工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

Lam03の改良は巧くいったのか

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アームチェアLam03の座の張りが仕上がってきたので、取り付けての掛け心地チェック。
なかなかGood ! ですよ。
この機会に工房前で撮影。
改良部位は
・間口を少しサイズダウン。
・笠木をややサイズアップ(長さ、高さ)。
・背束のデザイン変更(ストレートを逆台形に)。
・座枠の幅拡大
lam06aこのうち、改良の最大の眼目は剛性の強化。
そのために座枠の幅を拡大することで耐捻れを強くするというものだった。
結果、かなりの強度が出た。またサイズ変更で、バランスも良くなった。
やや低めの座高と、広めの座、書斎などでのパーソナルチェア、あるいはダイニングチェアなどとして幅広く使える。
馬蹄型の畳ズリで接地するので畳上でもOK ! だね。
この畳摺りと座枠をラミネート成形で構成することで、柔らかい曲線を描き、これに前脚をやや傾斜させて結合させ、緊張感のあるフォルムを生み出した。
皮革シートのベースには伸縮性(ストレッチ性)のある素材を使い、少しクッションストロークを確保した。これにより座り心地の高級感が出た。
lam06bとても良い掛け心地だ。しかも綺麗でしょう。
ラミネート加工による成形は強度的な問題を指摘する向きもあるようだが、なかなかどうして最初に設計制作してから3年経過するものの、何らクレームもなく快適に使って頂いているようだ。(無論3年ではとても検証できる単位ではない、せめて30年後ぐらいの単位で確認したいところ)
昨日の名古屋丸善での椅子展にも刺激を受けたので、またあらためて新しい椅子のデザインを考えねばいけないな。


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