工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

拭漆栃座卓

茶室
確たる記憶は無いものの、Webサイトを公開した時には既に同種のものを[Gallery]に納めていたはず。(こちら)
つまり工房 悠の初期からの定番的なデザイン。
今回のものは、M邸、新築に伴い、茶室を設えるのでそこで使用する座卓を制作して欲しいとの依頼に応えたもの。
Webサイトの[Gallery]に納めていたデザインを指定してくれたので、材料だけを別途吟味し、拭漆が映える栃での制作となった。
サイズはこの茶室の押し入れに収まる大きさということで、1,500w 750d。
(本来は茶室としての室礼〔しつらい〕であるので、この座卓は無用)
デザイン、および構成はここで特記するほどのものでもない、食卓テーブルなどでも用いられる工房 悠の定型的なもの。
畳摺りに2本の曲面形成による脚部を介し、甲板吸い付き桟に結合される。
仕口としては真ん中に太めのホゾを指し、両外側も“抱かせホゾ”として堅固に納める
この脚部を貫で固めるが、畳摺りを貫通させるクサビ止めの構造とし、また吸い付き桟を送り寄せ蟻とすることで、ノックダウン対応とする。

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友との語らい、そして市民社会とは。

友人との酒席から戻ってきたところ。
こうしてMacを起動して、何が記述できるか。
記述すべきことがなければ、そのまま酒席アフターのほろ酔い気分のまま床につけば良いだろう。読者に迷惑な記述は避けるべきだろうから。
1つだけ話させてもらいたい。
帰路のJR車中、酔客に混じり、大学生と思しき女性と隣り合わせ。
数駅過ぎるあたりから睡魔に襲われたのか、参考書を片手に、もう片手にノートを取っていたのが握力を失い、ノートとペンを床に落下。
その身体ははボクの肩へと預ける形に。
落下したノートを拾い上げ、快眠への誘いに抗しがたいその女性の肩を叩き、笑顔を交えて、ノートを手にさせる。
驚いたように、あるいは済まなそうに受け取る。
ボクは今の日本社会というものに、かなりの違和感、あるいは危惧を持つ。
昨年末にも記述したばかりだが、中間的なコミュニティーが壊れてしまっていることへの危惧だ。

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Maria Joao Piresでショパン・ノクターン

今年2,010年はショパン生誕200年。母国の首都ワルシャワでは7日から記念の催しが始まっているようだ。
日本にも「日本ショパン協会」というところがあるが、Webサイトにはこれといった関連情報は掴めなかった。
週末恒例、本年最初のYouTubeはこれ。
「Maria João Pires」(マリア・ジョアン・ピレシュ) で「Nocturne No.1 」(変ロ短調 作品9-1)



NHK教育の「スーパーピアノレッスン」で日本でもすっかり有名になりファンも多いようで、ここ数年国内での演奏会も勢力的。
YouTubeでのリストを見れば決して閲覧数は多くはないようだが、ボクは好きだな。
彼女は若手音楽家を率いた室内楽演奏も得意とするようだが、モーツアルトのピアノソナタもよいしショパンもすばらしいと思う。
同じMaria João PiresでYouTubeに驚くほどよい画質のものあった。
ぜひフルスクリーンでご覧いただきたい。
YouTubeでは動画の高画質化が進められているようで、これは恐らくMP4のエンコード。(対応しないようであればFlash Playerの最新版をインストールしてからお試しください)
Maria João Pires ― Chopin

夕食後に開梱、設置したばかりで、まだセットアップ途上ながらiMac27″のワイドスクリーンでも驚くほど高精細に表示される。
今日はホントはダニエル・バレンボイムのショパンで行こうかと思ったのだが、この映像があったので、マリアに譲った。
ワルシャワの生誕記念演奏会ではバレンボイムも演奏するようだ。

年初の悩ましさは、酒とともにユルユルと・・・

今年の仕事始めは暦の関係上いやに早くやってきたね。
ボクも同様に4日には“とりあえず”工房に入った。
とは言っても道具の仕立てやらで終始しただけだったのだが、正月ボケが覚めやらぬ惚け状態のところにいきなり遠方より打ち合わせの電話が飛び込み、そして翌々日には出張となった。
業務上の会議の出張ではあっても、せっかくの旅路。その指定された地域に住む知人、友人らとと急遽新年会などの予定を入れる。
同時に欠かせなかったのがAppleストアのGenius Barでの対面サポート。
実は晦日あたりからメインのマシン、PowerMac G5が絶不調に陥っていた。
起動中、操作の有無に関係なくシャットダウン、あるいはフリーズ。
Mac OS Xを導入して以降、こうしたトラブルは初めてのこと。
Apple Webサイト、対象マシンのディスカッションページで検索すればいろいろと報告がある。
やはり間違いなく電源周りのトラブルであるようだ。
SMUリセット、PRAMクリアなど何度か試みて、改善の様子も見られはしたが、残念ながらその不具合は修復へとは向かわなかった。
AppleProtectorPranの期限も遙か昔に過ぎ去り、自力でのトラブル解明 → メーカー修理、あるいは更新の判断を迫られることに。
そんな時、Appeストアのジーニアスバー訪問は適切なアドバイスに触れる絶好のチャンス。

PMG5

メープル合板で作られた簡素でスタイリッシュなGenius Barのカウンター。
待たされることもなく信頼のおけそうなボスが対応してくれたが、懇切丁寧、かつ的確なアドバイスに触れることができた。

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2010年のはじめにあたり

月夜
2010年のはじまりだね。
ミレニアムと騒がれた10年前のような盛り上がりに欠けるのは、ただ1,000年という単位と、10年の単位の桁の違いによるものだけではないだろうね。
経済不況ということに止まらず、未来という希望を安易に語ることのできない空気のようなものにがんじがらめにされている状況がそうさせているのでは。
しかしこの10年間というのは実に様々なことが起き、短くはないボクの人生の中でも特筆すべきことが目白押し。
地下鉄サリン事件は1995年だったが、9/11WTC、リーマンショック、政権交代と、戦後の枠組みが問われ続けた10年、いや百数十年間に渡る近代以降の歴史という長いスパンでのエポックな出来事が相次いだ10年間だったとも言えるのでは。
さて、2010年が明けたが、これからもこのBlog運営は続けていくことになるだろうと思う。
柄にもなくあらためてこのことについて考えてみた。

icon.ume

このところ様々な雑誌メディアが休刊、廃刊が相次いでいることは周知の通り。

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初 春

新年カード

シルバーチェスト

雪が舞う大晦日の工房より(年越しにあたり)

今朝は驚かされた。
この温暖で知られる静岡の平地に雪が舞った。
“舞った”、という程度で積雪に及ぶものではなく、カメラを出す暇もなく止んでしまったのだったが。
ともかく青く澄み切った空が、一瞬にして雪をもたらす特有の雲に覆い尽くされる寒い一日だった。
大晦日、日が高いうちにお餅などの買い出しに出た時に出会ったサプライズの気象だった。
そこは比較的最近になって見つけたお店。

数ヶ月前から体調整えるために往復20Kmほど自転車走行することを日課にし始めたのだが、その行程で見つけた店舗。
もっぱら地域の農家、ハム製造工房、豆腐屋、仕出しや、などからのものを取り扱う。
したがってその朝に収穫したもの、あるいは製造したものが入手できるというわけだ。
いかに大手のスーパーマーケットの流通システムから抜け出るかが、ボクの1つの課題。

例えば、冬定番の白菜漬け。
この白菜の流通だがこの辺りのスーパーではI県からのものがほとんど全て。
そう、あの放射能漏れ事故のあった地域。
科学的根拠を示せるわけではないが、そこで産する気持ち悪いものは口にしたくないのが人情。
地元の鮮度の高い野菜の漬け物は、漬け込む前に太陽の日射しをたっぷりと受けさせてから漬け込むが、水の上がりも早く、シャリシャリとした食感、旨み、甘さが引き立ち、この時季の食卓に欠かせない。

お店の人にその日のサプライズを聞き出したり、納品にやってくる農夫に調理法を訊ねたり、あるいは他の客と情報交換したりと、会話も弾む。
全てに於いて買い物という欲望本来の楽しみがそこにはある。

雪だるま

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Webサイトのメンテナンス

Webサイト
このBlogもさほど活発な運用とは言えないけれど、Webサイト「木工家具の工房 悠」の方はBlogにかまけて捨て置かれている、という実態はまことにに本末転倒な所業で困ったものだ。
そんなわけで、年も改められるこの時期、少しだけ更新あるいは見直したりと、メンテナンスに勤しんでみた。
とりあえず [Gallery] の新規更新、および画像の差し替えなどを行った。
以下のようである。
更新

画像データ増強

[Gallery] では他ページでも画像の見直しなど行っている。
今は師走で忙しいでしょうから、年明けのお暇なときにでもざっくりとご覧頂ければありがたい。

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《木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン》

ファサード
本年最後となった一昨日25日の上京だったが、山手線ターミナル周囲ははどこもごった返すほどの盛況を見せていた。
駅構内での声を嗄らして前日(クリスマスイヴ)売れ残ったケーキをたたき売りする特設カウンターの売り子たちの印象が強かったせいもあるが、どこが不況なんじゃい、と苦笑しながら人並みを掻き分け掻き分けての移動だった。
雑誌編集者、デザイナーなどを交えた忘年会を兼ねた上京だが、朝10時頃には都内に入り、いくつかのアートスペースなどを覗いたりしつつ、「東京都写真美術館」ではたっぷりと観覧。
ボクにとってはさほど頻繁に訪れるところではないが、写真、映像を専門とする特異な美術館は関係者にとっては貴重な聖地なのだろうと思う。
恐らく世界規模で考えても、めずらしい施設ではないだろうか。
1Fホールには「恵比寿ガーデンシネマ」という映画館もあり、何度か利用させてもらっている。(「セントラル・ステーション」「10ミニッツ・オールダー 人生のメビウス」「クジラの島の少女」「息子のまなざし」「善き人のためのソナタ」「カポーティ」「鏡の女たち」などか ?)
設立が1990年(現在の場所へ移設したのが1995年)ということを考えれば、いわばバブルに明け暮れた時代の所産と言えなくもないが、今にしてみれば良いものを残してくれたものだと思う。現今の経済事情では、こんな施設は構想すら憚られるだろうからね。
いくつかの写真展が掛かっていたが、観たのは《木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし》

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Merry Christmas !!

昨年はカッチーニのアベ マリアをギター伴奏によるスラヴァでお贈りしたが、今年は「Sumi Jo」で。
カラヤンに見出された天性の美声
モーツアルトからロマン派の楽曲も見事に歌いこなすが、最近では古楽器とのジョイントも多いようで、Cacciniのアベ・マリアも自家薬籠中といった感じですばらしい。
Sumi Jo 『Caccini Ave Maria』

せめて今夜だけでも神の恵みが均しく世界へと届けられることを願いたいものだが、しかしこんな物言いなどは、幼い子どもにさえ戯れ言と笑われてしまうだろうね。
世界の圧倒的とも言える非対称な現代社会に思いを致し、そこに至った原因を考えることは大事だし、一方で Merry Christmas !!と、家族の幸せ、共同体の繁栄、世界の平和を祝うことも決して矛盾するものではないと思いたい。
しかしやはり、そうした支配と搾取による非対称な世界をもたらした近代社会からこっちまで牽引してきた勢力、あるいはその世界観の代表的なものがキリスト教であり、キリスト教文化圏であったことにブチ当たってしまうということも確か。
今やクリスマスも商業的なイベントとしてちゃらちゃらと楽しめば良いのだという社会的許容も深まっているが、そうしたものとは隔絶したところで敬虔な信者によるミサも行われているというのがこの世界の広さ、豊かさである。
例えば昨年、クリスマスミサが執り行われた数日後、27日にイスラエル軍によるガザへの地上侵攻と空爆があった。ガザ紛争と言われる無差別武力攻撃である。
1月18日までの22日間にわたる戦闘は「パレスチナ側では民間人を含む1300人以上が死亡・殺害された。犠牲者の大多数は一般市民であり、特に死傷者の1/3は子供で、未成年の被害者が特段に多い紛争となった」(wiki)
このイスラエルの最大のスポンサーはどこあろう、ピューリタンが作った国、アメリカだ。
* 参照
◆ 「アムネスティ・インターナショナル日本」では「ガザ攻撃から1年 パレスチナに生命の光を!」というアクションプログラムを準備している。(こちら
◆ また、イスラエル・パレスチナ問題へのアプローチとして、本年度のアカデミー外国語映画賞にノミネートされた話題作《戦場でワルツを》(WALTZ WITH BASHIR)はお薦め。
国内劇場で公開中。
◆ Sumi Jo 公式サイト