ラメロの進化・〈Lamello Zeta〉
画像はご存じの通り〈Lamello〉だね。
ヘッド部分に別の機構がくっついるのがご覧いただけると思う。
これはLamelloの基本機能を拡張した〈P-System〉というロック機構を持つビスケットを挿入させるための〈Lamello Zeta〉という機種である。
ボクたちの木工家具制作において、困難な仕口の1つとして「留め」というものがあるが、この困難を克服するための解決方法として1つの簡便な手法となり得るものと思う。
Lamelloはスイス製のビスケットジョインターの雄として、常に進化の道筋を辿ってきているが、ボクが導入したのは四半世紀も昔のことで、その機種は今では〈Classic〉などと呼称されているらしい。(当時は清水の舞台から飛び降りる覚悟が必要なほど高価だったんだぜ、確か12万円ほど(×_×)
〈Lamello Zeta〉という機種はこの基本機能を拡張させたもので、回転刃の断面をT字状にし、これをスロットし終わったところで、上下に振動させ、T字状のスロット穴が形成されるというもの。
ここにT字状の1/2ビスケットを挿入し、ロック機構を持つタブで締める、というものだ。
もちろん留めに留まらず、様々な部位の仕口に用いる事が可能で、造作現場では大いに活用できるものと考えられるが、ボクらのように無垢材での枘加工を基本とする現場では、やはり留めを補強するものとして朗報だろう。
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