工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

手帳更新の悩み

年も押し迫り、来年の手帳をどうするかちょっと悩んでいる。
ほとんど全ての人々が「手帳」というものを使っていると思う。
ビジネスマン(ウーマン)から、プロフェッサーから、専業主婦から、職人から、そして子供まで。
当然にもそのタイプは多様だ。
ボクも人生のそれぞれの時期の活動内容に応じていくつもの手帳を使ってきた。
いわゆるシステム手帳なるものが普及しつつあった頃にはいち早くこれを導入して使ってきたように記憶しているし、様々なリフィルを探しに銀座伊東屋、渋谷東急ハンズに足を運んだものだった。
しかし、あの上質な本皮のカヴァーに何でもかんでもファイルした結果の厚さも当時としては魅力的なものではあったが、数年使い続けるとそのボリュームに辟易することに。
また木工房というどちらかと言えば汚い環境で気軽に使えるものではなかったので、その後通常は「タナベ経営」というところの「ビジネス メモリー」というタイプの手帳を愛用してきた。


最初は妻が販促用に業者から提供されたものをもらい受けたのがきっかけだったが、その後市販されていることもあり10数年も使い続けてきた。
長期にわたって使い続けたということは、ボクが求める仕様に比較的フィットしていたからだろう。
230 × 130mmというサイズもスリムで手頃なサイズだし、1週間見開きのメインページはいわゆる能率手帳タイプの構成であり、また1月のスケジュール管理が見開きで項目ごとに記入できるタイプになっていて、すこぶる快適に使うことができる。
にもかかわらず、今回改めて手帳の選択に悩んでいるのは、スケジュール管理をはじめ、様々な業務管理をMacに依存しているという環境にアナログな手帳というものを連携させたいという思いから。
機能などは現在の仕様で満足しているのだが‥‥。
というわけで、昨年は糸井重里さんのサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」が発行している「ほぼ日手帳」というものを考えてみた。
でもいまひとつ。
上述したように、基本はMacの「iCal」、あるいは「アドレスブック」に対応する、あるいはそこまでいかなくとも、Excel、Wordなどでリフィルが作成でき、紙とMacをシンクロさせられるのが望ましい。
したがって「ほぼ日手帳」は対象から外れる(イトイ先生、ごめんなさい)。
そして現在の候補は「超」整理手帳、に絞られつつある。(関連サイト
あの野口悠紀雄氏による開発の手帳だ。これも20年ほども昔だったか、話題になった頃から知ってはいたのだが、使ったことはなかった。
しかし、A4サイズの紙を、折りたたむことで納まるという構成とそのサイズ。
そして様々なリフィルが多くのユーザーにより開発されていて、これがフリーでダウンロードできるという環境がボクが求める仕様にかなり近いような感じがした。
既に使用しているユーザーからすれば、今頃何を‥‥、と怒られそうだが‥。
しばらくはネット上で検討を重ね、近く機会があれば店頭であらためて現物確認し、必要なリフィルをリストし、‥‥。
ところでみんな、どんな手帳を使っているんだろう。
‥‥などとタイプしていたら、バリバリのビジネスマンの弟(大手薬品メーカーの本社に藤枝から新幹線通勤してるおかしなヤツ)が夫婦で訪ねてきた。さっそくこの「超」整理手帳について尋ねると、手帳は一切持たない、とのこと。
全てはB5モバイルPCに入れてやっているという。
ケータイでもスケジュール管理、住所管理はできるからね。
でもボクはアナログな手帳が無いとダメだね。これをMacとシームレスに連携させるのが望ましい。
またコンピューターでの管理というものも一見優れているように見えて、しかしやはり一覧性に欠けることとか、他のカテゴリーとの関連性を掴みにくいという問題があるように思う。
全体を俯瞰しながらでないと、知的作業を伴うスケジュール管理と、せっかくの良い発想も具現化へと繋げることが難しくなる。
どなかたこんな小さな悩みを解決していただけるアイディアがあればコソッと教えていただけないだろうか。
最後に余談だが弟がiPod touchを見せびらかせに持ってきた。
彼はいずれ写真で生業を、と考えているアマチュアカメラマンでもあるのだが、画像を持ち歩き、人に見せるのにこれが多くのガジェットの中で最高なのだという。
紙に焼くのとは違い、バックライトのある液晶モニターが色再現性が良いのだという。
操作性の高さと、この薄さにはあらためて実感させられ、もちろん視認性においても納得させられた。
まだ購入したばかりでWi-Fiではまだアクセスしていないので、それが楽しみなのだとか。この野郎 (怒)
既に様々なWebアプリケーションが開発されているからね。

《関連すると思われる記事》

                   
    
  • 私は最近、手帳は使わなくなってしまいました。
    スケジュールと呼べるような物がないからです。
    artisanさんのようにクリエイティブな仕事をしている
    訳ではないのでアイディアを書き留めるということも
    ありません。
    昔は伊東屋で買い求めた革のチャックの付いたシステム
    手帳を使ったり、当時、流行ったHP社の200LXを使ったり
    していましたが結局通勤カバンの肥やしになってしまって
    その重量ばかり気になるようになってしまいました。
    年末も近づき会社にも取引先から手帳が届き始めていますが
    今のところは必要なさそうです。

  • acanthogobiusさま、超速のコメントありがとうございます。
    >使っていない。
    シンプルで良いですね。
    確かに手帳のTo Do の多さににやけているのは、あまり健康的では無いかも知れない。
    シンプルにいきたいと思いますが、粗雑なボクには書き留めるという作業からは
    暫くは離れられないでしょうね。
    そうそう、acanthogobiuさん、 噂されているAppleサブノートブックがMacworldで発表されそうなニュースがあちこちから届き始めましたね。
    これがあれば手帳も不要かな ??

  • artisan様
    ブログにも書きましたがMac miniを購入しました。
    しばらくこれで遊びます。

  • 昔はFilofax使ってましたけど・・・
    特に書くこともないので今は雑記帖として
    モールスキンのポーター(ポケット)と
    落書き帖として月光荘のスケッチブックです。
    何の参考にもなりませんね・・・

  • ユマニテさんを取り巻くものは文具雑貨にいたるまでスタイリッシュですね。
    アートな仕事人、って感じ。

  • 昨日銀座に行ったおり伊東屋を覗いたら!!
    すごい人々
    カード売り場が超満員
    手帳の所まで行き着きませんでした
    だって5階なんだもの
    ハンドバックに入る手帳で
    使いやすいものってなかなかないんですよね
    シュトックハウゼンさん亡くなりましたね

  • kokoniさん、また良い手帳が見つかりましたら教えてください。
    シュトックハウゼンの訃報、週末に来ていましたね。
    楽曲への理解は難しいので、コメントする資格はありませんが、グレン・グールドにパロディーのネタにされたというのはどういうことなのか知りたいですね。
    20世紀を存分に生きて活躍した音楽家であったようです。
    9/11WTCへの物議を醸した評価も彼らしいものだったかも。

  • すみません、「木工家具制作におけるサンディング (終)」
    のエントリーがコメントを受け付けないようです。
    会社のパソコンからも自宅のパソコンからも同じ状況なので
    そちらの設定に何か問題がありそうなのですが。

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