工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

ヒヤッとしたウィルス・メール(UPSを騙るもの)

メール
このところ連日のようにUPS(無停電電源装置 ではなく、国際貨物航空会社の方)からメールが入る。
「we were not able to deliver postal package you 」
確かに2週間ほど前に米国の通信販売会社に書籍を発注した覚えはあるが、
何か海外に送ったということはないのでこれはおかしい。
全ては添付書類(.zipの圧縮ファイル)にあるらしいことを匂わせ、これを解凍展開させることを求めるものとなっている。
迂闊にもこの添付圧縮ファイルを開き、請求書なるものを確認せねば、という誘惑にかられてしまった。
UPSサイトに行ってみると案の定、「UPSを騙ったウィルス・メールが出回っている」との注意勧告があった。
アブナイ、アブナイ。
君子危うきに近寄らず、で見覚えのない添付ファイルはくれぐれも注意を !
以下、UPSサイトにある注意勧告

UPSを騙ったウィルス・メールについて
このたびUPSを騙る偽メールが出回っていることが判明いたしました。内容は、UPSが輸送する貨物がお届けできなかったというもので、メールの受信者には、貨物を受け取るため、運送状情報などが含まれているとする添付ファイルを開くように促すものです。
この添付ファイルにはウィルスが含まれているとみられ、感染の恐れがあります。添付ファイルは絶対に開けずに、eメールをすぐに削除してください。
UPSでは、お客様にお知らせのメールをお送りすることがありますが、添付書類を含むケースはほとんどありません。もし、添付書類を含むお知らせのメールを受信され、この信憑性をお確かめになりたい場合は、下記までお問合せください。

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太郎ちゃん、マンガばかり読んでいないで‥‥

「マンガばかり読んでいないで、少しは勉強もしなさい」
どこの家庭にでもある年端もゆかない子供への母親の叱責だが、総理の母親から漏らされる嘆きとなると苦笑してばかりもいられない。
というのも、麻生首相ご本人による、このところ相次ぐ所信表明演説、講演、記者会見での漢字の誤読
▼踏襲(とうしゅう)→「ふしゅう」
▼頻繁(ひんぱん)→「はんざつ」
▼未曾有(みぞう)→「みぞゆう」 
asahi.com
日本経済新聞
日本の漢字は確かに難しいし、政治家に全ての漢字を正しく読み書きできることを求めるのは酷。
せいぜい酒場でのネタ、床屋政談のネタに扱われる程度で済ませばよい話しではある。
このボクのBlogでも恐らくは多くの誤字脱字があるだろうしね。
(しかし取り上げた事例はあまりにも水準以下だとは思わないかね‥‥)
支持率が20%台になっていると言われるブッシュさんも、超弩級の失言癖、英語力がないことでさんざん話題になったことでも分かるように、国語力の無さというものは洋の東西を問わず政治家特有の性癖なのかもしれない。
ま、それでも政治的なセンス、洞察力、世界観、倫理観、指導力において優れたところががあれば少々の誤読など構いはしない。
太郎ちゃん、かわいい‥‥などどより親密度が増す要素に転化するかもしれないし。(ん? んなわけないか)
あるいはまた狸穴の高級ホテルのバーでシングル1杯2,000円也のスコッチを楽しみ豪遊しようと、そんなことにはボクには興味はない。貴族趣味と、政治的力量とは本来関係しないだろうからね。
(ただそこでの話題が『ゴルゴ13』だけでは、バーテンダーには同情するね)
ただやはり上述した政治家として求められる最低限の資質があるとはとても思えないところにボクらの悲しみがある。

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今日も雨

今日もまた雨。
スケジュール調整がままならないまま遅れに遅れていた原木の製材に出掛けたが、ピーカンの天気よりは、製材直後の板にとってはこの方が都合が良いだろう。
しばらく雨ざらしにしておいたせいか、いつも難渋を強いられる皮むきは意外と簡単に終えることができた。ベロッ、ベロッと。
そこにあらわれる真っ白い甘皮からは、やっぱり鼻腔をくすずる甘い香りが立ってくる。甘皮の所以だ。
あちこちから大小のムカデが這い出し、あわてふためく姿は少し気味が悪い。
元が二股になっている形状のブラックウォールナットなど、あまり期待したものでもなかったことが遅れてしまったもう1つの理由。
ポン割りする位置を慎重に見極めたことで、二股の影響を最小に止めることができた。
挽き割ったウォールナットの独特の紫色に製材所の女将は「このまま色が残れば良いのにね」と製材機の轟音に遮られながら大きな声を掛けてくる。
挽き割ることで中の色が顕れるが、みるみるうちに空気に触れ酸化していくことで色は淡くなっていく。
とりあえず桟を入れておいたが、数日後、あらためて木口割れ止めを塗ったり、屋根を掛けたりとやるべきことは多い。
作業を終えて帰る頃には雨も上がり、帰路郵便局に立ち寄って年賀状を買う。
明日は晴れるようだ。

給付金だそうである

まさかホンキなの?とアドバルーン上げたときは疑って聞いていたものの、どうも麻生総理以下政府は本気なのだそうだ。 総額2兆円定額給付金をめぐる迷走。
聞けば「経済の麻生」だそうで、そのアピールにはもってこいの“政策”ですって。
ま、もらえるのはありがたいじゃん、 ん?
リッチな総理のポケットマネーからじゃ無くて、おれたちの税金からだぜ。
一律ではなく、年齢によって給付額が変わる ?
所得制限を設ける or 自発的に自己申告式で ?
御手洗経団連会長は速やかに実施を ! とけしかけているようだが、要するに“政策”とは言っても、おぼろげな骨子のようなものが出てきているだけで、政府与党内での議論すら煮詰めている様子も伺えず、閣僚ですら関連して言うことはばらんばらん。
これが我らが統治権者の実態か?
ちょっとこの国ヤバイんじゃない
ついには世論調査ではこの定額給付金については「不必要な政策」とバッサリと切り捨てられちゃった。

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「縦軸面取盤」導入は進むか(講習会を終えて)

はじめに
去る8日、阪南にある「工房夏安居」において、「縦軸面取盤」の講習会が開催され講師として参加させていただいた。

主催者・岩崎さんからは近郊の関心を持たれそうな知人木工家へ、そしてこのBlogでの告知により、予想を超える関心を寄せていただき、業種を越えて、また広範な地域から有為な木工家、木工職人、オルガン制作者などの参加を得て、催すことができた。
まずは参加者の方々へ、そして工房を開放していただき、準備に奔走いただいた主催者、工房夏安居・岩崎さんに感謝とお礼を申し述べておきたい。

Shaper切削能力への驚き
既に記述したこともあるので一部繰り返しになるが、この機械への関心というものは国内の木工房ではあまりにも疎んじられているという現実を考えた時、時間的制約、慣れない工房での講習という制約、そして適任とも思えない不慣れな講師の問題はあったものの、参加者自らの実践を含むミニワークショップから受けた少なからぬ切削精度の驚きを見れば、まずはその初期的な目的は果たせたのではないかと感じている。

その切削精度の高さ、そして決して言われるほどに危険なものではないこと、さらに異口同音に語られた、その切削運行の軽さ、などはテキストでは感じ取ることのできない、実践的講習ならではの得難い体験であったようだ。

強力助っ人
これはボクの準備を越えて、木材加工における機械依存の主たる機種として位置づけ、実践しているオルガン制作者のY氏の参加に依るところが大きい。

ドイツより取り寄せ使いこなしている安全なフェンス、集塵アダプタなどの持ち込み、貴重な文献、資料の開示、そして有益なアドバイスにより、この機械の性能と特徴は、より確かなものとして参加者に届いたのではないかと思っている。
あらためてこの講習のためにはるか本州の端っこからやってきていただいたY氏には深い感謝を記しておきたい。

この講習会は言うまでもなくプロの中級者以上の人たちを対象としたものであるので、その成果とは、やはり参加者がこの機械導入に踏み切り、そして制作精度を高め、生産性を高め、自身の制作フィールドを豊かにしたときに試されるということになるだろう。

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第60回正倉院展

正倉院展
ひときわ寒さを感じさせるそぼ降る雨の中、すさが露わになった土塀の細道を抜けると一気に視界が開け、緑の芝生の奈良国立博物館 の敷地に出る。
既に東西新館脇には牛歩の歩みの長蛇の列が二重三重に連なり、さらにその列は興福寺側へと果てることなく続いていた。
第60回正倉院展」も最終日を明日に控え、かつてないほどの混雑状況。
同行したZさんは毎年のように拝観する熱心なファンだが、これほどの混雑は知らないという。
入館待ちの列脇の立て看板には、入館まで90分、という怖ろしい予測時間が示されていたが、ほぼその通りの行列を強いられ入館。
ただしかし、その忍耐は決して悔いるものではなく、待つにふさわしいだけの感銘を与えてくれるものだった。
今回の拝観の主要な対象は黒柿両面厨子紫檀木画双六局などの木工芸品他、平螺鈿背八角鏡白瑠璃碗といった著名な宝物の数々であったが、それらとの対面はもちろんのこと、刻彫尺八金銅幡他、多くの銘品、天平文化の煌めきを目にすることができた。
確かに明治期に修復されたものも少なくないものの、その保存状態は1,300年の歴史を越えてきたものとはとても信じられないほどの良好なもので、単に宝物としての価値に留まらず、美術工芸品としての第一級の歴史的資料として評価が高いものなのであることがよくわかる。
よく知られたようにこれらは国内で制作されたものの他、シルクロードの長い旅路を渡ってきたペルシャ、西方のものも多く、まさに国際的な価値のある工藝資料だ。
これほどの歴史を越えての工芸品というものの多くは出土品として世に出ることが多いものの、この宝物は「正倉院」という校倉造りの中で良い保存状態で管理され、近代から現代へと伝えられてきているところに最大の特徴がある。(今回の出展宝物白瑠璃碗の輝きは各地から出土する同種のものと比し、著しく状態の良い逸品)
ここではそれらの歴史的価値とその特徴、工藝的価値とその特徴を語ることはしないが、まずは90分の待ち時間という長蛇の列に並ぶ覚悟と意志をもち、それら宝物と対面するところから感じ取って見ることだろう。
大勢の観覧者のために流れるように拝観するのだが、宝物をを前にじっと凝視する人あり。はて、と周囲を見れば分厚いファイルを抱えた学芸員の解説者と、SPと思しき黒づくめの数名の厳つい男子。凝視するのはスポーツ大会貴賓席でよく見かける宮家の女性、その人だった。
そう言えば入り口間近の車寄せには黒塗りの高級車数台あり。その主であったのか。
退館後、公園内の茶屋の暖簾をくぐり松花堂弁当を食す。
女将に聞けば明治中頃の建築であると言うから志賀直哉もくぐった茶屋であったか。
博物館を振り返れば、入場待ちの列はまだまだ長く続いているようであった。

指が溶けちゃう

電池
角ノミ盤のスポットライトとして使っているLEDライトを点けようとしてスイッチを入れたものの、点かない。
ありゃ。電池切れか?
と、電池ホルダーを開け電池を取り出すと、2本の単三電池の接触部分のー極、+極を中心に皮膜が溶けていた。
ケチって100円ショップで買ったわけでもなく、日本の代表的メーカーP社のものだよ。そうそうリチウムイオン電池などの世界最先端部門を取り込もうと三洋電機を吸収合併しようとしている会社。
その溶融部分をよく見てみようと溶けていない部分を指で持ち、観察する。
何となく膨張しているような感じもするが、実はそうではなく金属部分がむき出しになっていて被膜部分がベロッと剥けちゃっている。
いずれにしても電解液の漏れ出しだね。
しかしちょっと迂闊つだった。
異常部分ではないところを掴んだつもりが、右手中指にこの電解液が付着したようで、何やら手がすべすべ。
洗っても洗っても、すべすべ、そのうち指紋さえも無くなってくるような嫌な感覚を覚える。

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技法の伝授の難しさ

面腰
画像は框ものの仮組。
いわゆる「面腰」(腰落ち、なんて言い方もあるようだが)という仕口のサンプル。
週末に予定されているレクチャーの1つに関わる準備。
ボクは採用した弟子には当然にも技法のすべてを教えるが、外部でそれらをレクチャーするなどということはほとんどしてこなかった。
尋ねられれば公開しないこともないが、それはあくまでもその人がそれらを有用に使いこなしてもらえる、ということを条件としたいからね。
決してシークレットなどという狭隘な考え方には立たないものの、正しく伝えられないような中途半端な手法は取りたくないということだ。
換骨奪胎されたものではなく、まずは適正に理解し、それをさらに次の代へと伝えていってもらう、という連綿としたものに関わっていくというのがボクらの選ぶべきスタイルだろうと思うからね。
ところでなぜ「面腰」かと言うと、意外にもこんな基本的なことが活用されることなく、部材接合における納まりにおいて、それを選択しないがために無駄な苦労をしていることを見るという事があまりにも多いから。
まずは手始めにそんなところからクリアにしてきたいと考えている。
以前TVのスポットCMに、民話「鶴の恩返し」のパロディーがあり、最後に「羽があるのになぜ飛ばないの?」というフレーズがあったように思うが、昇降盤を設置しながら、なぜ仕口加工に活用しないの?との嘆きを共有したいと思うしね。

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歴史的な1日だった(オバマ氏圧勝が意味するもの)

全米は沸き立っている。支持者の誰かが語っている「暴力無き革命だ」との、やや過度な評価も、シカゴの・グリーンパークに集まった20万人を超える支持者たちの“新大統領”オバマ氏からの「チェンジ」、「イエス・ウィ・キャン」という呼び掛けに対する涙をこらえながらの唱和を見れば、なるほど、それほどまでに位置づけたくなるのは、よ〜く分かる気がした。
またそれは決してお祭り騒ぎのそれではなく、オバマ氏が発する言葉を一つも聞き漏らしたくない、との氏への熱い眼差しが痛いほど伝わってくる、という印象的なシーンだった。
こちらも目頭が熱くなってしまうほどだったからね。
一国の政治指導者とはかくあるべき、という典型を見る思いだった。
ほぼ勝利を手中にしてのシカゴの・グリーンパークでのスピーチを聴いていたが、天性と言われるそのすばらしいスピーチには米国民だけではなく、多くの人々に感銘を与えたのではないだろうか。
民主主義という政治参加のシステムが見事に機能し、かつてでは考えらもしなかったアフリカ系の候補者が共和党ブッシュによってずたずたにされたアメリカを再構築しようと立ち上がり、これにこれまでは政治というものに関心を持てずにアウトサイダーだった、黒人、ヒスパニック、様々な被差別者、そして白人の若い層たちが応え、徒手空拳のオバマ選挙を担い抜いた。
暫定の数値ながらもその投票率は記録的な数値66%に示されるように、アメリカ国民の現状への強い不満と、新たな政治への強い期待というものをこれら支持者たちが掘り起こしたものと言って良いだろう。
米国による一極金融支配体制と正義無きアフガン、イラク戦争、それら共和党ブッシュによるネオリベラリズムのもたらしたものは、全世界の疲弊と明日無き未来という荒廃した状況。
このあまりのひどさにノーを突きつけたのが全米の人々だった。
それまでは無名のバラク・オバマをとうとう新大統領にまで押し上げた。
まさにアメリカの希望を体現したのがオバマ氏であり、そして彼を壇上に押し上げた多くの無名の人々だった。

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世には不快な音楽というものもあるから困る

全国紙が揃って一面Topに持ってくるほどに大層な事件なのか、ボクには理解を超える扱いだね。
小室哲哉・音楽プロデューサーの詐欺容疑での逮捕という一件。
ボクは音楽は好きなので、世界の様々なジャンルの音楽を受容し、楽しんできた。
ただ近年、日本のポップス界の90年代というものは、とても辛い時期にあたった。
今だから告白しよう、というのではない。
当時から周りの者がいいかげんにしてよ、と言われるほどにに嫌い、またそれを公言していた音楽があった。
他でもなくこの小室哲哉氏による音楽のことだ。
聴きたくなくても音楽シーンのメインストリームを疾走していた彼が手がける音楽から耳を塞ぐことなどできなかったからね。
それほどにFMの、AMのラジオから、そしてTVから否応もなく耳に突き刺さってきたものだ。
この辛かったということを説明するのは音楽への感性に関わる領域のことなので難しいことだが、あえてひと言で言うならば、とても不快だったと言うしかないようなものだ。
そう、あの旋律が不快で、彼の作曲する音楽全てにおいて共通する、独特の音楽世界というものは、いかに社会的に広く深く受容されていたとはいえ同調することは叶わず、いやだからこそ不快な90年代だった。
まさに時代はハブル期。彼の音楽もバブルの時代の徒花でしかなかったのではというのがボクの了解である。

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