工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

DOMINO活用(脚部延伸)

Domino加工ちょっとした脚物の制作途上。
材種はまたウォールナットだが、脚の最下部は異なる材色のメイプルをくっ付けた。
こうした部位の接合はいろんな手法が考えられるが、今回はDominoでダボ接合とした。
3尺ほどの長さの脚なので、角のみでホゾを穿つわけにはいかない。
したがってダボの使用が一般的だろう。
今回のように40角ほどであれば、10φほどのダボを2本も入れれば良いかも知れない。
ただダボ専用機があるわけでもないので、位置決めは少し苦労する。
したがって、このようなケースではDominoの活用というのはベストな選択となる。

  • 位置決め(左右、および上下)がイージー、かつ高精度
  • ダボが一定のボリュームと幅寸法を持っているので、緊結度への信頼性が高い
  • Dominoダボ穴と、ダボ(Domino)の密着度がとても高いので、設計通りの位置関係の確保と、緊結度が高い

なかなか業務も忙しいので、Dominoの活用法をそれ独自にテストしている暇もない。したがってこのように必要に応じてトライしつつ、その機能の確認と、その結果をもって、さらなる活用法の発展へと繋げていければよいだろう。

今回は単純な使用法であったが、しかしこうした長手方向での接合こそDominoの独壇場と言えるかも知れないな。
組み立てでもこの脚、白色を着地部分に持ってきたのは如何かな?
逆なら引き締まって良い効果を産むんだけれど、膨張色が下だと、ちょっとね。
冬至を前にまだまだ慌ただしい師走の日々が続く。
*画像(上から)
1、2:Dominoでダボ穴を開ける。「Trim Stop」というアタッチメントを装填し、被加工材をDomino中心部に固定
3:Dominoダボ打ち込み
4:圧締不要なほどに緊結される。
下:組み立て途上
*参照
■ Domino ドイツ本国サイト
Dominoアニメ
Domino Video
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  • うーん、Dominoの使い方もさることながら
    面一に接合するのではなくウォールナット側の木口に
    わずかに面取がしてあるわけですね。
    なるほど、なるほど。
    接合してからメイプル側をテーパー加工という
    ことでしょうか?

  • acanthogobiusさん さっそくどうも。
    小さな画像で、良く見抜きましたね。
    仰るような、溝を付けることで接合後の面を合わせることの至難を排除し、デザイン的に処理するということは、ままあります。
    このあたりもプロの裏技、というところでしょうか。(わずかに2×2ほどのものです)
    テーパー加工はパーツ段階でした方が楽ですよね(今回は早く接合してみたかっただけ 苦笑)
    Domino やっぱりスゴイわ。

  • こないだ社長がDominoのチラシを出して
    これどう思う?って訊かれたので
    うちには必要ないんじゃないですか。
    と答えておきました。
    ラメロのビスケットは厚みに結構ムラがありますが
    このダボはそういうことはないんですか?
    保管にも気をつけねばならないんでしょうか。
    うちは日本ダボと云うところから買っているんですが
    一度電子レンジでチンしてからポリ容器に保管してます。

  • ユマニテさん、お早うございます。
    ユマニテさんのところの機械、道具の設置状況が不明ですので、Domino導入の効果の程は分かりませんが、Lamelloを使用しているのでしたら活用法はあるかもしれません。
    ただLotが大きいものですと、どうなのかな?
    試作用では働いてくれますよ、きっと。
    ダボはLamelloとは異なり、圧縮されていません。
    ただ乾燥管理は注意が求められます。
    今のところムラは感じず、とてもタイトな嵌め合わせですね。

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