木工機械へのLED・Spotlight
タイトルの件については過去数度記事を上げてきたが、今回もその更新。
まぁ、今回でやっと落着というところ。
2つのスタイル。
まず1つは角ノミ盤用。
こちらのライト本体はホームセンターで求めた単三電池1本駆動、1セルの小型のものだが、比較的明るく、角ノミ照明では十分な照度を出す。
これを太い針金を加工したグリップで固定し、ダスト排出の金属ホース部分にくわえ込んで固定させるというシンプルな手法。
くわえ込みがやや不安定なため、強いバネのクリップで補強する(汗)。
2つめは、帯ノコ、ルーター盤など、汎用性の高い機能を持ったもの。
フォルダーのベースには強力なマグネットが収蔵され、アーム部には4カ所のユニバーサルな首振り機構が付き、単四3本で駆動する小型ライトを仕込んだもの。
このライト、実は小学館から発行されている「BE-PAL」という雑誌におまけで付いてきたもの(汗)。
元々車のダッシュボードに忍ばせておいたものだが、もしやと勘が働き、このフォルダーに無理矢理にくっつけた。
このベースは、元は米国の木工関連ツール販売会社から購入した商用100vのE26ソケットのライトのものだったが、ヘッドをぶち壊して、上述のLEDライトを装填できるように改良した。
最初の角ノミ盤用のものも、確かこのライトに付属品として添付されてきたように記憶している(10年以上も昔のことで失念)。
つまりいずれも商用100vライトのベース、グリップを乾電池を電源とするLED用に使い回した、というだけのことだが、電線が無いと言うだけでとても使い勝手がよいし、ヘッドも普通の電球に較べとても小型化できるので、死角が少なくてよい。
また木工機械のように振動するとことろに固定するのにもフィラメントでは切れやすいが、LEDはそうしたリスクが少ない。
省エネ、寿命がはるかに長い、ということはここで語るまでもない。
(久々に木工職人らしさのあるエントリだったな 汗)
ところでネットであるとか、ホームセンターなどには様々なLEDライトが氾濫しているように見受けられる。世はまさにLED一色。
こうした小型のLEDライトにはよくボタン電池が使われることも多いようだ。
今回のものは単三、単四のもの。
やはりランニングコストを考えればボタン電池は避けたい。(あれって、まだ水銀が使われているのかな? だとすればなおのこと)
エネループを使えばなおよろしい(ところで1,200回充電できるって言うけれど、ユーザーで検証した人いるのかかな ? )
ただ片方の単四タイプのものは、照射がやや不安定。しょせんおまけなので期待するのが間違っているとはいえ、いずれフォルダに適合するサイズのもので良質なものがあれば更新されるべきだろう。
安物買いの銭失い、にならないようにしなきゃね。
えてして安物は高輝度を得るために過大電流を流し、その結果ランニングコストを無視するか、素子の寿命を無視しているだろうし、過電流保護回路を省略しているものも多いと聞く。
信頼できるものを見つけ出し、快適環境で長期に使いたい。
未来はLEDによって明るく照らされるべきだね !
acanthogobius
2010-1-27(水) 09:21
「(久々に木工職人らしさのあるエントリだったな 汗)」
気にはしていらっしゃるようようなので、これ以上あまり言いたくないですが、「工房通信
悠々、木工房の現場より」では無くなりつつ
あるのかな、と最近は感じております。
その真意は私には分かりませんが、であるならば鯛工房さんのブログのように名前を変えた方が良いのかな、と思っています。
工房通信を期待している読者としては。(笑)
鯛工房さんのブログも興味深いですが。
BE-PAL、なつかしいですね。創刊号からずいぶん長い間、欠かさず購読していました。
最近、ご無沙汰ですが。
角のみ盤のLED照明、私も重宝しています。
100V電源用のトランスも付属していましたが
電池が結構長期間使えるので、そのままに
なっています。
artisan
2010-1-27(水) 21:22
acanthogobiusさん、意に添えないような内容であれば済まなく思います。
以前ここでも書いたことがありますが、木工に関わるテクニカル的な領域に傾斜した記述には少し距離を置きたいとの思いがあることは確かです。
これは何も隠そうという狭量な思いからではなく、その真髄をテキストとして伝えることの難しさ、例えば木工芸という分野の特徴、あるいは自身の非力さ(記述力、それに投下するだけの時間的余力のなさ)などからです。
所詮、手業は手から手へ、ですからね。
それと、木工関連Blogのテクニカル的記事の対象読者はアマチュアの方が多いと思われますが、彼らは私のような職人が従事する制作環境との違いは大きく、記述対象、内容はあまり有用ではないのではとの思いもあります。
(アマチュアの方々を見下すといったニュアンスでは全くないので誤解無きよう。むしろ自称「木工家」などより、よほど真摯に木工に挑み、高品質な木工をやり遂げるアマチュアは少なくありません)
手法、アプローチの差異ですね。
職業としての木工は、生産性、複製技術を前提としたものとなり、一品製作のアマチュアとは前提が異なります。
職業としての木工に従事する人はネットからなどではなく、親方なり兄弟子の下でみっちりと鍛えてもらうのがよほど正道です。
他にも個人的に抱えている問題もあったりします。
可能であればテクニカル的な領域を超えて、Fine Woodworks 的なアプローチ(木工家具の美的評価、その文化的価値)を少し強化したいという思いが強いですね。
しかし全く止めたということではなく、必要と認めれば記述させてもらいます。
ネット社会になりテクニカル的な情報が氾濫していますが、古株の職人からすれば明らかに誤謬と思われる記述も散見され、その影響に鼻白み、少しは正さねばとの思いがあるのも事実です。(しかしこうしたことも日本におけるネット社会のいびつさから考えると難しいというのが正直なところ)
ところでご指摘の鯛工房さんのブログは彼自身の思考に準じ、独自の領域を掘り下げているようですが、それもまたネットにおける1つの誠実な関わり方のスタイルだろうと思っています。
acanthogobius
2010-1-27(水) 22:47
ご丁寧な返事ありがとうございます。
artisanさんの言われることは分かります。
我々アマチュアの間でさえ、テキストではもどかしさを感じることがあります。
誤解を与えないようにするのは大変なことだと思います。
ただ、私はテクニカルな記事だけを期待している訳ではありません。
数えてみると今年に入ってから11件の記事を書かれていますが、その内
木工関連と思われるのは今回の記事を含めて2件なんですね。
年始の挨拶などが入ったことを考えても、これは「工房通信?」というのが
率直な感想なんです。
勝手な事言いまして、すみません。
artisan
2010-1-28(木) 08:03
acanthogobiusさんからの手厳しいご指摘、ごもっともな内容でもあるでしょうね。
のど元に切っ先を突き付けられているような感じ(笑)
ただ記述対象を大きく変えることにはならないと思います。
本Blog「PROFILE」にもありますように、記述対象は運営者(=author)の関心領域 → 〈人生の全て…例えばアート、文芸、音楽、映画、食、Macなど〉などと、あらかじめ断っていますのでね。
そうは申しましてもacanthogobiusさんはこのBlogの主要な読者の一人ですので、その思いと期待にできるだけ応えていくというのも、このBlogの1つの課題であることは言うまでもないでしょうね。
要はバランスということでしょうか。心したいと思います。