工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

芹沢けい介美術館 企画展

芹沢美術館パンフa
静岡市立芹沢けい介美術館(けいは金偏に圭)から次期企画についての案内がきていますので、これを紹介します。

【好きなものと暮らす ||| 】芹沢けい介のあつめたもの 家具と陶磁器
会 期:6月2日(土)〜 9月2日(日)
休館日:毎週月曜日(7/16を除く)、7/17
期間中、8月の土曜、日曜に静岡茶の呈茶サービスがあるそうです。
この美術館は常設の展示の他、積極的に企画展示を行っています。その多くは芹沢氏のコレクションを様々な切り口で企画展示するものですが、今回は「家具と陶磁器」。
いずれも個人的には興味深い対象ですので、ぜひ出掛けてみたいと思います。
芹沢氏のコレクション対象は多岐にわたり、収集地域も地球大的規模を持つものです。
単に工芸家としての数寄者が自身の鑑識眼に任せて集め廻ったというところに止まらない、民俗学的フィールドワークのそれとして評価されてもおかしくはない充実ぶりでいつも感嘆してしまいます。
芹沢美術館パンフbなおこれは余談ですが‥‥、
観覧を終えたなら、登呂公園の西隣にあるひなびた風情の店構え、「登呂もちの家」でつきたての安倍川もちを食しながら一服するのがお奨めです。
画像上:パンフレット表
画像下:パンフレット裏
  いずれもクリック拡大
静岡市立芹沢けい介美術館
Tags:

Macでテレビ

数ヶ月前にMacでテレビを見られるようにした。
ボクがコンピューターに依存するようになったきっかけはWebサイトの開設以来であるが、それ以降というものテレビの前に座るのは(お行儀が悪いが)食事の時、必見の映画、あるいはドキュメンタリー番組放映の時ぐらい。
昨今、テレビメディアの荒廃ぶりは目を覆うばかりで、見るに値する番組はとても限られてきたということも大きな理由だ。
しかしMacでテレビを視られるようにした。
いくつか理由があるが、主にはBlog運営にテレビの情報も時に有益だから。
Macでテレビを見る環境を整える、ということは録画も簡単にできるということと同義なので、繰り返し再生する環境がBlogで伝える報道の確かさを確保してくれるということに繋がっている(ただ単に記憶力が覚束なくなってきただけかも 苦笑)。
居間でテレビをチェックするというのも面倒くさく、Macで作業しながらの“ながら視”環境はありがたい。
Winの方々にとっては、PCでテレビを見るのは当たり前、と仰るだろう。
でもMacにはそんなコンピューターは無い(‥‥今のところ。Apple社は今年1月9日、社名からComputerと言う部分を削除しちゃった。 iPhone発表の会場でのことだね。家電メーカーへのシフトチェンジを志向しているとの評価もあるので、将来はどうなるか判らない)。
したがって限られた選択肢の中から、テレビ視聴の環境を整備するしかない。
TV Miclo2これがしかし、実にお誂え向きの商品があったのだ。
TVMicro」というUSB 2.0対応スティック型テレビチューナー。
初代iPod shuffleと似た形状だよ。
こんなおもちゃみたいな小さなチューナーで本当に視られるのかね?
それが映るんだよ。解体してみれば恐らくはICチップが数個基盤に張り付いているだけなのだろうね。
この商品へのネット上での評価だが、画質に関しては芳しくないものの操作感など総合的には高い評価が与えられていて、ボクも同様に概ね満足している。

【製品仕様】
録画フォーマット:MPEG-1, MPEG-2(ソフトウェア圧縮)
   録画解像度:720×480(NTSC)、720×576(PAL)
      電源:USBポートから供給
   本体サイズ:約26(W)×80(H)×13(D)mm
      重さ:約150g

導入に必要なものは、この「TVMicro」にテレビ回線を繋ぐアンテナケーブルだけだ。超簡単。
うちではテレビがある居間と、Macが離れているため、市販のコネクター付き同軸ケーブルの最長(10m)のものが必要だったので、信号レベルの減衰による画質劣化が心配されたが、杞憂であったようだ。決して良質な画質とは言えないものの、この画質はもともとこの機種本来の品質なのだろう。
解像度は720×480だが、ボクのMacで作業しながらの“ながら視”環境ということでは申し分ない。
超簡単は設置だけではなく、操作も同様。
設定項目はチャンネルだけ。録画もクリック1つ。編集も可能。iEPGから番組を取得して予約録画も可能。ボクのIPodは対応しないが5G以降のものなら書き出しも可能。
ただ2011年のデジタル完全切り替え以降は使えないことは触れておかねばならない必須項目だったね(ボクはこの総務庁の方針もその時点でどう転ぶか判らないと見ているのだが‥)。
さて、次の課題はAM、FMラジオをMacで聞く、という環境を導入したいのだが、これが実は巧くいかない。この「TVMicro」とほぼ同時期にあるデジタルチューナーを導入したのだが、何故かバッドチューニングで甚だ宜しくない。
この記事を読んでいる方々は、一体何をやっているのかね、と訝っているかもしれない。
しかしだね、Macで放送を受信できるということは、その後、映像、音声を自在に加工できるということを指すのであって、これは一般の受像機での視聴とはその意味を大きく変えるものだと言うことになるんだよ。
こうして日暮れて、ますますMacへの依存度が深まっていく‥‥‥。
TVMiclo
画像下はMacデスクトップだが、右上がテレビ画像(標準サイズ)。
テレビ画像下にあるのが、コントロール。
*参考
■ Macでテレビの機種たち。
Tags:

快適な5月の塗装日和

机塗装
一昨日(土曜日)は雷鳴とともに起こされ、一時豪雨に見舞われたものの、急速に回復し、その後まさに五月晴れの日々が続き、とてもありがたい。
ま、こうした好天についての話は一様に同意してもらえる話題であろうが、当地は田園地域とあって、この週末はどこの田んぼでも田植えに勤しむ姿が見られた。
田に水が張られている光景はとても美しく、東アジア固有の古層の風景としてどこか懐かしい。
木工屋もこの乾燥した大気からは恩恵を受ける。
机の塗装も、これでフィニッシュ ! 。
じめじめした大気と異なり、乾燥したお天気の塗装作業は快適だ。窓、ドアを開け放ち、空気の環流を促すことで良く乾く。何よりも作業者が快適。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

今回はオイルフィニッシュ。Livosを使う。
材種はご覧のようにミズナラ。これは15年ほど前に「全国優良広葉樹協働組合記念市」(正式な名称は失念)で競り落とした、真正の道産のミズナラ。
この当時はありふれた材種であったが、今ではこの品質の楢を求めることは容易ではない。
流通している楢のそのほとんどはシベリア、あるいは中国産であろう。
材種としては属も何も一緒なのだろうけれど、しかし加工を生業とし、木に刃物を入れることでその質感を体得することのできる我々にとってはこの産地の違いからくる品質の差異は、全く似て非なるもの、と言い表したくなるほどのものだ。
目は詰んで均質で、ほのかなピンク色をして、程よく軟調。
私見ではこうした日本の白木にオイルフィニッシュという塗装手法は良好な結果を得られるとは考えにくいところ。
オイルフィニッシュという手法が活きるのは、やはり濡れ色が映える濃色材だ。白木は白木としての本来の美しさがある。
オイルは耐候性が良くない、黄変が激しい。
‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥

でも今回は依頼主からのたっての注文。自然志向の強いお客からのもの。自身でオイルのメンテナンスもしてくれるというので喜んでオイルフィニッシュとした。
ただ、うちでは普段OSMOを用いることが多いのだが、今回は臭いの要素から、Livosという指定でもあったので、地域の塗料屋でオイルなどを手広く扱う「大橋塗料」から求め、施すこととした。
LivosオーナーまだLivosが普及する前の時代、輸入総代理店の池田コーポレーションの池田さんが近くで普及のための講座を開いてくれたことがあり、ここで熱くLivos社創立の志、その品質を語ってもらったのであったが、その弁舌は今も記憶に残っているほどだ。
その後、サンプルを取り寄せたものの、購入には至らなかったが、今回顧客の指定というインセンティヴを与えられ、使ってみる機会を得たというワケだ。(そういえば‥‥かつて大阪で展示会をしたときには池田社長夫人が訪れ、お話しさせていただいたこともあったが、いわゆる一般の企業家というものでは括れない、何ものかを志す意志の強さを感じさせられたものだ)
大橋さんとの付き合いも長いが、今回も丁寧な解説を受けることが出来た(予定外の買い物もしてしまったが、有効に使うことが出来るだろう)。
今後どのような使い分けになっていくかは不明ながらも、オイルフィニッシュの功罪を自覚しつつ、適切な塗装方法を適宜選択していくことに変わりはないだろう。

*写真:Livos社オーナー、ローズマリー・ボーテさん(創立メンバーの一人)

Tags:

「iTunes vs JASRAC 」朝日新聞誤報の訂正

iTunes vs JASRAC著作権料2.5億円不払いという最初の新聞報道記事と同じく第2社会面での訂正記事がきていた、4段抜きで最初の記事とほぼ同量のものとなっている。

JASRACは‥‥ 米アップル社の日本法人「iTunes社」から昨年中に、著作権使用料を受け取っていたことを明らかにした。作曲家ら著作権の保有者への支払いはこれからだ。‥‥
米国の利用報告の必要項目とJASRACが求めるものが違うことなどの理由で、権利処理が遅れているという。‥‥
JASRACはiTunes社から暫定的な使用料を受け取り、「預かり金」として経理処理した。「預かり金」の額は「公表できない」としている。正確な使用料が確定した後、作曲家らに配分する。
日本作詞作曲家協会の関係者は「報告の書式を双方で話し合って統一を図る必要がある。著作権使用料を支払う仕組みを早く整えるべきだ」と話している。
         asahi.com

つづいて電子版では ◇ の記号を間に挟み、訂正文を掲載している。
本紙では大きく「訂正」と銘打っているが、電子版では◇に置き換わっている。
朝日新聞らしからぬ潔さとはほど遠い見出しだね。
要するに著作権使用料の支払いのフォーマット(書式)が米国仕様になっているからなのだろうと推測される。
双方協議して、きちんと権利所有者に間違いなく届くように処理してもらいたい。
この誤報の裏に何があるかは判らない。
単純に朝日記者の取材能力の低下?、デスクがアホだから?、Apple社を陥れるという策謀?、音楽業界のIT化への軋轢を針小棒大化?、日米経済摩擦の象徴?
いずれも少しづつ当たっているかも。
では最後にiTSからプレゼント(iTunesがインストールされていないとダメ。無い人は右メニューのiTunesボタンをクリック MacもWinも無償でダウンロード可)
UA × 菊池成孔〉(どれでも30秒だけの視聴ですが)
UAがJazzを唄うと‥‥
怠惰なボクには、このiTS(iTunes Store)が無いと、こうしたアルバムを知ることは無かったと思う。

「iPod vs JASRAC」朝日記事の信憑性

今朝、寝ぼけ眼で悪い癖と知りながら朝食を摂りながら新聞を繰っていた。
《iPod vs JASRAC 著作権でトラブル》という記事。
2.5億円未納ー「使用料」確定できず、とサブタイトル。
社会面、4段抜きの大きな記事だ。
寝ぼけ頭を覚醒させるに十分なインパクトのある記事。
Appleさん、ケチってないでちゃんと支払ってやってよ。
と、電子版のasahi.comの記事を探すも見あたらない。
検索を掛けると、ヒットした。
確かに一旦記事は上げられたのだが、削除されてしまったようだ。
検索結果は以下の通り

iPod、著作権料を1年半未払い 2.5億円以上  2007-05-17
home > 文化・芸能
… 携帯音楽プレーヤー「iPod」にインターネットから楽曲を取り込んで聴くサービスで、米アップル社が日本音楽著作権協会(JASRAC)に対して著作権使用料を支払っていないことがわかった。05年8 …
http://www.asahi.com/culture/music/TKY200705160369.html

と、一方、JASRAC側から、この新聞社に記事の訂正を求める声明が出ている。(こちら
JASRAC側は既に支払われている、とのことなので、この食い違いはどこから生じたものなのだろうか。
電子版での削除を見る限りにおいては、朝日もこの訂正要請を受けたということか。
今日の段階ではこれ以上の評価はできない。
明日にも朝日のコメントがあるだろうね。

プレナー(自動1面鉋盤)を知る。

不調に陥りつつあったプレナー(自動1面鉋盤)だが、意外と簡単に補修できて良かった。
プレナーという木工機械はなかなか複雑な機構をしていて、良い削りをもたらすためには調整がとても肝要。
ボクたちが削る樹種は比較的硬い広葉樹が多い。またその形状(厚み、幅)も様々だ。機械の切削精度を高めこれらを一様に美しく削るためには、その工場が対象とする樹種、被加工材の形状それぞれに適切に合わせるための調整が不可欠となる。
またこの機械の調整もメーカー、機種によって幾分違いもあるかも知れない。
しかし基本的なところでは大きな違いは無いと思う。
この自動1面鉋盤の機構というものを熟知し、普段のメンテナンスを適切に行うことで良い削りは確保できるものだろうと思う。
うちでは昔は2流メーカーのものを設置していたのだが、これにはずいぶんと苦労させられた。送り機構がとてもセンシティヴ、先端が喰われる、後端が喰われる、などは頻出したし、逆目がほじくれるのは茶飯事。
逆目の問題は鉋胴の裏刃の鋼の硬度、精度の問題なので補修はなかなか困難だが、送り機構などの問題は調整一つで如何様にも対応可能だ。
しかもそれほど困難な作業でもない。

More »

悩ましい iBook トラブル

夕刻、悩ましい電話が飛び込んできた。
ボクは何事もテキパキと決断していくことを旨としているが、この電話には「一晩考えさせてください」とヤケに優柔不断で煮え切らない返事を返すしかなかった。
修理に出していた iBook の見積もりに関する電話だった。
請求額は店舗保証限度額を大きく超えたようで、45,000円ほどになるという。
これも購入時の店舗保証限度額を差し引いた計算なので、実際には100,000円ほどの修理費用ということになる。
修理内容は液晶モニター全取り替え。
当方の想定ではヒンジ部分のワイヤー取り替え修理ぐらいとみて、せいぜい20,000円位かなと考えていたので、予測を大きく超えた金額だ。
店舗の担当者と少し話したが、どうもこうした症状の場合は、いちいちヒンジ部分の修理などせずにアッセンブリで全交換となるとのこと。
さて、どうするか。
選択肢は様々だ。

  1. 45,000円を支払って修理をして、継続使用する。
  2. 修理を諦めて、今後もそのままだまし騙し使い続ける。
  3. 修理をあきらめて、店舗保証限度額(約50,000円)を取得し、マシーンは店舗に権利を渡す。

 この場合、モバイル環境をどうするかだが、暫くは休眠状態のPowerBookG4(チタン)を再使用するために、せめて死滅し掛かっているバッテリーを新規購入する(約20,000円出費)ということになるな。
どうしましょう?
実はこうした選択肢に関わってくるのが、Apple社のノートブック更新の時期の予測だ。
先にも記述したことだが、どうもApple社の新しいノートブックにNANDフラッシュメモリーが搭載され、超軽量、高速化を果たすのではないかとの噂が駆けめぐっている(らしい)
この発売時期をどう予測するかというのが、今回のトラブルへの対処方法の選択に大きく関わってくるということだ。
既に発売されている、あるい発売時期が直後に迫っている、ということであれば、無条件に(3)だろうけれど、全くこれはスティーブ・ジョブズ氏の胸の中をさぐることでしか読めないだろう。
そうした予測の付かないことを選択肢の重要なファクターにせざるを得ないというのが、全くもって悩みの原因物質なのだ。
ウ~ム、悩ましい、悩ましい、などと独りごちていたら、プレナーの削りまでおかしくなっていた。先端が喰われる。
うちの桑原の600mmプレナーは故障1つしたことのない名機だ。
どうしたのか、弱り目に祟り目だね。
何という人生だろう ? ▽■○×(×_×)
*追記
■ Apple Insiderの関連記事(翻訳
Tags:

プアな食卓の旬な食材

桜エビ
我が家の可処分所得はかな〜り低い。したがって日々の食材もプア。
今日は週末恒例の買い出しで、近海・駿河湾で獲れたばかりの食材を求めることが出来た。
桜エビ、しらす、スルメイカ。いずれも生だよ。
イカはともかくも、残りの桜エビ、しらすの生という食材はどの辺りまで届けられているのだろうか。
当地ではごくありふれた食材だが、しかしいずれも禁漁期があり、いつでも食べられるというものではない。
下の今季お初の空豆とともに、旬の食材というわけだね。かつをも並んでいたが、今年は不漁なのか、値がこなれてこないようで、今日は見送った。
空豆桜エビは半分を残し、それはかき揚げ用にと冷凍庫にとっておいた。これもめちゃ美味いんだね。
舌なめずりした人は東海道を移動中であれば、静岡駅で下車して、駅ビル1階の鮮魚コーナーに急ごう。宅配なんかじゃ生は無理。
隣のビール。おうちビールはほとんどハイネケンと決めているが、時には浮気もする。
今日はサントリー モルツのPREMIUMという品種。
モルツそのものも麦芽100%のビール。つまりとうもろこし・米・コーンスターチなどの副原料が一切入っていない、ホンモノのビールだが(ハイネケンなど欧州ビールなどは断ることもなく、ほとんど全てこのタイプ)、このプレミアム・モルツのその香り、味はスタンダードのものとは似て非なるもの。ホップの味と香りがとても引き立っている。
*空豆の器 :灰釉輪花向付け:小川幸彦 作
画像、クリック拡大
(撮影、明らかに被写界深度を深く(正・浅く)しすぎている。5.6まで開けちゃったから)

少子化時代に抗して(見事な家族の光景)

昨日地方都市の郊外にあるM邸にて家具制作の打ち合わせをしてきた。
周囲は新興住宅地といった趣の穏やかな空気が流れる閑静な住宅地である。
周囲の幹線道路から決して遠い距離ではないが、静かなのはこの地域だけほぼ完全に仕切られていて、わずかの訪問者と住人たちの通行があるだけということからなのだろう。

数カ所から鎚音が響いてくる。まだところどころ整地されただけの区域もあり、建築工事からの音だ。
訪問したお宅も、現在施工中、というところ。
既に主(あるじ)家族は入居していて、最低限の生活可能な空間と設備が完成されただけのものだ。

通された広々とした居間。
「やっと数日前に障子が入ったんよ」と南側に大きく開けた窓、手前に目新しい糸柾の檜格子の障子をご夫人が指さす。それまでは掃き出し窓を通して丸見えの居間だったのだそうだ。障子の腰板は見事なうづくりが施された一枚板の杉。
大黒柱は8寸の、オヤッ、なんと桑だ。天井を見上げれば、これまた見事な1尺2寸ほどの幅もありそうな中杢の気品のある杉板を整然と張り上げている。
正面は書院造りの床の間。こうしていちいち挙げると説明しきれる訳がない。
尋ねると著名な宮大工の手によるものだと言う。

More »

団塊世代へのエール(朝日「私の視点」)

朝日新聞「私の視点」
家具制作活動を始めて比較的早い時期からオリジナルな作品製作を試み、これをグループ展、あるいは個展活動を通して多くの方々の厳しい批評の前に晒してきた。
こうした活動を支えてくれているのがギャラリーのオーナーの方々だ。
ボクは以前もこのBlogで書き記したことがあったが、展示会の展開は基本的には“企画”を主として展開しているギャラリー、あるいは百貨店画廊などに自己規制している。
したがってギャラリーとの協調、相互理解というものが基盤として確立していないと良い展示会活動は展開できるものではない。
今朝の朝日新聞「声」のページ・エッセー『私の視点』の執筆者・小野 宗芳さんは、そうしたギャラリーのオーナーとして良い交流をさせていただいている人のひとり。
今朝の朝日新聞への投稿は
◆大量定年時代 「妻は夫を温かく迎えて」
というタイトルのものだが、自身が団塊の世代ということもあり、定年を数年残して早々と会社を退職し、ギャラリー経営に専念(とはいっても彼の人生の全てではなく、様々な活動の1つであるに過ぎないのであるが)しているという立場から、同世代の男性サラリーマンが置かれている時代状況、家庭環境(主要に夫婦の関係性)の問題を分析し、そこからこのような人々のこれからの人生がどうあるべきなのかまで言及したものである。
夫婦という単位の問題から説き起こし、さらにまた企業社会における雇用関係、労働関係のゆがんだ実態を指摘し、これらの改善を提言する内容となっている。
一昨年、既に自身の半生を記述した書籍を上梓しているが、近々、2冊目を発刊するそうだ。
ボクのような者はなかなか定年を迎えて『楽園』を謳歌するという訳には参らないが、考えようによっては日々上司の顔色を窺って仕事に身をすり減らす人々には無い何ものかを“謳歌”しているかも知れず、羨望の眼を向ける必要など無いだろう。
*画像は朝日新聞記事の部分(実際は5段組のもの、著作権への配慮から小さな切り取り記事にした)
■ 既刊書「自遊をもとめて」
■ 近刊書『定年後は楽園』春風社
■ 書籍紹介文 東海愛知新聞