの主張を堂々と大歌手へ向けて投げかける姿勢こそ讃えるべきだと思うね。
森くんも頭を冷やして出直して貰いたいですね。
甘いお菓子の話がまずいオチになってしまって、ほんまにすんません。
この「おたべ」オンラインでも買えるようですので、お口直しにどうぞ。
株式会社 おたべ

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  • 黒ごまのおたべ、私も大好きです☆
    斬新なパッケージに品のある味ですよね。
    先日 上司が買ってきてくれた「夕子」はなんと!
    青リンゴのアンが入っていて微妙でした…。
    黒ごまのおたべは大人向け、
    青リンゴの夕子は中高の修学旅行生向けかな、と思いました。
    我が家は昔からおたべ派で、
    夕子は買わない様に厳しく育てられました(^_^)

  • 甘いものには眼がないサワノさん、
    夕子 ?? なんじゃい、その夕子というのは。
    っと、調べてみたら、「チョコバナナおたべ」、「いちごチョコおたべ 」な〜んてのもありますね。
    ボクもサワノさんと同じく大人の仲間入りさせてもらいまひょ。

  • >餡充
    いいかんじ〜(笑
    パッケージも高級そうな感じがしますね。
    見かけたらトライしたいです。
    >著作権
    最近やっと認識されてきたような

  • kokoniさん、どうも‥‥、柄にもないダジャレでした。
    >著作権
    日本の土壌では甘いようですが、オリジナルを侵すのはやばいですよ。
    今回の問題とは侵害の対象が異なりますが、以前、服部克久氏の代表曲のひとつ『記念樹』は、小林亜星氏の『どこまでも行こう』からの盗作として裁判となり、最高裁で服部側の敗訴が確定したことは大きな話題を呼びました。
    しかし判決確定後もNHKは服部克久氏のレギュラー番組(FM)に何らのコメントもなく登用し続けたことには強い違和感が残りました。

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