工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

「北欧モダン  ─ デザイン&クラフト ─」展

北欧モダン
東京オペラシティー・アートギャラリーにおいてこの週末11月3日から「北欧モダン  ─ デザイン&クラフト ─」展という催しがはじまる。
かつて日本橋の「東光堂」という洋書屋に足繁く通っていた時のこと、店員のTさんから薦められて購読し始めた雑誌があった。
Design from Scandinavia』というもの。
不定期刊行のものだったが、スカンディナヴィア半島のスウェーデン、ノルウェー、フィンランドにおける近代建築、工芸、テキスタイル、家具などをグラフィカルに美しく紹介するもの。
この雑誌の編集、割り付け、写真それら自体が北欧モダンを印象づけるものであったし、アルヴァ・アアルト、ハンス・J.ウェグナー、フィン・ユール、アルネ・ヤコブセンなどの著名な建築家、デザイナーだけに留まらない洗練されたデザイン、工芸、家具などインテリア全般にわたる紹介には底知れぬ北欧デザインの力と未来性を感じ取ったものだった。
今回の企画は〈伝統、機能、表現 ─ 三つの視点から黄金期の「北欧モダン」を回顧する〉という。
北欧に共通する豊かなライフ・スタイルを日用品、家具などに込められたデザインとクラフトマンシップを網羅的に展示することで紹介するものとなるだろう。
会場の様子は既に巡回してきた京都市美術館のサイトに11枚の画像で提供されていてこれが参考になる。(下にLink参照)
スカンディナヴィアのデザインというものも日本においては過去何度かブームになってきて、今やその評価も定着していると考えても良いだろうが、あらためてこうした企画でその全貌に近い展示に触れることが出来るのは良いことだ。
東京オペラシティー・アートギャラリーは過去3度ほど訪れているが、とても整備の行き届いた展示空間であるので、ゆったりと観覧できるだろう。
期間も08/01/14までと10週間あるので、ぜひ機会を作り観覧したい。
また本展示会では「スウェーデン若手クリエイティブ・ユニット」というデザイナーたちによる「トーク・イベント」なども企画されているようだ。
巨匠たちの業績を越えて、彼らがどのようなスタイルを標榜しようとしているのかは興味深い。
■ 「北欧モダン  ─ デザイン&クラフト ─」展 公式サイト
■ 京都市美術館 関連ページ
   *TOP画像はパンフレットからいただきました。

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  • 昨日、「design from scandinavia」21,22号が到着しました。
    以前、20号を国内の書店から購入して読んで(見て?)
    いました。
    今回のartisanさんの記事を読んで、あらためて調べてみると22号まで発行されていることが分かりデンマークの
    world picturesに注文していたものです。
    デンマークを始め北欧の国々は一度は訪れてみたい国々です。
    「北欧モダン  ─ デザイン&クラフト ─」展、期間中に
    行ってみたいと思っています。

  • acanthogobiusさん、
    21,22号ですか。まだ未見ですワ。
    東光堂の業務停止から先、独自に情報入手せねばなりませんので、更新を知りませんでした。
    「北欧モダン  ─ デザイン&クラフト ─」展、ボクもぜひ、です。期間が長いからと言って、つい見逃すことも多いもの。
    先にご覧になりましたら、また貴Blogででも取り上げてください。

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