工房通信 悠悠: 木工家具職人の現場から

雷による過電圧(サージ)被害(脆弱なIT機器)

一昨日のことですが、当地は激しい雷雨に見舞われました。
太平洋沿岸地域、かなり広域での事象だったようです。
被害を受けてしまいました。
他でもありません。ADSLモデムを破損させてしまうという失態を演じてしまいました。
そこでネット上から関連する情報を探しました。
この日は朝から良い天気でした。予報でも終日晴れのはずでした。ところが工場で仕事していましたら、少し外が暗くなってきたな、と感じていましたら、いきなり大粒の雨が落ちてきて、次には轟音を挙げての落雷でした。おへそを隠す暇もないほどの一瞬の出来事でした。
あわてて部屋に駆け込み,モデムとMacの電源を引き抜き、電話Lineを外したのでした。
かつて雷では2度ほどモデム、TA(ターミナルアダプター)などを破損させていますので、対応は機敏でした。


その後5分間ぐらい雷鳴が轟き渡っていましたが、1時間後にはそれまでの荒天がウソであったかのように晴れ上がっていきました。
しばらくして安定したことを確認しまして外してあったコンセントなどを再投入。
ところが…、モデム VoIPランプが点灯しない。モデムの初期化、再起動など試みるが全てダメ。やられてしまったのでした(涙;)。
結局翌日NTTの保守担当員に来訪してもらい、機器取り替えです。
モデムの電源コンセント部分には、簡便なものですがアレスターを取り付けていましたし、雷鳴を聞いてただちにOFFの対応をしたのにもかかわらず、ダメでした。
この手のモデムはこうした雷による過電圧(サージ)には脆弱です。
アレスターなど気休めでしかありません。
今回は少し遅れてしまったのですが、雷が予測できたならば、電源を抜き、Lineを外すこと以外に有効な対策はないのでしょうか。
さて、新たに導入したモデムですが、これまでと同等のものを設置しましたが、これまでと違うことは買い取りではなく、レンタルにしました。いくら気を付けてもやられるときはやられる、ということで機器交換時のリクスを回避するための変更です。
IT機器の脆弱さはさまざま指摘できますが、ボクにとってはこの通信機器の雷被害が【忌】です。
さて、ネット上から雷被害対策に関する有益情報を探し出しました。機器メーカーのものではなく、被害の度に保守員の動員を強いられているNTTからの技術文書がありました。とても参考になる情報です。
来て頂いた担当に尋ねてもさっぱり有益なサポートはありませんでしたので、社内でもあまり共有化されていないのでしょうか(NTT東、西の違いこそあれ)?。
NTT技術ジャーナル「ブロードバンド通信機器の雷防護技術」(PDF)

雷防護の基本方法
通信線と電源線双方のインタフェースを持つ機器を雷サージから保護するためには,3つの基本的な防護方法があります.
第1に「等電位化」です.等電位化とは,機器,通信線,電源線の電位をすべて同一にすることです.・・・避雷素子(アレスタやバリスタなど)を介して接地します.これによってすべての電位が接地点で同電位となり,雷サージが侵入してきても機器全体が同電位となるため,機器内部に雷サージが流入することがなく機器を保護できます.
第2に「バイパス」です.この方法は接地をとらない機器でよく用いられる方法です.通信線と電源線のそれぞれに避雷素子を組み込み,その接地側を接続し通信線と電源線をバイパスする回路を構成します.・・・バイパスによる対策方法では、安価な避雷素子が利用できるので,小型で効率的な雷防護回路が構成でき,多くの情報通信機器の雷防護方法として利用されています.
最後に「絶縁」です.絶縁は前述の方法とは異なり,雷サージを侵入させない方法です.具体的には,電源線もしくは通信線に絶縁トランスを挿入し,雷サージを通過させない構成にします.
   以上はほんの一部の抜粋ですが、詳細な図面も公開された良い文書です。

ぜひ参考にされ、これから夏に向かって雷ゴロゴロの季節到来ですので、ボクのような失態を繰り返さないでください。
また他に良い情報がありましたら共有させてください。

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