工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

Base by Rosewood

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今、ローズウッドのキャビネットを製作しているが、都合でベース(置き台)の方が先に完成しちゃった。
シンプルな板差しによる台。
魅せ所は材種・ローズウッドの美しさと、天秤差しによる接合の仕口。
この接合部は角を1分(≒3mm)出している。これは仕口を強調させるだけでなく、経年変化での痩せなどによる接合部の視的劣化を免れる。
実はローズウッドを用いての家具制作は過去数度試みているが、天秤差しの仕口では初めてのこと。
やはり想定通りでもあったがやや靱性が低い(ねばりが無い)ことによるためか、組み立て途上一部にクラックが入ってしまった。
加工精度の問題の方が大きいけれどね。
しかし経験者には理解していただけると思うが、100%の完璧さでジャストフィッティングというものはなかなか。
しかし組み立てと並行してクランピングすることで完成後はこのクラックも全く隠れてしまったので安堵させられた。
写真撮影は材種の色調の特徴から明度、コントラストが低調で難しいね。
しかし暑い、日本列島、いずこも同じ。那覇と静岡と北見がほぼ同じ気温だって !?
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ピンルーター(ルーターマシーン)快楽的木工


法事やら何やらで慌ただしくお盆も過ぎ去っていった。また今朝から工房を開き業務再開とあいなったが、ピンルーターのトラブル後、3週間にわたって加工途上の板を放置していたので案の定困ったことが起きていた。(いずれも何重にも布団を被せるなどしておいたので、決して管理態勢に問題があったというのではなく、過剰な時間経過がもたらしたもの)
部材ごとに時間経過での伸張に差異が出てきていて「板差し」の接合部が合わない。困った。困った。(泣)
痩せの少ない方を太陽光線に当てるなどして収縮させてやるしかないかな。
天秤2
天秤1
天秤4さてピンルーターも無事修復したので、前回の関連記事で記した胴付き加工について、簡単に紹介したいと思う。
他でもなく、ピンルーター(ルーターマシー)の汎用性の高さ、その能力の一端を知ってもらいたいからだ。
今回は所謂「天秤差し」の加工工程の一部である胴付き面を施す加工をピンルーターを用いてやってしまおうというもの。

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ルーター修復と白ゆり

ユリa今日やっと懸案のピンルーター破損ワイヤーの修復が出来た。
トラブル発生以来、2Weeek近くになってしまったが、遅れた理由はいくつかの事情が重なってしまったがため、ということ。
やっと届いたワイヤーを取り付ける作業に精を出す。手を油だらけにしながらの修復作業ではあるのだけれど、何故か顔はにやついていただろうと思う。
数年に1度の修復作業なので戸惑うこともあった。
旧い機械なので、使われているボルトなどは規格が旧く損耗したものの取り替えにも時間を要する。
しかし機械屋の協力もあり完璧に直り、また以前と同様にルーター作業環境の整備で、加工工程もスムースにいくだろう。
めでたし !
画像は庭のユリ。(下はクリックで拡大)植えた覚えなどないのに、どこからか飛んできたのか知らん。
昨年からこの場所に咲くようになった。
台風通過で花びらがいくつか散ってしまったが、今日がピークの咲き誇りかな。
清楚で気高い大輪の花は夏にお似合い。
ご訪問の方々、残暑見舞い申し上げます。
ユリb

台風一過とはいかず

花
昨日に続き台風ですが、幸いにして当地域への上陸は避けられたものの、雨の被害は甚大。
工房の方ではなく、材料倉庫の方。プレハブの屋内にどどっと雨による浸水があった。これは晴れが続いて乾燥を待つしかない。外もぐちゃぐちゃでフォークリフトの動きも取れない状態。 (/_;)
しかし台風が通過すれば夏の太陽が顔を出しスカッとするはずが、しょぼしょぼと雨交じりの変な1日だった。ここ数日こんな天気かも。
画像は倉庫敷地内に咲いていた名も知らぬ野花。1つの茎からピンクとイエローが混じって咲いているオカシナ花だ。しかも別の枝には早々と実を付けているオカシナ花だ。 ??
……、
実は今日、電話で「HAFELE」営業とやり合ってしまった。
発注して届いたヒンジがべらぼうに高かったから。
ピボットコーナーヒンジ:1Pair:2650円
日本での相当品の数倍。10Pair頼んだので 26500円+消費税
しかも品質はお世辞にも良いとは言えない。T.T.S 相当品の足元にも及ばない。
自己責任ではありますがね。
信頼を置いていた「HAFELE」だけにその落胆は大きいのだった。
本件、あらためて画像を準備して記したいと思う。(タイトル:「金具の悩み」かな)

台風接近 今夜半にも上陸?

レーダー今日8月8日は立秋…。何と3つも台風が発生していた。
やっと梅雨明けしたので今度は台風の季節かねと思っていたが、いきなり3つとはね。
7号(マリア)、8号(サオマイ)、9号(ボーファ)。8号は南大東島の南南東を北西へ、9号は西表島の南南西を西に、いずれも台湾方向だね。
このうち7号マリア様が東海地域への上陸をねらい澄ましている。
990hPaという気圧になってきているので、やや勢力を低下させつつあるようだ。
【台風7号】(21:45現在)
  浜松の南南西 約100km
  中心気圧 990hPa
  中心付近の最大風速 25m/s(50kt)
  15m/s以上の強風域 北東側 220km(120NM)
            南西側 150km(90NM)
しかし油断は禁物。
当地も昨夜半から断続的に豪雨が続いている。
今日の仕事を終了した後は、機械という機械の定盤を中心として、合板などで完全に覆う。このように気温が高く湿潤な環境では結露のリスクが高い。定盤に結露して、間違いなく赤サビが発生する。
無論、加工中の材料にはしっかりと布団の下で眠りについてもらった。
どうかマリア様のおだやかな通過と勢力の低下を願うばかりだ。
画像2つはいずれも国土交通省提供によるリアルタイムレーダー画像、および気象衛星の画像。いずれも15分単位、30分単位での更新があり、それらが動画としても視認可能なものだ。雨雲の動きがつぶさに確認できるので、その実用性は計り知れないほど大きい。
なお、雷の情報は各電力会社のサイトが提供しているので活用されたい。
気象庁
リアルタイムレーダー
気象衛星雷ゴロゴロ鳴り出したのでネット接続停止します。あわててのタイプ、記事アップ。では台風進行方向、影響下の皆さん、お気を付け遊ばせ。

スタジオ撮影の変容

デジタルシステム
今日は必要があってスタジオでの撮影となった。
これまで近郊の商業写真を専門にする複数のスタジオで撮影してきてもらっているが、限られた個所でもあるためにそのシステムの差異については良く分からない。
今回のスタジオは使用頻度の高いところでのものだが、ほとんど完璧にデジタル撮影システムに変容していた。
以前は大判ブローニーサイズでの銀塩写真撮影であったので、まずはポラロイドでストロボの照射具合などをチェックし、その後フィルムマウントを交換し本撮影する、などといった前処理が必要であったり、あるいは撮影後もプロラボでの現像、焼き付け、色調確認後、本焼きなどといったプロセスを必要とされた。
片やデジタル撮影ではRAW処理+jpg処理、をPCでモニターしながら被写体のレイアウト、ストロボの発光量調整などを行えばPCからクリック一発で撮影終了だ。
こ後はRAWデータをCMYK処理した後にメディアに焼き付けて終了であるが、今回はこれは後日やってもらうこととして、添付した画像の通り、持ち込んだUSBフラッシュメモリーにjpgデータの方ををコピーしてもらってきた。
印刷現場においてもこのCMYKデータ+RAWデータをそのまま活用できる。
さらにまたIllustratorが少々扱えればDM作成においても完全原稿として印刷に回せるだろう。
芸術写真であるならばともかくも、プロの撮影現場でもこのようにデジタル撮影処理が一般的な撮影システムとして急速に普及してきているようだ。
世界的カメラブランドのニコンがプロ用機種数種を除き、銀塩写真用のカメラ本体の開発、および製作を止めたという報道にはさすがに驚いたが、プロの現場に於いてこのような現状を呈しているのを間近に見せつけられると、メーカーの経営戦略の見直しも宜なるかなと思わざるを得ない。
さてしかし、スタジオ側からこのような変容をどのように感じているのか知りたいところだが、どうも以前と比べ決して業務は簡便になったわけではなく、むしろ自身で処理すべき領域が広がった分、忙しくなっているように思われた。
しかも機材はカメラ関連だけに留まらず、デジタル処理のためのハード、ソフトの導入、およびこれらの取り扱いの修得など、一体デジタル化というものが我々の業務においてどのような意味を持つのか、よくよく考えてみないとその本質を見失う危険性を孕んでいるように思ってしまった。
・画像top:デジタル撮影機器スナップ
・画像below:今日撮影した画像データ(.jpg) クリックで拡大
■スタジオホワイト
 静岡県静岡市中原847-1
 054-285-4915
hashibami

測定具、スケールの悩み

家具制作に限らずもの作りには測定ということは欠かせない要素だろうが、今日はこの測定で迷うことがあった。
家具パーツの総長さを決めるための横切り丸鋸盤での切削過程で、あらかじめフェンスに貼り付けたスケールを基準にカットしようとしたのだが、どうもこれがうまくない。
ステンレススケールで寸法を確認すると微妙に差異が出るのだ。
はて?。
複数のステンレススケールで測定を重ねると、やはり1番長いスケール(2m)の目盛りだけがおかしい。少し長めになってしまっている。
約1mで0.3mmほどもの差異が出ている。
何〜だ、その程度?と思われるかも知れないが、木工に於いてこの差異は無視できない。
そもそもこうした市販のステンレススケールにも長さの許容差というものはあるし、季節によっての膨張、圧縮という変位もあるだろう。
そこでJIS規格を調べると、次のようだ。
■ 金属製直尺のJIS規格 JIS1級 B7515 – 2005
長さの許容差(単位mm)*温度20℃を基準とする
・500以下  :±0.15
・500〜1,000:±0.20
・1,000〜1,500:±0.25
・1,500〜2,000:±0.30
つまりボクが許せないと考えている誤差は、JIS においては許容範囲を少しはずれる程度ということになるらしい。まぁ、それでは仕方ない。かなり使い込んでいるしね。
ただ600mm、1,000mm、2,000mmと較べてみて、2,000mmだけが長く測定される、ということは、やはり熱膨張が影響していると見るべきかも知れない。
ステンレススチールは熱膨張率は高いというからね。
(残念ながらこのステンレススケールにおける熱膨張率についてのデータは取得できないでいる)
さらにこれはどうだろう。
うちではスケールは工房の柱にぶら下げているのだが、この管理の仕方に問題があるのか、ないのか。長時間のぶら下がりが自重で伸張するということは考えられないのか。どうなのだろうか。ふむ ??。
しかし重要なことは必ずしも絶対的測定値が問題ではなく、相対的寸法の方だろうから、スケールにも誤差がある、あるいは発生する怖れが常にある、ということを念頭に臨むことでさしあたってはクリアできる問題だろう。
どなたか、こうした情報に詳しい方がいればご教示いただきたいと思う。

葉月、八月を迎え

あさがお葉月、八月です。当地は数日前に梅雨明け宣言が出されてからと言うもの、皮肉にも夏の太陽は雲の影。
業務の方は盛夏の酷暑から解放され、大助かりなるも、夏休みを海でプールで謳歌したい子供達には少しかわいそう。冷夏の兆しにも懸念がある。
さてピンルーターのトラブルは昨、月曜に部品が届き、修理できる手筈であったが、残念ながら機械屋の発注ミスにより、届いたのは適切なタイプのワイヤーではなかった。
この後、これにさらに加工を施し、機械にセットすることになったのだが、所要日程が数日。またもや加工スケジュールは先延ばし。困ったことだ。
やむなく、次の家具の製作に入ることを決断。今日はこの製作に用いる材木を倉庫へと取りに行ったのだが、狭い倉庫(3×5間)の1番奥に納まっているものなので、在庫の整理をしながらの午前中一杯の大仕事だった。
あらためて在庫の材料を眺めれば、果たしてこれだけの材料を使い切れるのだろうかという感慨に囚われてしまった。
欅、たも、楢、塩地、きはだ、胡桃、ぶな、真樺、みずめ、山桜、栃、楓、桂、ローズウッド、マホガニー、メイプル、チェリー、ウォールナット、クラロウォールナット、オーク、レッドオーク、花梨、etc。
そんなしょうもない感慨にふける暇があったらしっかり仕事をして材料を使わねばいけません。がんばろぅ (v_v)
帰路、ふと田圃へ目を向けると、早くも防鳥ネットが張られていて、その下の稲は明らかに穂を付けていた。数週間もすれば収穫の秋(とき)なのだ。
この夏も収穫の秋へ向け、準備を怠らないようにしないとね。

ルーターマシンのトラブル

ルーター
ピンルーター(大型ルーターマシーン)ぶっ壊れた。
暫く部品が入荷するまで使えない (/_;)
うちのルーター(菊川鉄工 KR/C)はヘッド昇降というタイプなのだが、スピンドルヘッドをペダルでダンピングさせて昇降させるという機構になっている。
このペダルとヘッドを繋いでいるワイヤーがぶち切れてしまった。
これも経年劣化という症状であれば仕方ないところだ。
これまで過去2度ほど交換している。
もう少し普段のメンテナンスをこまめにやることが反省点ではあるね。摺動部分、回転部分への給油、ダストの排除、etc
しかしルーター1台使えないだけで作業工程が止まってしまうという依存性にはこうした使用停止の状況下であらためて思い知らされる。
ルーターマシーンと言えば、面取り、丁番掘り、などが一般的な用途という認識なのかも知れない。
しかしうちではルーターマシーンに様々な工程を担わせている。
大入れ(板面などへの小穴突き)、成型切削(倣い成型、真円成型など)はもちろん、時には胴付き面の切削なども依拠している。
今日はその「胴付き」切削をしようとした矢先の事故だった。
「天秤差し」の胴付き面を切削しちゃおうという工程。
こうしたところは手のみでの切削というのが一般的な手法だろう。
しかし胴付き面という高い精度が求められる箇所なので、うちではこのルーターマシーンの切削性能に依拠している。完璧な胴付き面を付けることが可能だ。
しかも今回はローズウッドというハードな樹種なので、手のみでの切削はいささか困難を伴う。しかしこれも超鋼刃を備えるルーターではお茶の子さいさい。

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梅雨明け間近の工房から

一体今年の夏はどこへ行ってしまったんだろうと訝っていたが、子供達の夏休み到来とともに梅雨明けになりそうですね。(^^)v
子供はプールで、はしゃぎ回り、木工家も負けずにニコニコ。
やっと“板差し”の仕事に取りかかれるのだ。
数日前までは工房内の湿度計は80%の上を示していたが、昨日いっきにこれが50%に下がってくれた。
しかしこんな湿潤な環境を強いられている日本の木工業ではあるが、工場内をエアコントロールしているところがどれだけあるのだろうか。
大きなメーカーの工場ではダストコレクトも完璧なまでに整備されているだろうから、そうしたところではエアコン設備も完備されていると考えられる。
しかし中小零細な木工所ではどれだけのところでエアコン設備がされているだろうか。
良く塗装工場では、工程上エアコンは必須であるために設備されているところが多いと思われるが、そうでないところは未だに大型扇風機ブンブンなのでは。
しかし日本人の体質にはこの夏の湿潤さがDNAに刻印されているだろうから、安易にエアコンなどの人工的な環境よりも汗かきかきの夏を過ごす方が体調には良いように思う(ようにしている)。
それだけまた休憩時間のスイカも旨いし、仕事の後のビールは格別。
事実、ボクはあまり夏負けということは無い。よく食べ、よく仕事をし、良く寝る(Blog他ネット接続環境で、この睡眠時間削減は深刻だな)ことで、充実の秋を迎えることができるだろう。
どうか皆さんも仕事にバカンスに、大いに夏を楽しんでもらいましょう。
(つまらんエントリーになってしまって面目ない)ちょっとこの暑さで頭が・・・。